マレーシアは来週末のF1開催を目前にグランプリ(GP)・ムードが高まっている。
マレーシアGP自体は今年で7年目だが、国有石油企業ペトロナスによるザウバー・チームへのスポンサーになって10年の節目。マレーシアとF1の関係もそこに凝縮されている。(写真はマレーシア国旗とペトロナスのロゴが入っているザウバーのマシン)
ペトロナスという企業がF1によってどのようなメリットを受けるのか。
まず、ブランドの国際広告塔としてだ。といってもペトロナスのGSなんて海外にはないだろうと思われるが、ペトロナスは石油採掘や精製プラントの他国でのプロジェクト進出を行っている。確か、欧米資本の入りづらい情勢のイスラム国家に進出がし易いという立場を前面に押し出している。
第2にザウバーはフェラーリの前年度のエンジンを使用しているが、このエンジンにペトロナスの名を冠している。実質的にペトロナスがフェラーリーのエンジンを買っているということだ。それだけでなく、ペトロナスのマレーシア人技術者をチームに送り込み、技術の習得に努めさせている。巨大企業ペトロナスは、国産自動車会社プロトンにも資本参加しており、そういったノウハウもプロトンにもたらされている。また、今年はペトロナスの名前でスーパーバイクを開発し、レースに参戦するようだ。
第3にペトロナスはF1による大量消費製品も販売している。エンジン・オイル「シンティウムF1」がそれで、実際ザウバーのマシンでも使用されている。
まぁ、これだけの投資メリットがなければ、金食い虫のF1のスポンサーを10年もやっていられない。他の世界的企業でも10年もスポンサーをやっているところは多くないので、マレーシアン・マネーがいかにチームだけでなくF1でも大事かがわかるし、興行としてのF1もマレーシアのような新興国をマーケティング開拓していかなければならない。
F1ファンには、そういったことよりもザウバーが中堅チームの雄であり、アレジ、フィレンツェン、今年初戦で優勝したフェジケラ、ビルヌーブのようなベテランの受け皿やライコネンやハイドフェルトらの新人発掘の役割を果していることのほうが興味深い。
ちなみに99年マレーシアGP初開催のとき、ゴクミのダンナ、アレジが恐ろしく訛りある英語とマレー語でCM出演している珍しい姿を拝めた。今年のベテラン、ビルヌーブもザウバーがあって復帰できたことはF1を(舌鋒で)面白くするニュースだ。
今年は13日(日)午後2時からペトロナス・ツインタワーの周りの公道を閉鎖してザウバーのマシンが疾走するデモが行われるとのこと。
KLで行われるのは99年以来2回目。サーキットでお金を払うよりも間近で見られるので、一見の価値あり。
F1ファンにはペトロナスさまさまである。
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ペトロナス
EU諸国に合計1000のGSがあるなんて聞いたことが
あります。(日本にもあるという噂があります)
積極展開を考えているのでは?
いずれも自身では未確認ですけど。。。