*

「イエティは現実だ」

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 高野秀行の【非】日常模様

長らく待っていたブータン行きがやっと決定した。
来週の14日(水)に出発となった。
期間は約一ヵ月半。
帰国は5月末だろう。
ブータン農業省の国立生物多様性センター作成の予定表を見たら、滞在期間の半分が「移動:徒歩」と書かれていて、
実に楽しみだ。
お目当ては、前にも書いたかもしれないが、
1)イエティ(雪男)
2)二日酔い止めの伝統薬
3)二日酔いにならない地酒
という感じだ。
これを見て笑ってはいけない。
国立生物多様性センターのプロジェクトリーダーの人から今日来たメールには
「イエティは現実だ」と書かれていた。
思わず感動してしまった。
彼はイギリスの大学の大学院を出ているが(専攻は民族学)
お父さんがイエティを捕まえたことがあるという。
お父さんにも会わせてくれ、ほかの目撃者も集めてくれているらしい。
あくまでブータン政府公式プロジェクトなのだ。

関連記事

no image

タマキングのおそるべき深化

早く紹介せねば!と思いながら、もう発売から二週間近くが過ぎてしまった。でも、まだ買っていない人もたく

記事を読む

no image

ソマリランドで今、話題になってること

今、やっと日本でもソマリアの飢饉がニュースになってきたようだ。 では、こっちではどうかというと、ほ

記事を読む

9月30日ドキュメント受賞式

朝6時起床。7キロ、ジョギング。 朝飯でついうっかりビールを飲んでしまう。 パソコンがネット

記事を読む

no image

驚異の山形勉強会

昨年に引き続き、山形大学医学部の先生主催による「勉強会」にお招きいただき、 週末は山形に行き、今さ

記事を読む

no image

私にとって最大最後の秘境はアメリカ

webマガジン幻冬舎で依頼募集中の「メモリークエスト2」更新。 新たな依頼になぜか自分のアメリカ音痴

記事を読む

no image

独自の視点

最近こんな本も読んだ。 木村晋介『キムラ弁護士、ミステリーにケンカを売る』(筑摩書房)。 あくまで

記事を読む

no image

佐藤圭作監督『人間椅子』

私の学生時代からの数少ない探検部以外の友人である佐藤圭作が、 今度、商業映画監督としてデビューする

記事を読む

no image

カメの肛門問題

水泳仲間(というか先輩)で獣医師のKさんが ときどき私の本を読んで、専門家の立場から意見を言ってくれ

記事を読む

no image

ジュンク堂新宿店&啓文堂渋谷店と特別契約?!

 昨日、ジュンク堂新宿店へ行った。アジア・コーナーには、私の『西南シルクロードは密林に消える』(講談

記事を読む

no image

千葉のソマリランド人

千葉県東金に住むソマリランド関係者がいる、と前に書いた。 曖昧な言い方をしてしまったが、その人物、実

記事を読む

Comment

  1. 太郎 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB5; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    やっと辺境作家のホームグラウンドに戻りそうですね。イエティだけじゃない、いろんな話が現地では聞こえてくると思うので今から、帰国後の執筆が楽しみです!! 雨季に入るブータンでも予想できないトラブルが待ち構えているでしょうから久々にぼろぼろになって来てください(笑)

  2. takanist より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    日本軍の特務としてモンゴル人僧侶に身をやつしチベットに潜入していた西川一三さんの『秘境チベットの八年』という本で、ブータンのなんとかいう山に住む「尻尾のある民族」について書かれていました。
    西川さんは少年倶楽部か何かでその記事を読み、ずっとあこがれていたのでチベットへ行ったときは調査しようとしたのですが、その民族は7年に一度祭りがあるときだけ山から下りて、生活用品を毛皮などと交換しにくるのが唯一下界との交流で、ちょうどその祭が終わった年に訪れてしまったので、断念されたそうです。
    西川さんは元々満鉄にいたのですが秘境への憧れから特務になり、モンゴル人として東トルキスタンに潜入しようとして果たせず徒歩でチベット入りし、日本の敗戦とともにインドへ潜入、「故郷蒙古へ帰ろうと」アフガン入りしようとするも果たせず、インド各地を放浪して最後はカルカッタで拘留(どこかで聞いたことが)され強制送還、外務省へ報告書を提出しようとしたら拒絶され、自身の体験を著書にまとめて出版してからは盛岡の理髪店でひっそりと余生を送られた方です。
    共にチベット入りした木村肥佐男氏があくまでも学者肌で冷徹に状況を分析しようとしているのに対して、西川さんは誰とでも友人になり、豪放磊落な性格で人から好かれたようです。二人の手記を平行して読むと、同じ事象を全く違う書き方としているので面白いです。

  3. takanist より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729)
    タイトルは『秘境西域・八年の潜行』でした。チベットは西域かなぁ。

  4. LP より:

    AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/532.5 (KHTML, like Gecko) Chrome/4.1.249.1045 Safari/532.5
    イエティ見つかるといいですね。
    今度は襲われても撃たないように、撃っても食べないように、お気をつけて行ってらっしゃいませ。

takanist へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年3月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
PAGE TOP ↑