今晩のマレーシアは２つのイベントで燃えた。ひとつはサッカーFA杯決勝戦。
もうひとつは言うまでもなく『マレーシアン・アイドル』決勝である。
実力派のニタと人気のダニエルの勝負は、ダニエルに軍配が上がった。
携帯電話メール（SMS）と電話による投票は160万票にものぼり、ダニエルは68％の支持を獲得した。昨年のジャクリーン・ビクターに続き少数派の中華系勝者となったが、もう昨年一般紙に踊った“マレーシアが真の人種融和を実現した”などという論調は不要だろう。
視聴者は、5ヶ月に及ぶ長いオーデションでアイドルと称される出場者のキャラクターや人格をつぶさに観察し、アイドルたちも喜怒哀楽を通して成長していく過程を見守った。番組を通じて視聴者がアイドル達に対する親近感に人種という社会の便利なレッテルは必要ない。その代わり普段ははっきりと意識できない“マレーシアン”というおぼろげな観念がアイドルたちに投影されている。
そう、上手い例えではないが、甲子園球児みたいなものだ。
歌手としてのトレーニングを受けていたこともなく、「歌の上手さを比べたらニタのほうが上」というダニエルが勝者になったことで番組に疑問を投げかえる向きもあったが、審査員たちは「あくまでも歌の実力だけではく、人気と才能を評価するコンテスト」と強調した。アイドルとはいえ、やはり歌が上手いことも重要視すべきという意識があることは、マレーシア音楽界のレベルが高いことの証左である気がする。
さてダニエルはソニー・BMGからレコードデビュー。決勝のために用意されたオリジナル曲
「Mimpi」が収録されたアルバムでデビューする。昨年のジャクリーンの「Gemilang」のようにマレーシアン・アイドルとしての彼のイメージ曲となる。ちなみに作曲はInnuendoのポット（Pot）。シティ・ヌルハリザの『Safa』に収録されている「Kau Ku Sayang」の作曲者といった方が通りがいいか。
何回も聴いているといい曲なんだよな。「Mimpi」って。
ダニエルのデビュー盤が出るのを待ってください。でもダニエル、今日からプロなんだから、もっと歌うまくなれよな。
マレーシア・ライターの見聞録
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1985年から1989年まで住んでいたマレーシアに先週帰りました。KLがすっかり様変わりしたことに驚くとともに、TV局が増えていることにも驚きました。
そんな中みたのが、「マレーシアンアイドル」でした。
こんな番組ができるようになったことに感慨深いものがありました。
また、こんなブログがあることにも驚きました！
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亀谷さん、初めまして。
マレーシア・ファンを増やしたい一心で他のマレーシア関係サイトにはない読み物やレポートを書いています。
傍からみれば、誰の役に立つのかわからない“マニアな道楽者”以外の何者でもありませんが…。
けっこうマレーシアにいると情報があふれている日本にいるよりアジアや世界のことがわかるような気がしますね。
これから在住なさるということですか。
よろしくお願いいたします。
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説明不足で申し訳ございません。
マレーシアに帰ったのは１週間だけの旅行です。在住は四国です。
マレーシアの歌手の歌って「熱い」ですよね。日本で入手する方法はないのでしょうか？
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亀谷さん、通販しているサイトはいくつかあるようです。
まず、HMVのサイト。悲しいかなマレーシアはその他のアジアのコーナーです。やはりシティ・ヌルハリザが中心ですね。
http://www.hmv.co.jp/bestsellers/index.asp?category=1&genre=400&style=402&theme=402008
こちらはかなりマニアの香りがするサイトです。
http://www.h2.dion.ne.jp/~elsur/index.html
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私も80年代後半〜90年代前半までKLに住んでいて、先週3年ぶり5回目の里帰りをしてきました。
そのときに偶然マレーシアン・アイドル決勝と発表の様子をTVで見ました。
ダニエルは既に人気もあるようですね。
個人的には司会の男性(チャイニーズ系)が気に入りました！
既にデビューしている、日本でいうとExileのような人たちもよくTVで見掛けました。
土曜にKLCCのタワレコへ行ったらちょうど彼らがサイン会をしていて、若い女の子たちにすごい人気でした〜。
マレーも変わりましたねぇ。
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桃さん、初めまして。
ボクは90年代前半からマレーシアに住みついているので、やはりその頃が原風景ですね。KLではロット10が一番モダンだった時代でした。
あの頃の方が街にマレー音楽があふれていましたね。絶唱系のスローロックが妙に街の風景にあっていて。
そんな10年前の話はよしましょうか。（笑）
確かにインド系、中華系のアイドルが誕生するところも移り行くマレーシアを感じますね。
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シンガポールでは逆にマレー系のTAUFICが優勝しましたからね。両国の結果を見ていると、ちょっと勘繰りたくもなりますが、すばらしい。
ところでマレーシアン・アイドルは英語の歌のみですか？
シンガポール・アイドルは英語のみなのですが、これってちょっとつまらないですよね？
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nomuさん、お久しぶりです。
いいネタ振りですね。マレーシアン・アイドルはもちろんマレー語と英語の両方が必須です。だから非マレー系はマレー語曲にてこずるんだなぁ。
ダニエル君のデビュー盤もマレー語が主になるので、どうなるんだろうなぁ、と半ば意地悪な視点でみています。