独立50周年のマレーシアだが、なんだか忙しくて祝賀ムードなどと無縁に過ぎていってしまった。
ボクのように十数年マレーシアに住んでいるだけの人間でも、この国の歴史の3割を見てきたのかと思うとちょっと感慨も沸くものだが…。
さて新聞の隅しか(隅までではない)読まないボクが見つけた話…。
30日、米国のブッシュ大統領は、マレーシア国営通信社ベルナマを含むアジア太平洋地域の記者との懇談会を開いた。
ベルナマ配信記事は、その席でブッシュ大統領のおとぼけぶりを披露している。
大統領は、マレーシアのアブドゥーラ首相について語った時、「彼の奥さん(エンドン・マムードさん)が亡くなったときは、彼のことを気にかけていることを伝えるために電話をかけようとした」と述べたそうだ。
大統領に首相が(6月9日にジーン・アブドゥーラさんと)再婚したことを伝えると驚いた様子で「おおそうか。それはお祝いしなければ」と語ったそうだ。さらに側近がもうすでにお祝いをしたことを伝えると大統領は「そうだったな。もう一度、お祝いするよ。2倍のお祝いを(何で2倍なのか??)」と笑って語ったそうだ。
またさらに大統領は、側近に首相へのお祝いは「電話だったか文書だったか?」と尋ね、側近は文書だと答えたという。
そこでやっと大統領は「そうだった。花を贈ったよな」と仰せになったこと。
まぁ、あの大統領ならありえそうとうなずける話だが、アブドゥーラ首相の印象の薄さも浮き彫りになってくる話だ。マハティール前首相が相手だったらこうはいかないだろう。
マハティール前首相は、好悪がはっきりしすぎているから無用の対立も招いてきたのも事実。ジョージ・W・ブッシュ大統領の父のブッシュ元大統領と前首相とは、アジア太平洋経済協力会議不参加を巡って、かなりやりあった。
アブドゥーラ首相の印象の薄さというのも別に悪い意味でなくて、小さな中進国として外交的にどこともうまく付き合っている証拠ともいえると思うのだが。
マレーシアは、米国にとって10番目の貿易相手とのこと。そう考えるとブッシュ大統領、もう少ししっかりリーダー同士の付き合った方がいいとも思うけど…。(もう1年も任期ないからいいのか)
*「ラー小父さん」とは、マレー語でPak Lahでアブドゥーラ首相の愛称です。