「1・マレーシア」とは、今年4月に就任したナジブ首相の国づくりと国民結束のキャッチフレーズである。
正直言って、「ありがち」なフレーズだという印象が拭えなかったが、サイトも立ち上げ、なにか真剣にやろうとしている印象はあった。このサイト、国民との対話ツールにしようということなのだが、なんだかお堅い雰囲気が漂っていて、何回も見る気はしないのも正直なところ。
しかし、このサイト上で、8月31日の独立記念日に際し、愛国ソングのコンペ、「Lagu 1Malaysia Kita」を開催しているので驚いた次第。
ナジブ氏は、以前オーディション番組で出演者が、感情があふれ出して抱き合ったりするのを「好ましくない」などと発言していたので、若者文化や芸能なんかには理解が薄い人だと思っていたので、ずいぶん大胆なことをしている印象だ。
うーん、普通ならば首相主催の愛国ソング・コンペ、と聞いただけで、へそ曲がりなボクは敬遠してしまうところだが、なかなか話題性十分で、楽しめてしまうのだ。
選考を勝ち抜いた10曲を聴くことができるページは、こちら。
参加しているのが、シティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)をはじめ、ジャクリーン・ビクター(Jaclyn Victor)、ファイザル・タヒル(Faizal Tahir)、トモッ(Tomok)、マヤ・カリン(Maya Karin)など。作曲家は、オーベリ・スィート、アウディ・モック、Meet Uncle Hussainのタジャなどが名を連ねている。
曲調は、いかにもキャンペーン・ソングというのもあるが、ロック調あり、ポップ調ありとバラエティー豊か。オーベリ・スィート作曲で、シティが歌っている「Satu Malaysia」なんかは、「そりゃ、放っておいても楽曲クオリティはいいでしょ」って感じ。中華系の作曲の「Nyanyikan Lagu Mu」は、マレー系のメロディとは180度違うので、面白い。
投票は先のページから行われ、31日に首相自らコンペの勝者を発表するとのこと。
どうせならば、政府が選らばなそうな曲が勝って欲しいものだ。
<エントリー曲リスト>
曲名/アーティスト/作詞/作曲
1.「Satu」/Tomok/ Shah Shamshiri /Shazee Ishak
2.「Sehati Sejiwa」/D. Gerard Singh/D. Gerard Singh/D. Gerard Singh
3.「Keranamu Hati Ku Malaysia」/Manis/Manis/Manis
4.「Satu Malaysia」/Dato Siti Nurhaliza/Dato Siti Nurhaliza/Aubrey Suwito
5.「Nyanyikan Lagu Mu」/Maya Karin/Ng Ching Ching/Ng Ching Ching & Wong Seng Jinn
6.「Lagu Rakyat Satu Malaysia」/Rida/Norm Aidid/Norm Aidid
7.「Inilah Malaysia」/Jaclyn Victor & Arch Little Danielle/Tun Teja/Taja MUH
8.「Perpaduan 1Malaysia」/Alex/Alex/Alex
9.「Kami Anak Malaysia」/Noh(Hujan), Lah Ahmad, Shila/Eka Shariff/Ashroff Shariff
10.「Malaysia Satu」/Faizal Tahir/Nur Fatima/Audi Mok