昨晩行われたTV3の歌謡コンテスト、ジュアラ・ラグ賞21の結果を。
同賞は、「バラダ(バラード)」「ポップロック」「イラマ・マレーシア&エスニック・クリエーティブ(伝統歌謡や民族的要素の強い音楽)」の3部門賞と、優秀パフォーマンス賞と優秀ボーカル賞が選ばれた。
<バラダ(バラード)部門賞>
☆「Terlalu istimewa」
アーティスト – アビバ・ノール(Adibah Noor)
作曲 – Azlan Abu Hassan
作詞 – Adibah Noor
<ポップロック部門賞>
☆「Juwita Citra Terindah」
アーティスト – M.ナシール(M Nasir)
作曲 – M Nasir
作詞 – M Nasir
<イラマ・マレーシア&エスニック・クリエーティブ部門賞>
☆「Warkah Buat Laila」
アーティスト – ザヒッド(Zahid)
作曲 – Ayob Ibrahim
作詞 – Habsah Hassan
<優秀パフォーマンス賞>
☆アーティスト – ハザミ(Hazami)
<優秀ボーカル賞>
☆アビバ・ノール(Adibah Noor)
<大賞>
☆「Terlalu istimewa」
アーティスト – アビバ・ノール(Adibah Noor)
作曲 – Azlan Abu Hassan
作詞 – Adibah Noor
なんと、人気だけは突出しているマウィ(Mawi)を蹴って、“オバさん歌手”アビバ・ノールが大賞・部門賞+1冠という結果になった。もうひとつの音楽賞の権威マレーシア音楽産業賞(AIM)では、昨年ジャクリーン・ビクター(Jaclyn Victor)の対抗馬として、最多ノミネートを記録しながら無冠に終わっていた。
この結果は、番組内でも強調されていた「ジュアラ・ラグの審査の基準は、歌手の人気でも、セールスでもなく、作曲を含めた楽曲の良し悪し」という方向性が反映された結果となった。
確かにアビバ・ノールが昨年の音楽シーンを席巻したとは言いがたいが、“歌力”という言葉があるとすれば、マレー音楽界は歌唱力と表現力がある曲を大事にしてきた伝統がある。それにジュアラ・ラグ賞は、ジャンル的に新しいものやギミック(話題を集めるためのコラボ)などは積極的に評価はしてこなかったことにも一貫性は感じる。
なので、個人的には賞側の言い分は、抗弁でもなんでもなく、“歌謡賞”としての伝統と権威を示したと受け取っている。
ヤスミン・アーマッド監督の『細い目』や『Gubra』のファンは、主人公オーキットの家に同居している中国ドラマ好きのオバさんが、音楽キャリアでも輝いたことを付け加えておこう。
(オバさんとは失礼な!フン!)