ハリラヤ中は、テレビ番組が賑やかでマレー芸能三昧であるが、ハリラヤ公開の映画を観に映画館まで足を運んできた。
今年の目玉であるマレーシア版ドリフターズ的お笑いグループのシナリオ(SENARIO)『SENARIO THE MOVIE: EPISODE 1』をとんでもなく場違いな映画館で観て来てしまった。
ミッドバレーメガモールの隣にオープンしたザ・ガーデン内の高級感あふれる劇場で、1スクリーンで36席というゆったりとしたつくり。なにしろ1列に2席しかないので、真ん中の席に座るために人の前を進んでいくという映画館で一番困る場面とは無縁なのだ。
ただ、一般の劇場に比べてチケットは、2倍。
2倍も払ってマレーシア版ドリフを観にいくことにボクのバカさ加減も極まっているのだ。(その証拠に観客は、ボクを含めて3人!)
それで『SENARIO THE MOVIE: EPISODE 1』なのだけれども、シナリオとして6作目の作品。 現在メンバーは、アズリー、マズラン・ペペ、ワヒッドの3人となってしまった。
映画に引っ張り凧のサイフル・アペ、そして彼のボケ役としての共演が多いヤシンの二人が出ていないシナリオは、加藤茶と志村けん抜きのドリフみたいな状態だ。
作品のリビューにするつもりはないのだけれども、5作目までのアジズ・M.オスマン監督から当地の一番のドル箱に成長したアーマッド・イダム監督にバトンタッチとなった。ストーリーは、無名時代のメンバーが実際に芸能界入りする前の職業に扮し、クアラルンプールでコメディアンのキャリア目指すまでの過程を彼ららしい荒唐無稽さとドタバタさ加減で描いている。
ストーリーよりもマレー芸能の笑いを作ってきた彼らのキャラクター満開で、「正月の初笑いはこれで決まり!」的な作品だった。
まぁ、笑いの感覚よりも人々の汗臭さが臭うクアラルンプールの街角と雑踏が彼らの芸の源泉なんだなぁ、というところに感心したが。
シナリオの4作目のリビューも書いていました。