『第6回NHKアジア・フィルム・フェスティバル』が、25日までNHKみんなの広場ふれあいホールで行われている。
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ヤスミン・アーマッド監督『Sepet』(邦題:細い目)が注目され、盛り上がったマレーシア映画界からは、新作の出展はないものの、97年にNHKと共同制作されたユー・ウェイ(主催者の表記は「ウ・ウェイ」)監督の『Jogho』(邦題:闘牛士)が上映される。
彼の作品は『Perempuan, Istri dan…』(邦題:女、妻、そして娼婦)、『Kakibakar』(放火魔)しかみたことがないのだが、見る者の好悪を超えたアクの強い人物による救われない物語が多い。
マレーシアのマレー系監督は、社会や宗教の規範に収まった人間しか描くことをしない傾向がある。誤解を恐れず言えば、表現として、芸術として人間性や人生に対する新たな価値を観るものに提示することを放棄しているのだ。そんな映画界にあって、彼は人間の不可解な部分、さらに加えるならば醜さを抉り出すことを目的としている。
しかもマレーシアの検閲に引っかかる表現も厭わない芸術家らしい監督であるから、ボクのようにマレーシアに住んでいる人間にとっては、目にできない作品も多い。
実は『Jogho』を観ていないので多くを語る資格はないのだが、きっと他のマレー系監督の映画から感じるゆるさというか、安穏とした表現とは一味違った世界を見せてくれるものと思う。
マレーシアの映画を語るとき、ユー・ウェイ監督の名は知らずに済ませられないので、ぜひ足を運んでもらいたい。
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アサさん
今年もお世話になりました!
日本ではマレーシアンメタルブームがそこまで来てます。
来年も探求していきますよ。
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こちらこそ良いお年を。
今、記事書いたのですが、ロック界の低調についてもちょっと触れました。いまインドネシア勢の進出でマレーシア・バンドがロックの方向性が見出せないようです。
でも、長年ロックを手放さなかったマレー人はきっと復活するでしょう。
今月は80年代のロック野郎を描いた映画『ROCK』という作品が公開されました。
魂が叫ばなくて何がロックだ!、と地元ロッカーは自問していることでしょう。
良いお年をお迎えください。