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ドル箱監督の傑作喜劇シリーズ『シナリオXX』 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

ドル箱監督の傑作喜劇シリーズ『シナリオXX』

 久々に映画紹介を。
 マレー映画界で商業映画界の大御所といえば、ユスフ・ハスラムとアジズ・M.オスマンの2人。最近は、多作なマドヤ・A.ラザック・モハイディン(PROF. MADYA A. RAZAK MOHAIDEEN)もここに加えてもいいようだ。
 今回紹介するのは、大御所のなかでも自在な作風が持ち味のアジズ・M.オスマン監督の最新作『シナリオXX(Senario XX)』だ。
 シナリオ(Senario、注:マレー語のつづり)は、人気5人組コメディアンで“マレーシア版ドリフターズ”というべき存在。アジズ監督とシナリオのタッグで、これまで3作が制作されてきている。なかでも2作目『シナリオ・ラギ(Senario Lagi)』(00年)は、興行成績史上2位となる600万リンギットを記録するヒット作となった。本作も6月後半からの公開で『スターウォーズ、エピソード3』と重なったものの、マレー映画部門では今年トップの興行成績を記録したようだ。
 さて本作は、「地球に飛来した宇宙人と村人が織り成すロマンス&ドタバタ喜劇」。
 
 こう書くといかにも馬鹿バカしそうで、人気シリーズというふれこみがなければ観てもらえないだろうな、と思う。それでもちょっと席を立つのを(もしくはビデオデッキを止める動作)我慢してチープさに付き合えば、きっちり笑わせてもらえるし、ロマンスにも感情移入できる。まぁ、手練手管のアジズ監督のこと、ちゃんとその線を狙ってやってやっているのだ。
 もうちょっとマレー語を理解できない人に向けてストーリーを解説しておくのもよさそうなものなのだが、ホントあまり説明を加えるほどのものではないのだ。
 でもあえて書いておこう…。
 エネルギーの塊を持って逃亡していた宇宙船があるマレー半島北部の村に不時着。乗っていた宇宙人は、追っ手を逃れるために人間に化け、隠れ場所を探す。偶然近くにいた村の若い女の子にかくまわれ、やがて恋に落ちる。そうしている間にエネルギーの塊を奪い返そうとする宇宙人達の手が迫り来る…。
 なんだかなぁ〜。とにかく陳腐だし、荒唐無稽なのだ。
 ストーリーはこんなんなので、作品の魅力はキャラの設定と役者の演技力だ。
 登場するのは、不時着した宇宙船で一儲けたくらむインチキ祈祷師(アズリー)、不時着した宇宙人が最初に化ける村の若者(ヤシン・ヤハヤ)、宇宙人が2番目に化ける(というかすーっと化けたまま)テレビタレント(ワヒッド)、宇宙人をかくまう村の女の子シティ(新人のヌル・ファズラ)、追っ手の宇宙人(サイフル・アペ)、おしゃべりなシティの婚約者(マズラン・ペッペッ)。
 シナリオのメンバーは画面に出てきただけでもちゃんとキャラが立っている。当地では数少ない存在なのだ。また、「シナリオとやると何でもありなので、自由に料理できる」といってのけるアジズ監督は、いつもどおりにちゃんと5人全員をストーリーに絡ませている。ちゃんとワヒッドとシティはラブラブになり、うるさいマズランはフラれて、アズリーはデタラメ放題で、アペは芸達者振りで、そしてヤシンはボケ通しで笑わせてくれる。それに監督の方針(?)であるもちろん、新人ヒロイン、ヌル・ファズラの魅力もきっちり引き出している。
 それでこんなストーリーなのにちゃんとオチをつけている。いや、こんなストーリーだからこそちゃんとオチで締めているというべきか。まぁ、ばらしてしまうのもなんだが、最後に2枚目も3枚目もこなせる人気俳優が登場して爆笑させてくれる。ちょっとズルイけど、笑わせたもの勝ち。
 
 あと、シリーズの隠れた名物、シナリオ・メンバーのヌード(おぇー)とアジズ監督の顔出しなどお約束もきっちりあり。
  
 マジメなマレーシアでもこんなおバカなのもあり。
 気に入ったら、是非最高傑作の『シナリオ・ラギ』もご覧あれ。
 明日は『第18回マレー・フィルム・フェスティバル』の受賞者発表があるとのこと。
 衛星放送局アストロ、Ria局で午後7時半から生中継。
 
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