今年、ブレークしそうな新人を紹介。
写真の彼女は、女優のシャジー・ファラック(24歳、Sazzy Falak)。この人、昨年公開された『Gol Dan Gincu(邦題:ゴールと口紅)』という青春映画でヒロインのライバルである意地悪な女の子シャシャを演じて注目された。ヒロイン女優のファズーラ(Norfazura Sharifuddin)を差し置いてとは言わないまでも、放っておけない存在感があった。
それで『Gol Dan Gincu』についてもちょっと。
この作品は昨年の東京国際映画祭のアジアの風部門にも出品された。マレーシア映画の話題は、『Sepet(細い目)』に独占されて、本作は目立たなかったものの、全編を通して絵がきれいでテンポがよく、マレーシア映画としてはかなり垢抜けた作品だった。
まぁ、ストーリーは米映画の『リーガリー・ブロンド』のスポ根(?)版といった感じで、恋人にフラれたことがきっかけでフットサルに打ち込むことになったヒロインを描いた話。その過程で様々なキャラのティーンズたちが友情で結びつき、ひとつにまとまっていくという点では典型的な青春モノ。近親相姦で妊娠してしまう友人なんかも織り込んでいるところは、隣国インドネシアの傑作『Ada Apa Dengang Cinta(ビューティフル・デイズ)』なんかも意識している気がする。
こうして書いてみるとオリジナリティーに乏しく聞こえるが、ちゃんとエンターテイメントのツボは押さえており、考えなくても楽しめるのだ。(マレー映画は、ちょっと現地で暮らしていないとわからない描写が多い。例えば一夫多妻ネタなんかがそう)
まぁ、マレーシアの女性、特にマレー系の女の子なんてスポーツなんかやらないと思い込んでいる人は、一見の価値があり。当地ではかつて無かった女の子とスポーツを結びつけた着想の勝利に加えて、おしゃれでカッコいい女の子たちが出ているとくれば、観たくなるでしょ。
さて、まだ作品の話は続いている。
シャジー演じるシャシャはライバルチームのキャプテンとしてヒロインに立ちはだかるだけでなく、元カレともくっついてしまうという小悪魔。でも、私生活はファズーラ(写真)の方が激しくて、三角関係のもつれで女性(中華系というところもかなり激しい)を殴ってしまったことで裁判沙汰にもなっている。劇中でも殴ろうとするジェスチャーが出てきて、ちょっとブラックが利き過ぎていて苦笑。
そんな楽屋落ちがあるので、シャジーちゃんの方が本当はイイ子なのではないかと一票入れたくなる。
『Gol Dan Gincu』は、テレビでもシリーズ化されるとか。もちろん彼女は引き続き小悪魔シャシャ役を演じる。また、彼女はMTVの地元音楽情報番組『Beat TV』のホストとしてレギュラーも担当しているので大注目だ。
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ネギシさん
待望の『ゴールと口紅』レビュー。
見たのにわかっていなかった所がたくさんありました。
ありがとうございます。
この映画、マレーシアの都市部で生活する
upper middleのマレー人たちの雰囲気がよく出ていて
すごくリアリティがありました。
もちろん映画的リアリティですけど。
東京国際映画祭では日本語字幕つきで上映されたのでしょうか?
ところで主演のファズーラ嬢のスキャンダルですが、
殴ったのではなく蹴ったのではなかったでした?
前に新聞のインタビュー記事で、「彼女の靴収集は
なにも蹴るためではなく、女性共通の趣味である」
とかなんとかの刺激的なタイトルがついていたように
記憶しています。
どちらにしても主演女優のインタビュー記事としては、
かなり過激ですよね(笑)。
ブログはじめました。
季節はずれの冷やし中華みたいですが…。今までいろんな方々のブログセットアップをお手伝いしてきました。ついでに私もブログデビューしてしまいます。何だかブログブームに乗ってるようで恥ずかしいですが、そもそも立ち上げに至ったのにはワケがあり「小林