Warning: Creating default object from empty value in /home/aisaco/www/musicraja/wp-content/plugins/redux-framework/ReduxCore/inc/class.redux_filesystem.php on line 28

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/aisaco/www/musicraja/wp-content/plugins/redux-framework/ReduxCore/inc/class.redux_filesystem.php:28) in /home/aisaco/www/musicraja/wp-content/plugins/wp-super-cache/wp-cache-phase2.php on line 1164
マレーシアン・アイドル、ジャクリーンのデビュー作 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
アサ・ネギシのページ/Music Raja
マレーシア・ライターの見聞録

マレーシアン・アイドル、ジャクリーンのデビュー作

 オーディション番組マレーシアン・アイドルの記念すべき第1回優勝者、ジャクリーン・ヴィクター(Jaclyn Victor)のソニー・BMGデビュー作『Gemilang』。

 同番組に出場する前にも彼女はクラブ・シンガーとしての実績があり、インディーからアルバムをリリースしているので、セミプロともいえる立場で他の参加者を圧倒した。
 インド系であり、マレーシアン・アイドル優勝者となったことは、一般紙にまで「マレーシア社会の人種偏見のなさが生んだ成果」という論調の記事が掲載された。ちなみにシンガポールでも同番組があり、彼の地でもマイノリティーであるマレー系のタウフィック・バティサが優勝している。確かにシンガポールとマレーシアという複合民族社会での若い世代での人種意識は融和の方向に向かっているのは事実のようだ。
 さて本作は7曲がマレー語、3曲が英語という構成。やはり、一番大きいマレー語市場に重きを置いた。作曲陣にもアジャイ、オウベリー・スゥイト、アズラン・アブ・ハッサン、アイディド・アルフィアン、ジョハン・ナワウィ、プロデュースにマック・チュウ、ジェニー・チン、ラムリー・MSらが名を連ね、彼女が業界の寵児であることを印象付ける。
 しかし、マレー語曲は大物の手による割には、感性が古い曲が目立つ。また、彼女の真骨頂は声を張り上げるタイプのR&B的な唱法であり、マレー的な情緒の曲ではどうしても過剰表現気味で違和感が残る。マレー語の歌詞に関しても、やはり情感が伝わらない部分があるのではないかという気がする。ザイナル・アビディンが彼女を「シティを打ち負かせる逸材」と表現したが、マレー系のシティには唱法の技術だけでなく、詩情を表現する感性もあるのだ。マレー語で勝負しても、やはり非マレー系の壁がある。
 英語曲の「Love」や「When I Fall In Love」もかなり昔のムード・ポップスといった感じで、陳腐な感が否めない。全体的に曲に恵まれていない気がする。
 しかし、タイトル曲の「Gemilang」のライブ・バージョンを聴くと、舞台の空気を振るわせる圧倒的な声量による歌唱でのすばらしさは疑いのないところ。
 やはり、同じインド系で成功しているレシュモニュのようにじっくりと好きな歌を歌って、アーティスト色を強めていくのが彼女に必要なのだと思う。

Facebook にシェア
Delicious にシェア
[`evernote` not found]

4 Comments

  1. 2005年3月3日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)
    正直なところ、うまいだけならうまい人って
    たくさんいますよね。ナイトクラブのシーンに。
    問題は、スターとしての何かがあるかどうか?ですよね。
    彼女はsomething specialがあるのでしょうか?
    今回のレポート、結論も含めてちょっと辛口で好きです。
    でもマレー語7曲マレー語3曲になっちゃってるけど(笑)

  2. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2005年3月3日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; Hotbar 4.5.1.0; .NET CLR 1.0.3705)
     ははは、3曲は英語でした。
     
     彼女の扱いについてはレーベルも悩んだでしょうね。マレーシアン・アイドルで業界が欲しい人が勝つわけではないので。(視聴者からのSMS集計が勝者を決めた)
     やはり、英語オンリーだとバンドでなければ売れないし。
     それでとりあえずマレー語と英語という構成でデビューしてみたとうところでしょう。
     それでもアカデミ・ファンタジアのヴィンスは、しっかりマレー語市場でもやっているし、彼女もまだ熱狂的に迎えられているので、非マレー系のシンガーは2作目以降が大事ですね。

  3. 2005年7月22日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98; .NET CLR 1.1.4322)
    お久しぶりです。
    まったくアサさんのコメント通り・・
    テレビに出る前にキャプテンキャビンでライブを見ていたし、
    期待してたので(テレビ毎週見てた)がっかりなんです。
    そういう風にしかやって行けないんでしょうかね〜
    マレーシア音楽界は。なにあの曲・・・
    以前デビュー前に私の日記で「良いプロデューサーについて欲しい」と書いたのですが、「あ〜あ」って感じ

  4. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2005年7月23日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; Hotbar 4.5.1.0; .NET CLR 1.0.3705)
     久しぶりに嬉しい論客が。
     SSJさん、ジャクリーンのアルバムは大物作曲家の“残り物”を押し付けられたような感じで、悲しいぐらい悲惨。
     TV3で彼女は、チャリティー事業と引っ掛けてた「Waja」という曲を歌っていますが、この曲がコテコテのマレー泣きバラード。
     もう完全に方向違いなのです。
     自分の方向をコントロールできないという皮肉ならば、彼女は“マレーシア・アイドル”ですよね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

2024年11月
« 6月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

おすすめマレーシア本