25日、インドネシアのダンドゥッドの女王イヌル(Inul)がゲンティン・ハイランドで2回目となるマレーシア公演を行った。
珍しくスター紙に写真入で記事が出ている。
http://thestar.com.my/news/story.asp?file=/2005/6/27/nation/11325904&sec=nation
ダンドゥッドというジャンルの音楽は、最近マレーシアでは目ぼしいシンガーが出ていず、完全に本国インドネシアのものとなっている。マレーシアでも95年ごろにはポップ・ダンドゥッドという切り口でアメリーナ(Amelina)という歌手がブームを引き起こした。その頃はイワン(Iwan)というプロデューサーが仕掛け人となっていたが、やはりあくまでも“隣国の音楽”であり、97年にシティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)がエスニック・ポップ作『Cindai』をリリースした後は、ジャンルごと次第に消えていった観がある。マレーシア音楽産業賞(AIM)でも98年から最優秀ダンドゥッド賞を制定したが、00年を最後になくなっている。
いまのところ、ダンドゥッド・シンガーというとマス・イダユ(Mas Idayu)しか思い浮かばないのが現状。(最近この人のダンナはChosenというプログレ・デスメタル・バンドのメンバーだと聞いて驚いたが)
正直言ってイヌルのステージも歌も聴いたことがないのだけれども、彼女はダンドゥッド特有の腰を回転するようにくねらせる踊りも一流とのこと。本国インドネシアではうるさ方の神学者が「セクシー過ぎる」とか「不道徳」のレッテルを押しているとのこと。でもやはり、これはエジプトのベリーダンスのように世界に誇るれるものにもなるかもしれない。
それでボクもコラムを執筆している『Pop Asia』誌6月号(57号)のエンターテイメント・ニュースのインドネシア欄で「全マレーシア・イスラム党による政府への働きかけで5月1日イヌルのマレーシア公演が中止になった」という記述がある。(情けないことにボクの記事と同じページなのに昨日この記述に気がついた)
これは間違いでこの公演は無事に行われた。そればかりか前述した通り2回目の公演も果している。
野党全マレーシア・イスラム党(PAS)は、外タレのコンサート開催に異議を唱えることを政治的プレゼンス発揮の常套手段としているきらいがある。新しいところでは、昨年のマライア・キャリーの公演に「淫らで不道徳」と異を唱え、海外のメディアも彼らの発言を取り上げた。もともとPASは、国内のコンサートも男女が同じステージに立たないという以外には認めない立場なのだ。
開かれたイスラム路線を掲げる政府は、もちろんPASの異議を退け続けている。
もっとたくさんのアーティストの公演が観たいが、とりあえず寛容な政府に感謝だ。
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また過去の記事にこっそりコメントを・・・。
先月来日してたんですね、イヌルさん。東京と名古屋と大阪で。
ある方よりイヌルさんの映像を拝見する機会をいただいたのですが、スゴいです。まったくもってセクシー過ぎます。ドキドキ(というかハラハラ)しました。ついでに脚の筋肉とか相当鍛えてるなーと思いました。