1月の時点で2月にリリースを予告していたFenininのベスト盤がやっと出回ったようだ。
彼女達は4人組のアイドル・グループ。(92年のデビュー時は5人組) そのころ男性グループの4U2Cとともにマレー・ラップ/ヒップホップ・ムーブメントの尖兵となったグループ。KRUももちろんこのムーブメントから頭角を現したのだが、皮肉なことに92年の時点ではでは彼女達のために書いた「Untuk Mu」の方が彼ら自身よりも先に音楽ファンに知られることとなっていた。
タイトルは『Untuk Mu…Kini』。92年のデビュー作から96年の『Kembali』からの選曲された16曲入り。新音源として再集結したメンバーが自身最大のヒット曲「Untuk Mu」をセルフカバーしている。
さて、あらためて聴き直してみると(といっても聞き流しているだけだが)、4人いる割には、ハモっているのではなく全員が同じメロディーを歌っているだけの能のなさ。それも誰かがソロを取るような工夫もない。マレー・ポップス史上、最も下手だったと断じてもいい。(00年前後に存在した男性モデル&俳優の3人組で確かインプレッションズとかいう名前のグループの方が下手だったかな。ちなみにノルマン・ハキムが3人のなかのひとりだった)
それに彼女達をラップ・グループと称したのは、アイドルの戦略による完全なゴリ押しだ。それでもこのゴリ押しでNHKによるアジア各国から生中継を行った画期的な歌番組『アジア・ライブ』にまで出演してしまう。
さらに彼女達の容姿にしても特に美人とはいえない。それにフェミニンという割にはジャケット写真のようにショート・ヘアでボーイシュというのも妙だった。それでもファッションで同年代の女の子達の支持を集めていた。
なんだかちっとも褒めていないが…。
あの頃の音楽業界は良くも悪くも売り方を知っていた。マメな営業でどんな小さなイベントでも彼女らは出演していた記憶がある。それこそガソリンスタンドのオープンとかにも。それなりに売れるための努力はしていた。
また、当時ジアナ・ゼインやアイシャといった実力派がポップスの中心にあり、口ずさむのも難しい歌が多かったなかで、彼女達の曲は抜群の歌いやすさ、覚えやすさを備えていた。彼女達のデビューから数年たちカラオケボックスが普及した時代になって、彼女らの歌がもてはやされたのも偶然ではない。しかし、彼女達の代表曲「Rindu」はスゴイ。とんねるずが昔歌っていた「♪セニョリタ・エスカルゴー」みたいにずーっとひとつのフレーズが続くんだもんな。
それで彼女達は10年間近く忘れられた存在だったが、そろそろ30にさしかかるメンバーと同年代の当時のファンが懐かしがって買っているようだ。これも彼女らの最後の戦略なのかなぁ。
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仕事が忙しくご無沙汰しています。
携帯からも拝見できることに気がついたので密林ジャーナルさんとあわせて毎日ROMは続けています。
先日のNHK-FM『アジア・ポップス・ウインド』も拝聴させていただきマレーシアのCDを購入する参考にさせていただきました。
ついでと言ってはなんなんだけどFenininも購入してみました。不思議なのはこのジャケット最初に見たとき同時期に存在した韓国のSE SE SEと言う3人組グループを思い出した事。そんなに売れたわけでは無いらしいのですが雰囲気が似てるのです。で、早速聴いてみると思ったとおり似た雰囲気。やっぱりアジア圏なので似た潮流ってあるのでしょうか?
不思議といえば、本場のヒップホップにあまり興味ないわりに韓国とか台湾のは妙に合うんです。だからTOO PHATが1位だったのが凄く嬉しい。まだ聞いてないのですがアリ・フィキールも購入したので楽しみです。
できればTOP10の選外でもこれはというのがあればご紹介願いたいです。
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グンさん、お久しぶりです。その節は大変お世話になりました。
そういえばFemininの登場後、マレーシアでの女性グループ・ブームもありました。フレシューズとかレス2とか、そんな名前のグループが出てきましたね。もう記憶が不確かなレベルです。
ちゃんと生き残れるレベルはKRUプロデュースのEliteしかいませんでしたが。
今回のアジア・ポップス・ウィンド紹介アーティストは、昨今のオーディション・アイドル・ブームもあって全体的な実力は見劣りのするとうのが正直なところです。でも、今年は、その分ヒップ・ホップの当たり年で、Too PhatもAhli Fiqirは手放しに評価できますね。
個人的にはボーカル・グループのRuffedgeは、おお化けした感じがしてお薦めです。