ゴム手袋の秘密
2006年5月16日(火)東京、赤坂にあるホテルニューオータニで「SELECTING THE RIGHT GLOVES」と題したセミナーが開かれた。
アジアンハートビートでなぜ手袋なのか・・・。それは今回のテーマが天然ゴム製の手袋ということと無関係ではない。現在世界中の天然ゴムの75パーセントは、タイ・マレーシア・インドネシアの3国で生産されており、石油などと同じように、三大天然ゴム生産国の供給事情が価格にも影響するほどのシェアを占めている。天然ゴムはさまざまな商品に用いらているが、その伸縮性や柔軟性などの性能面や、天然素材であることの安全面から、医療用、食品加工用として使われる天然ゴム製の手袋は高い需要がある。中でも、マレーシアは天然ゴム製手袋のクオリティーも高く、今回のセミナーはマレーシアゴム輸出評議会(MREPC)とマレーシアゴム手袋工業会(MARGMA)が共催し、業界内では認知の高い「天然ゴムアレルギー」に対する現状と、それに対する業界の取り組みを通じて、用途に応じた手袋選びとは何なのかを解説。
「天然ゴムにアレルギー?」東南アジアがゴムの主要生産地であることを知っている人はいても、アレルギーについてまで知識を持っている人はそう多くはないかもしれない。現在では、さまざまな研究機関、学者などによってより細かいデータや、対応策がとられているとのこと。天然ゴム手袋は病院や歯科医院はもちろん、食品加工場、大学や研究機関、その他素手で触ることを避けなければならない現場など、沢山の場所で使われている。それにしても、天然ゴムアレルギーの存在が知られるほど患者が激増した背景には、エイズの蔓延によるゴム手袋の需要増と大量生産があるというのはなんとも皮肉なものだ。