今週の水曜日からマレーシアはラマダン(断食)月に入った。
やっぱり異教徒にとっては本当に「一ヶ月ものあいだ日の出から日の入りまで水も食べ物も口にしないことができるのか」というのは気になるところ。
赤道直下のマレーシアは、一年中日の出、日の入りの時間は一定で、マレー半島では大雑把に午前7時から午後7時まで。まる12時間なのだが、断食を始める時刻は未明のお祈りの時間で、午前5時半ごろ。なので、一日の断食時間は13時間半ぐらいとなる。
それで最初の疑問にもどると、マレー半島のマレー系を中心とするイスラム教徒は外で堂々と食事をする人はいないようだ。大体の人が「自分は断食中」という態度を明らかにしている。まぁ、堂々と「断食などしない」という人はいない。
それでも途中で水を飲んだり、食べたりしてしまうのは健康上仕方がないことで、「今日は頑張ったのだけれども…」が通用するレベル。結果として出来なくても「しようと努力した」ことは認められる。宗教上の禁忌(タブー)を破り、罪を犯すこととは違いあくまでも断食は個人の信仰を試すためのもののようだ。
それでこの写真。
郊外のLDP(ダマンサラ・プチョン幹線道路)という有料道路の料金徴収所で飲料水の無料配布。これは近くの私立病院(ボクも半年前に肺炎で入院したことがある)による「水をもっと飲もうキャンペーン」の一環だ。パンフレットも配布され、水を摂取することが腎臓にとっていかに大切かを啓蒙している。
病院らしく「健康に気をつけて断食してください」という心遣い。
でも、ボクは好意的に深読みして「病気になるまで我慢しないで水を飲んで」という心憎い配慮だとも思う。
クルマのなかならば、周りに気兼ねせず水を飲めるから…。
ちなみにこのキャンペーン主の病院、けっこう料金が高いと不満に思っていたけれども、こういった利益の還元はいいなぁ、と思った次第。
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最近月を見上げるたびに、「もおすぐラマダンだ、ネギシさんはどうしてるんだろう・・・」と心配していたんですが、ちょっとだけ安心したような気持ちになりました。まだまだ僕の知らないマレーシアを教えてください!