注目の若きマレーシア・レース界の才能が輝いた。
フォーミュラ・レースの登竜門、フォーミュラ・BMW・アジアシリーズにCIMBチームQi-Meritusから参戦している14歳のマレーシア人、ジャズマン・ジャーファー(Jazeman Jaafar)が、4日行われた中国での最終戦で優勝し、シリーズ史上最年少年間王者の座を手にした。
年間優勝に王手がかかっていた3日の第19戦、20戦(1日2レース制)では、リタイヤと5位と振るわなかったものの、4日の第21、22戦を連勝。シリーズ22戦中10勝という堂々たる成績だった。
マレーシアが99年にF1開催を開始したときに日本のモータースポーツ・ライターが「マレーシアも貧富の格差のあるブラジルのように裕福層からレーサーとなる人材が現れる可能性がある」と書いていた記憶がある。個人的には、マレーシアの貧富の格差がブラジルと同等であるというのは間違いだと思うし、第一なぜ貧富の格差があるとレーサーが生まれるという論理が分からなかったが、物心ついたときから地元でF1開催している世代からこんなに早く優れた才能がでてくることは想像もつかなかった。
彼の次なる目標は、本場欧州で修行をついで、ステップアップしてゆくこと。勝手な期待だが、F1も夢ではなくなってきたのではないだろうか。
歴代マレーシア人F1ドライバーであるアレックス・ユーン、ファイルズ・ファウジは、それぞれFニッポン、GP2というF1の直前クラスで優勝経験なしという経歴だったから、万人が納得するようなレベルのF1ドライバーに成長してもらいたいものだ。
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レースというものは、分からないもの。
ジャズマン君が王者に輝いた後、車検でギア・ボックスに規定以外のバネが使用されていることが判明し、ジャズマンのレース結果剥奪の措置。(しかし、ワンメイクのレースにもこういったことが起こるとは思わなかった)
それにより、ジャズマンの順位はわずか1点差の総合2位に訂正されたとのこと。
それでも2位は立派なものだし、彼の場合参加資格が16歳以下と言う規定の特例として参加していたというから、気落ちしないで頑張ってもらいたいものだ。