稀代のマレーシア映像作家が短編作品をサイト上で発表する試みが発足した。
『15・マレーシア』(サイトはこちら)と題されたプロジェクトは、故・ヤスミン・アーマッド(Yasimin Ahmad)やジェームス・リー(James Lee)らのマレーシアン・ニューウェーブと称された映画監督らをはじめとする気鋭の作家15名が参加。本日(17日)のホー・ユーハン(Ho Yuhang)監督の「Poton Saga」を皮切りに来月16日まで15作が公開される。
仕掛け人は、昨年5月に『結束のためのマレーシア人アーティスト(MAFU)』を主宰したピート・ティオ(Pete Teo)。同プロジェクトでは多数のアーティスト著名人が共鳴し、民族関係がギクシャクした時期にマレーシア人の結束をうったえたテーマソング「Here In My Home」が制作された。政治色は排除し、企業スポンサーも受けいれず、サイトから無料ダウンロードで草の根ルーツで支持を広げた。
『15・マレーシア』の作品もダウンロード自由で、普段マレーシア国内では観る機会が少ない作家の作品を鑑賞できる。作品は、政治・社会をテーマにしたもので、マレーシアとは何か、マレーシア人とは何者かを考えさせる機会になりそうだ。
作品の視聴者は、FacebookやTwitterなどのツールを使って、コメントをしたり、コミュニケーションすることができ、プロジェクトがどんな文化を生み出すかにも注目が集まる。