31日閉幕した第23回東京国際映画祭(TIFF)は、、部門賞などの結果を発表した。
「アジアの風部門」では、マレーシア人のウー・ミンジン監督『タイガー・ファクトリー(The Tiger Factory、虎廠)』が、審査員特別賞を獲得した。
マレーシア作品では、08年に故ヤスミン・アーマッド監督の『ムアラフ(改心)』、07年には、ディーパク・クマーラン・メーナン監督の『ダンシング・ベル(CHALANGGAI)』に続く3作目。
ちなみに同祭でヤスミン監督は、05年に『Sepet(細い目)』で同部門の最優秀賞を受賞しているほか、急逝した直後の09年には、特別功労賞が贈られた。
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マレーシア、何気にアジアの映画大国じゃんか(映倫は東南アジア一厳しいけど)!
この映画、私も見ましたよ。タイトルの「The Tiger Factory」って、主人公に売春させ、さらに妊娠した赤ん坊を人身売買して稼ぐ悪徳叔母の経営する置屋、別名「Baby Factory」にかけたものであると同時に、上映後の質疑応答での監督いわく、Tiger=成り上がる、のし上がるためには隣人(主人公の場合隣人のミャンマー人難民=不法移民)を警察に売り飛ばして金に換えてでも日本へ出稼ぎしに行く主人公の少女を象徴しているのだそうです。
日本でも何度かマレーシア人不法滞在者(ほとんど華人系)に接触したことがあります。ビビアン(仮名)なる華人少女の日本不法滞在&就労日記「東京じゃらんじゃらん日記」という本を読んでいたせいか、みんな遠足感覚でふらりと日本へ来て、お気楽に稼いでるのかなと思いきや、実は壮絶な貧困生活と決死の覚悟を秘めておりました。絶句、唖然としたことも一度二度ではありませんでした。
ロケ地はバクテーと海南島人の入れる美味いコーヒーの発祥地・ポートクランだそうです。
セット上映された映画「Inhalation(吸入)」も、ポートクランから蛇頭まがいの密航幇助組織に依頼して日本へ出稼ぎに行く少女と、彼女のBFの真夜中の話。
Tiger Factoryの少女は最後日本へ向かうバス車内で風に吹かれ、そのまま映画が終わりますが、こっちの少女(Tiger Factory主人公の友人)は日本へ行くも一ヶ月もたたないうちに強制送還され、BFと夜中のゴミだらけの町を歩きながら、桜が舞い散る様子を思い描き、日本を懐かしむ・・・・。
Inhalation=(貧困・悩み・逃れ難い辛い現実を)吸引すること
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ところでアサ様、申し訳ありませんが、ヤスミン監督遺作の「Talentime」のDVDが、やっと先月下旬に英語・マレー語字幕付で発売されたと、あるインドネシアポップスファンから伝えられたのですが、wanita.netにはそのような商品は置いてありません。ガゼでしょうか、本当でしょうか?
どうすれば英語字幕付のDVDが日本から手に入るのでしょうか?
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わにたさん、貴重なコメントをいただいているのに放置状態でどうもすみません。
ウー・ミンジン監督作品の紹介と感想、ありがとうございます。
マレーシアも豊かな国になりつつある影で、人身取引(Human Trafficking)が横行している現実があります。マレーシア人が貧困と差別の問題を直視できるようになることも大事ですね…。
英語字幕版『Talentime』、うーん、どこで売っているのかなぁ。