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爆走の宴の後 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

爆走の宴の後

 今日も昨日の続きでクルマの話。
 やはり高速道路をレース場だと思っているヤツが多いのであたりまえのようにスピード違反も多い。
 警察は現在交通違反金未納者に家宅訪問をして徴収にあたっている。お巡りさんが家に来るなんてやっぱり近所の体裁も悪いし、心臓にもよくないのでこの最終手段は有効だ。
 警察によると127万3402件の交通違反が未納で総額は300万リンギット。ざっと計算してマレーシアのクルマ所有者が全員1リンギットの違反をしているという感じ。その80%はスピード違反。なんとスピード狂が多いこと。
 
 そのスピード違反の取締りも近代化している。高速道路では、高架橋の下に測定機器を持ったお巡りさんがいて、違反を取り締まっている。直ちに検問がある場合もあるが、後日通知が来る場合もある。
 ボクもスピード違反の通知をもらったことがあるが、「こりゃ逃げられんワイ」というモノ。というのも時刻も場所も特定されている。もちろん違反速度も表記されている。
 はじめてもらったときは「そうそう、やったよな。オレ」って感じで警察にシャッポを脱いだ。
 警察署に出頭すれば、証拠写真も見せてくれるのだ。記念にもらってこようと思ったが、時間がかかることで断念した。それで他人の証拠写真を見せてもらったが、ナンバーはおろか、光線の加減がよければ顔まで識別できる。マレーシア交通警察天晴れ!だ。
 間違ってスゴイ金持ちになったら、フェラーリ買って300kmぐらい出して違反した記念写真をもらってこようかな、などとも思う。(公道で何キロ出したかっていう記録認定書だよね。コレ)
 罰金は額面どおり払わなくてもいいというのがマレーシアなお話。
 市庁舎など地区のお役所が発行する駐車違反は、陳情を聞いてくれる職員がいて、その職員と話せば罰金額を引いてくれるのだ。昔は「駐車チケットを買う場所がわからなかった」とか適当に言い訳をしていたが、お役所側もそういうのを聞いているのが面倒くさくなったのか、今では「ディスカウント・カウンター」を常設しているのだ。こうなると渋々でもちゃんと払いに来た行為自体を恩赦の対象としているようだ。なんとやら。
 交通警察はそこまでやっていないが、やはりあまりの数の多さなので払いにちゃんと警察署に支払いに来た人には、ディスカウントを受け付けているようだ。おまけに「平日は払いにいけない」(午後3時半まで)という声に応えて、滞納者が増えると期間限定でショッピングセンターに罰金支払い所を出すこともある。
 
 そこまでして警察が微罪を強調しているのにのべ127万人は払いに行かないのだから、仏の顔も三度までだ。

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