レースファンは、鈴鹿で大きなドラマを見た余韻に浸っているところだろう。
中国GPで奇跡の勝利を収めたM.シューマッハが、まさかのリタイヤ。F.アロンゾが再び勝利により、2年連続の年間王者へ圧倒的優位に立った。
帝王のエンジンが無常にも停止し、引退を8度目の年間王者で締めくくる夢も掌からこぼれ始めている。疑惑の目を向けられることまでも含めてF1を支配続けた帝王がパドックに戻って魅せた諦念の表情は、思いのほかさわやかだった。
誰よりも勝利を思いのままにしてきた人間だったからこそ、悲運に勝利を奪われることを誰よりも潔く受け入れられたのだろう。こんな表情は誰にでもできるものではないよ。
にべもないことをつらつらと書いているが、先週末から今季で2年目を迎える“モータースポーツのW杯”を標榜するA1GPが開幕している。開幕戦のオランダGPと今週末の第2戦チェコGPは、F1と重なってしまったが、F1のシーズンオフ後から本格化する。
今季は、23カ国が参加。ポルトガルと日本、そして昨年は途中から出場できなくなったロシアが抜け、あらたにシンガポールとギリシャが新たに加わった。
ドライバーに関しては、レース先進国はF1の下のクラスとなるGP2クラスの若手の修行の場として位置づけている感じだ。チーム・マレーシアは、昨季と同じ元F1のアレックス・ユーンとGP2のファイルズ・ファウジという顔ぶれ。
ルールは、日曜日にスプリントとフィーチャー・レースの2レースが行われることには変更がないが、前者が30分から20分程度で走れる周回数に短縮、後者は逆に60分から70分で走れる周回数に増加された。
また、それに伴いスプリント・レースでは1位から6位入賞者にまでにポイントが与えられる方式に変更された。フィーチャーレースは従来どおり、1位から10位入賞者にまでにポイントが与えられる。
マレーシアは開幕戦こそポイント圏外だったが、チェコGPでアレックス・ユーンが、スプリントとフィーチャー・レースの2レースを勝利した。最速ラップも記録し、ハットトリックを達成。
アレックス自身は、2回目のスプリント優勝。フィーチャー・レースは初優勝となる。また、1レースで獲得しうる最大ポイント17(6+10+最速ラップ1ポイント)を得て、マレーシアをドイツ、メキシコに次ぐ3位に押し上げた。
アレックスは、今年ル・マンにも参戦し、ドライバーとして円熟してきた観がある。
典型的な持参金ドライバーと揶揄された元F1ドライバーが俄然輝き始めた。
次戦は、ちょっと間隔があいて11月12日中国GP、26日に地元マレーシアGPというスケジュール。
公式サイト:A1GP
(写真は02年ミナルディ<当時>時代のアレックス・ユーン)
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スプリントレースの方は見ませんでしたが
フィーチャーレースは、スタートで出遅れながら
徐々に差をつめ、テールトゥノーズで
先頭のカナダチームにプレッシャーをかけていって
残り10周以下になったところで接触も辞さない勝負根性のあるしかけで
抜き去るという非常にエキサイティングなレースでしたね。
アナウンサーが常に「経験豊富なユーン」とコメントし続けて
いたのが印象的でした。
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アジケトさん、とうとうアレックスやりましたね。彼のマシンと心理戦の操りかたは手練手管です。
ところで2010年に韓国がF1開催を狙っているので、マレーシアは出来るだけ多くドライバーを育成しなければ、開催地として生き残れないのです。
アレックスに頑張ってもらって、もっとファイルズら若手を台頭させないと。 GP2クラスにまで上がれる若手をどんどん育てないといけない。
F1開催国になった中国を含めて、韓国、マレーシアの3国は、日本に次ぐモータースポーツ大国争いに拍車がかかっているのです。
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へー、なるほどね。
そういう危機感もあるんですね。
若いドライバーは育っているんでしょうか?
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そうですねぇ。
ティーンエイジ向けにやっているフォーミュラBMWなんかには、国営石油企業ペトロナスが全面的にバック・アップしているようです。15、16歳のドライバー候補が国内でトレーニングできるのは、中心国としては強みでしょうね。
韓国の人材はわかりませんが、企業のバックアップ力は相当なものでしょう。(現代自動車と資本関係があって、F1参戦しているメーカーってあったかなぁ??)
ペトロナスとF1のようなコネが韓国にもあれば、2010年の開催に合わせてスポンサー力で韓国人ドライバーを送り出すことは可能かもしれませんね。