急性アルコール分離症候群
公開日:
:
最終更新日:2012/05/28
高野秀行の【非】日常模様
昨日、帰国しました。
ソマリランド(&ソマリア)に行ったときはいつもそうなのだが、
だいたい毎日葉っぱを喰っているし、酒はほとんど飲まない。
そんな生活を続けていると、酒が飲めるところに出てもあまり飲みたいと思わない。
飲んでもうまくない。
今回もそうだった。
ジブチへのフライトの中でハイネケンを飲んだら、「苦い! まずい!」
まるで高校生のとき、初めてビールを飲んだのと同じ気持ちになってしまった。
ワインは味としてはまだマシだが、気持ちよく酔うことができないのは同じ。
「なんだか変な気分だな…」と思っているうち、急に眠くなったり、気持ち悪くなったりする。
私はこれを「急性アルコール拒否症候群」と呼び、恐れおののいている。
この症状はアルコールを断っている時間が長ければ長いほどつづく。
前回は2ヶ月近かったため、酒がうまく感じられるまで一週間もかかった。
それまでは毎日、まずいのを我慢して呑み続けねばならない。
ひじょうに辛い。
(もっとも、アルコールを2ヶ月も断ったら、そのあとで酒が旅の前と比べて2倍以上も強くなっていたのにも驚いた。肝臓が劇的に休まったのだろうか。)
さて、今回は2週間くらいだったため、帰国直後に飲んでもまあまあ酔うことができ、
一安心。
でも、とてもいつもの「五臓六腑に染み渡るううう!!」という感じにはほど遠い。
まあ、まずくはないけど…という程度だ。
今夜あたりは、どうだろう。
そろそろ試してみる時間だ。
関連記事
-
ユーラシア大陸を超えて
ポルトガルのリスボン在住の言語学者・小坂隆一氏と 二時間以上、Skype(スカイプ)で話をする。 ス
-
「メモリークエスト」第2部開始!
前代未聞の珍企画「メモリークエスト」がいよいよ第2部に突入した。 一年間で集まった26の依頼のうち、
-
パキスタン航空おそるべし
6月23日売りの雑誌「TVBros」は、なぜか人気エアライン・ランキングが特集。 私も頼まれて、「機
-
ジュンク堂新宿店&啓文堂渋谷店と特別契約?!
昨日、ジュンク堂新宿店へ行った。アジア・コーナーには、私の『西南シルクロードは密林に消える』(講談
-
溝口敦『暴力団』は入門書にして名著
タイトルからして素晴らしい。溝口敦の『暴力団』(新潮新書)。 「暴力団のいま」でもなければ「ヤクザ
- PREV :
- 酒よりカツカレー
- NEXT :
- このベタな帯の作者はなんと…!!