Music Rajaの屋号を持ちながらカテゴリー的に『伊藤壇とマレーシア・サッカー・ウォッチング』がかなりの記述数を占めている。伊藤壇選手は現在ブルネイ・リーグに所属しているが、日本人Mリーガー第一号に敬意を表して外さないことにしている。
それで実は最近まで気がつかなかったことだが、アジア全域のサッカー情報を有志の力で掲載しているアンオフィシャル・フットボール・アジアというサイトにリンクまでしてもらっていた。実はこのサイト、現在更新中止になってしまったようだ。せっかくリンクまで作ってもらって、サッカー情報を流さなかったのはなんだか申し訳ないきがしてきた。
なので来年度のマレーシア・サッカー改革の話でも少し。
現在、マレーシア・サッカーは一部のスーパーリーグ(8チーム)、二部プリミアリーグ(2グループ8チームずつ)という構成。7つのチームと3回ずつ戦う方式だ。(中村俊輔のスコットランド・リーグのような感じ)試合数は21試合となる。やはりこの方式だと移動のコストが抑えられるが、問題はホーム試合数に公正でなくなること。かならずアウェイが2試合という対戦も出てくることだ。
来年からはスーパーリーグ、プリミアリーグともに14チーム、26試合になる。プリミアリーグは2グループ制を廃止し、14チームの総当たり戦となる。つまり、2003年までのプリミア1、プリミア2時代に戻すということだ。
ちなみに今季スーパーリーグ6位までは自動的に来期も残留。プリミアリーグ各グループ優勝の2チームはスーパーリーグに昇格。残る6チームの枠は、スーパーリーグ下位の2チームとプリミアリーグ各グループ2位から4位のチーム(合計6チーム)によるプレイオフが行われる。プレイオフ期間はワールドカップ開催中であり、選手としてはとてもドイツからの生中継など観ていられない事態となる。
試合数と対戦相手の増加の次の処方箋は、外国人枠。
スーパーリーグは外国人枠を現在の4人から3人、プリミアリーグは2人となる。いままでのように外国人頼りのチームつくりはできないようになった。また、チームにはかならず21歳以下の選手を先発に起用しなければいけない。
そして今回一番評価したいことは、試合開始時刻が午後8時となったこと。
マレーシアではサッカーは午後8時45分というのが長年の慣習であった。というのもイスラム教徒のお祈りの時間に配慮したからだ。しかし、実際問題試合終了時刻が11時近くになることは子連れのファンにはきついことだ。また外国人選手は午後7時半にスタジアムに入り、何もしない時間が流すぎるといっていたことを聞いたことがある。東南アジア遠征でもイスラム国ではなければ7時から8時の間で試合が始まることが多いので、選手にもファンにとってもいいことではないか。
今回の改革によりクラブチームは地元選手育成し、長期戦を安定して戦える体制を作らなければいけなくなる。外国人枠の制限などでアジア・サッカー連盟(AFC)杯では出場クラブ・チームが不利になるが、それでも地元選手重視策を採る。
FA杯に出場しているシンガポールU-23チームが準々決勝でジョホール、そして準決勝第1レグで昨季スーパーリーグ、ペルリスを破っている。もし、シンガポールU-23チームがFA杯を制覇したらマレーシア・サッカー界は大変革に向けて動き出すだろう。
また、実はここで詳細は書けないのだがマレーシア・サッカー協会にはもっと大胆な腹案がある。
吉と出るか凶と出るか、来季のマレーシア・サッカーが楽しみだ。