ギター初中級者にもオススメ。NHK趣味Do楽「押尾コータローのギターを弾きまくロー!」テキストを編集しました。
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4月1日(月)から放送される、NHK趣味Do楽「押尾コータローのギターを弾きまくロー!」のテキストが発売されました。
12月に初打ち合わせをしてから、3月末の発売まで、4か月あまり。
印刷・製本・配本の分をさっぴくと、2か月半ほどしか取れない中、文字どおり怒濤の編集スケジュールで駆け抜け、ついにこの日を迎えました。
押尾コータローさんといえば、ギター少年からギターおっさんまで日本中のギター愛好者をぐっとつかんで離さない……、というか、私の説明など不要な女性ファンも多い、超絶技巧のギタリストです。
端整なたたずまいと、軽妙なトークに加え、体を自由自在に操り奏でるギターからは、あたかもリード、バッキング、ベース、ドラムなど様々なパートが聞こえてくるようで、一人で演奏しているとはにわかに信じがたいほどです。
せっぱ詰まったスケジュール下で頭を抱える編集部のT沢さんと私を救ったのは、二人の執筆陣でした。
一人は、毎回ギターや弦楽器のテキスト時に取材・執筆をお願いしている、Yoshiこと門内良彦さん。
Yoshiさんは、押尾さんも敬愛する“ギターの神様”石川鷹彦さんのツアーサポートをしており、著者としても、ギターをはじめ各種教則本などの著作があります。
さらに、もう一人。
ギタリストの南澤大介さん。
南澤さんは「ソロ・ギターのしらべ」シリーズの著者としても知られ、楽譜としては異例の累計35万部のセールスを記録するほか、押尾コータローさんのオフィシャルスコアの採譜・浄書・奏法解析を担当しておられます。
まさに、押尾さんの奏法を知り尽くし、それを楽譜に落とし込むことのできる第一人者といってもよいでしょう。
折あるごとにお名前はお聞きしていたのですが、図らずも今回ご一緒することができ、本当によかったです。
さて、それぞれに著者としての実績も技能もある二人が制作チームに加わったことで、編集サイドは大船に乗ったかのごとく、以後の工程は思いのほかスムーズに進みました。
番組のメインテーマは、押尾さんの代表作のひとつである、映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」を弾けるようになる!というものであったため、押尾さん監修のもと、南澤さんに“戦メリ”を再構成してもらい、テキストオリジナルのショートバージョンを掲載することもできました。
なお、この“戦メリ”の楽譜は、押尾さんのCD「10th Anniversary BEST」に収録されたものを採譜したCDマッチングスコア「TAB譜付スコア 押尾コータロー10th Anniversary BEST -Ballade Side-」を、版元のドレミ楽譜出版社の協力のもと再構成し掲載しています。
押尾さんといえば、ライトハンド奏法、タッピングハーモニクス、ボディーヒットなど、両手を駆使したテクニックのほか、ギターのチューニングもオープンチューニング、ピックを使わずにスカルプチャーをつけた爪で弾く……など、一般的なギターの教則本では出てこない、もしくは最後のほうで紹介するような中・上級の項目がほとんどです。
テキストでは、「押尾コータローみたいに弾いてみたいな」と思った人はとりあえずどんな人でも救ってあげられるよう、ギターをはじめたばかりの初級者でも、最終的にたどり着けるように工夫しました。
ギターの名称から、一般的なチューニング方法、タブ譜や五線譜、ダイヤグラムの読み方を解説した「準備編」。
ピックを使ったストロークや、指で弾くアルペジオを学びながら、『チャンピオン』や『夏色』などの課題曲を使ってギターの奏法を身につける「基本編」。
“戦メリ”こと『Merry Christmas Mr.Lawrence』のショートバージョンを題材に、押尾コータローの奏法を丁寧に解説する「実践編」。
の三部からなっています。
実践編のテキスト部分は、南澤さんが執筆した過去のスコア資料をもとに私が書いてみました。私自身、初級者に毛の生えた程度のギターレベルですが、楽譜を追いながら、どうにかこうにか“戦メリ”を最後まで弾くことができました。
番組収録はすでに始まっており、聞けば生徒の渡部豪太さんや、三倉茉奈さんはぐんぐん上達して、ドレミ版の本家“戦メリ”にもチャレンジしているとのこと。
このテキストをきっかけに、押尾コータローのギターに挑戦してみよう!という人が増えたら、編集冥利に尽きます!!
「ギター弾いてみたいなぁ……」
そう思っていた方、ぜひこの機にチャレンジを!
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