やっとレコード店に行って新譜を入手してきました。
今回紹介するのはニン(・バイズーラ)の新作『Erti Pertemuan』。
00年代最高の傑作といってよい前作『Selagi Ada…』から1年8ヶ月あまり。
年に1作出せるのは、シティぐらいしかいないマレー音楽界で堅調さが目立つ。
新作はタイトル曲が示すように前作の心地よさを前面に出した作風を継続しながらも、随所に新しい試みを盛り込んだ。
ダンス寄りのR&B風の「Bukan Sebarangan」、伝統調の旋律をジャングル風にアレンジした「Senang Tari」などが一聴して新しさが感じられる曲となっている。
個人的にはデビュー作と2作目を出したソニー時代の優雅さをたたえた哀愁調も捨てていないことに嬉しさを感じる。
全体的に風のようにささやくようような軽いボーカルを聴かせようとしているのだが、まだまだ未消化。
それでも彼女のボーカルは、もともとくぐもった声質なので大変な努力がうかがえる。
充実の全12曲。
前作以降の彼女の復活にかける熱意は本物だ。
アルバム評は、後日もっと聴き込んで本サイトにも書くつもりです。