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モーラム来日記念、その2 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

モーラム来日記念、その2

昨日コンサートを行った民俗楽器によるインスト、モーラムについて、彼らの引っ張りだこ振りを少し。
 シティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)が彼らの「Sakti」を気に入って、『Prasasti Seni』(04)に収録している再三書いたが、シティの歌詞入りバージョンでは彼らの音は申し訳程度に入っている感じ。調べてみたらシティやノラニザ・イドリス(Noraniza Idris)のエスニック・ポップ作(全部ではありません)は、パッ・ンガやS.アタンらの人脈のミュージシャンが強くて、彼らの名前は見当たらない。
 実はモハールのソロ作もシティのレーベルであるスリア・レコードから出ているが、これはシティを初めとするレーベルのアーティストの曲メロをスルリンで吹いているだけの寒い代物で、本人もあまり特筆されたくないようだ。
 モハールは『Prasasti Seni』のアルバム発表式にも顔を出さなかったので(他の作曲者はほぼ出席していた)、スリアの仕事はあまり好きではないのかもしれない。
 それで、彼らの音が光っていたアルバムは、“師父”ことマレー音楽界の鬼才M.ナシール(M.Nasir)のアルバム『Phoenix Bangkit』(02)だ。この作品はM.ナシールが民族のルーツに目覚めた音で、モハールのスルリンもラムリのパーカッションもなくてはならない要素となっている。モハールはアルバムの顔というべき「Raikan Cinta」で堂々のソロを披露。「Pheonix Bankit Dari Abu」、「Oh!…Anak」、「Dah Lagu Tu!」、「Melawan Arus」といった主要な曲でも吹いている。特に「Dah Lagu Tu!」では、ラムリのレバナもよく響いており、モーラムの音が良く出ている。ラムリも主要な曲で演奏しており、パーカッションに関してはモーラムのアルバムよりも音がはっきりしている感じがする。
 モハールに関しては、最近ラジオでかかる曲に頻出している。もう「トゥリュリュリュリュリュ…」という早い節回しが彼の音そのもので、思わず傾聴してしまう。

彼のことを気に入っているのは、意外にもかなり肌色が違うジャンルのアーティストで、R&Bやヒップホップの要素を盛り込んだ男性5人のボーカル・グループ、Ruffedge(ラフエッジ)だ。彼らのソロ1st『Defined』(04)でも「Goyang Bersama」と「Blia Rindu」でモハールのスルリンが入っているほか、新作『Ruffera』(05)の「Buat Kamu」と「Kerinduan」でも共演している。それで「Goyang Bersama」以外は西欧風曲調なのだが、モハールのスルリンがたおやかな雰囲気を醸し出して深みを与えている感じだ。「Blia Rindu」なんかは普通のバラードががらっと印象が変わってしまうほどだし、初代マレーシアン・アイドルのジャクリーン・ヴィクターが熱唱が入る「Kerinduan」は普通だったらサックスを選んでしまうところに彼のスルリンが入るところが妙味だ。モハールの音を聴いていてRuffedgeのプロデュースのセンスのよさも実感。
 あと、最近ではAmukというメタル・バンドの「Aduh Tsumawi」という曲でもモハールは吹いている。この曲についての詳細は省くが、要するにアカデミ・ファンタジアの第三期優勝生マウィのことを歌ったコミック・ソングで、もうモハール節全開のソロが聴ける。良いか悪いか別にして、彼の最近の引っ張りだこ振りに感心する。ちなみにラジオ・オンエアー用で彼らのアルバムには入っていないのであしからず。
 今回のモーラム・サーチで発見したのが、往年の女性シンガー、ラムラ・ラム(Ramlah Ram)の『Dangdut』(94)。タイトル通りインドネシアが本場のダンドゥッドのアルバムで、のちに続くアメリーナ(Amelina)による“ポップ・ダンドゥッド”の伏線になった隠れた名盤。このアルバムでは、モハールの本場インドネシアのルーツに根ざしたプレーが聴くことができる。
モハールは、国外で02年久保田麻琴プロデュースのHotel Champurに参加したり、中国語圏の歌神・張学友(ジャッキー・チュン)のアルバム(00年ごろ)にも参加するなどしているようなので聴いてみて欲しい。
深井信さんのもっとディープなモーラムの記述が12月13日付の記事に。こちら

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7 Comments

  1. 深井信 深井信
    2005年12月8日    

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    まずい……。わたしもちょうど同じようなことをウェブログに書こうとしていたところでした(笑)。
    たしかにm.nasirのPhoenix〜は、mohramにけっこう近いものがありますよね。
    ramliのほうはあんまり把握できてないのですが、moharは、ctのアルバムですとcindai, pancawarnaなどに参加。noranizaの最近のアルバムのほとんどにも入っています。

  2. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2005年12月8日    

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     深井さん、お疲れ様。
     ご指摘ありがとうございます。ちょっと整理が悪くて、調査が行き届いていませんでした。というよりは、最近ジャケットの小さい字が読めなくなったからかな。
     スリアのアルバムにおけるモハールの参加歴は、エスニック・ポップスの権威深井信さんにお任せいたします。

  3. じぇりー じぇりー
    2005年12月9日    

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    モーラムのライブは残念なことにタイミングが合わなくて観に行けませんでした。
    M.ナシールの「Raikan Cinta」はAIMコンピで聴いたことがありますが、あれのソロはもーラムの人だったんですね。
    「Phenix Bangkit」新宿のタワレコにあったような気がするので、行ってみてまだあったら買ってみます。

  4. 2005年12月9日    

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    Shinさん、先日はいろいろとお世話になりありがとうございました。おかげさまで、とってもいいひとときを過ごすことができ、また、Mohramのお二方ともより深い結びつきができました。これからの関わり合いが、今からとっても楽しみです(^^)。
    ネギシさん、ごぶさたです。Mohramと過ごす時間は、ステージ上でもステージ外でもとても穏やかで、特に一緒に舞台に立つときは、なんとも言い難い心地よさがあります。アーティストとしても人間としてもすばらしいMohramを紹介していただき、あらためてお礼申し上げます。ありがとうね。

  5. 2005年12月15日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98; Win 9x 4.90)
    初めまして。ラムラー・ラム「DANGDUT」を昨夜聴いてしまいました。好きな歌手です。それだけです。では〜。

  6. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2005年12月23日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; Hotbar 4.5.1.0; .NET CLR 1.0.3705)
     閑人亭さん、はじめまして。
     ラムラのことを聴いているという日本人の方は初めてです。彼女は実力があるのに時代に見向きされなかった不運な人ですね。
     ダンドゥッドが再燃し、『DANGDUT』が再評価されるのを願ってやみません。

  7. 2006年2月28日    

    MOHRAMについて(2)

    Moharを初めて知ったのは、たぶん1993年ごろに(?)NHK-BSで放送されていた「アジア・ライブ」(?)という音楽番組だと思う(記憶違いかも)。その番組の中でクアラルンプールにてM・ナシルという男性アーティストと日野照正が共演している時にバックでスリンを吹いて…

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