ゴシップばかりかと思っていたが、マレー的人気アイドル、マウィ(Mawi)もちゃんと音楽活動している。
2作目となるアルバム(デビュー前にもオーディション番組出演中の録音を収録したアルバムも出ていたが)『Doa, Berzanji & Qasidah Berlagu』。
なんとこの作品、前半はマウィによるイスラム教のお祈りと4曲からなる構成。(5曲ともいえそうだが、どうもこれもお祈りの唱和)
お祈りいうとちょっと正確ではないが、仏教でいうところの読経みたいな感じ。もっと厳密に言うと日常生活のあらゆる場面で唱える呪文のようなものだ。昔の日本人ならば神棚に手を合わせるのと同じように、例えば目覚めたときや家を出るときに神に感謝するフィレーズを唱えるのだ。
なので期待のアイドルの作品と音を聞きだした瞬間からマレー系でも「なんだこれー」となってしまうのだ。
ただ、イスラム教徒ならばコーラン詠唱に美しさを感じるもので、特に男なんかは株を上げるのに効果的なアイテムなのだ。けっこう歌手でもアラビア語コーランの香りのするボーカルなんかもよく聴く。まぁ、日本でも仏教全盛の時代なんかは念仏がうまい男がモテたのかもしれない。いまでも日本でもいい説法をすることで人気のお坊さんはいるし、イスラム教でもそういった導師が社会的影響を今でも発揮していることが多い。
男らしく、清く、そして宗教的で年代を問わずモテるというのがマウィなのだろう。まぁ、茶坊主みたいな顔にも見えるから室町の時代に民衆に人気だった人でも想像すればわかりやすいか。(いったい誰なんだ?)
さて曲の方だが、アラブ起源のナシッド(イスラム盤ゴスペルとでもいえばいいか)系のRaihanやRabaniらの人材を起用し、ナシッド寄りの音楽になってきた。でも、曲もポップスとはいえないし、彼のボーカルもそれほど冴えているとはいえない。
ただロック親父と賞賛されるラムリ・サリップの名曲「Iqra」をカバーしていること聴き所。最近のラムリ・サリップはトラッドに根ざしたフォーク・ロックみたいな渋いミュージシャンになってきたが、ロック界はおろかいままで誰も彼に注目する気配がなかったので、この名曲を蘇らせてくれたことには溜飲が下がる。
しかしながら、デビュー作は8曲、今回も4曲。弱小レーベルなので、制作費も期間も取れず、小出しにしながら話題を継続しなければならない事情はわかるが、“ポスト・シティ”と目されている人材の本領を十分に発揮し、誰にでも親しめる作品を出すのは急務だ。
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こんばんは。
土曜日の朝早くから昨日まで、久保田麻琴さんがKLに来ていました。
インドでのレコーディングの後のKL経由だったのですが。
私は撮影で、土曜日の夜に一緒に食事に行きました。
例の東京フォーラムであったイベントに、マコトさんも行っていたそうですよ!ネギシさんの話も出ましたよ!レシュモニュの事も良かったと言っていました。
そうそう、岩波新書からマコトさんの本が出ました。
あと、今日、撮影でCDショップへ行った時にMAWIのアルバムを見かけ、「あ、出たんだ・・・」と思っていました。そういう内容のアルバムなんですね。1枚目とは大違いだ・・・。
では、また〜〜。
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イスラム復興とか言われる中で、ポップ・カルチャーやモダンなビジネスのイスラム化ということではマレー語世界(というかマレーシアとインドネシア、シンガポールはダメ)は世界をリードしているように思うのですが、その流れじゃないですかね。
インドネシアでも最近イケメンの説教師が人気で、ナシッドのアルバムを出している人も居ます。一定の(それも結構大きな)マーケットがあるようで、マレーシアにもそんな流れを持ってこようということかもしれませんね。
唯イスラム教徒は侮れないと言うか、この前シーラ・オン・セブンのメンバーがパキスタンに修行(?新聞には信仰上の目標を達成するためと書いてあった。イスラムの場合は一部のスーフィー信仰をしている人以外はコーラン学だとかフィクフだとかを勉強に行くのであろうと思われる)に行くためバンドを脱退したりしていますから、単純に信仰心の強い人なのかもしれません。