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去る年05年 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
アサ・ネギシのページ/Music Raja
マレーシア・ライターの見聞録

去る年05年

なんとまぁ、更新が滞っていたので、今年といえる最後の日に05年を総括した記事を書いたのだが、更新される前に消えてしまった。
 皆さん、ブログは更新の前に記録を残しておいた方がいいです。
 この1年、まだまだマレーシア在住フリーライターという肩書きに見合った仕事はしてきませんでしたが、ブログという形でマレーシアの芸能・音楽情報をなるべく早く提供できる用になったと自負しています。また、マイナーな情報でもありたたく思ってくださる読者の方々に励まされてやってこれました。それにマレーシアだけでなく、広く音楽情報を発信している方々ともこのブログを通じてお知り合いになれました。
 本当にどうもありがとうございました。
 それで、さっき書いたことをなるべく再現してみます。
 今年は映画界が元気な年で本欄でも再三お伝えしてきたヤスミン・アーマッド監督の『Sepet(細い目)』など国際的に注目される作品が出てきた。同作のほかにも『Putri Gunung Ledang(プトゥリ・グヌン・レダン)』の主演女優ティアラ・ジャクリーナが第50回アジア太平洋映画祭で最優秀女優賞を受賞したほか、『Pontiana 2(ポンティアナ2)』が前作に続きスペインの映画祭で評価されるなど話題に事欠かなかった。
 また『ギャングスター』や『ゴール&口紅』といった国際映画祭に出展された作品も今までのマレーシア映画を知るものにとっては進歩を感じさせる出来だった。個人的にはマレー語によるマレーシア映画にとても評価できるものではなかったが、今年1年で状況が一変したことを認めざる得ない。
 音楽界はジャンルによって浮き沈みの明暗が分かれた。
 ポップスはシティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)がデビュー以来始めて新作を出さなかった年となり、2大オーディション番組アカデミ・ファンタジアとマレーシアン・アイドル出身アイドルに引っ張られた感じ。なかでもマウィ(Mawi)は、ポスト・シティを担う人材として注目されたが、まだまだ人気先行の感が強い。また、今年は女性ポップス陣が低調という近年にない年であったことを記しておこう。
 元気が無かったのはロック勢。原因はインドネシア・バンドの進出ラッシュ。しかし遠因は、彼らによる乾いたポップ・メロディにより、マレーシア産ロックの情念的なメロディが過去のものにされてしまったことかもしれない。また、個人的には初のマレー語アルバムをリリースしたButterfingersの『Slamat Tinggal Dunia』がいい意味であまりに革新的だったとみている。こんなに解りづらい作品でマレー・ロックの方向性を見せられたら、誰も曲をかけなくなってしまう。しかし、ロック親父と慕われるラムリ・サリップ(Ramli Sarip)がインドネシア・メロディに対し敢然と物申している。きっとマレー・ロックを見直し、借り物でない新しい方向性を見出す動きが出てくると思う。今は生みの苦しみの時期だ。
 逆に好調だったのがヒップ・ホップ界。Too Phat(トゥー・ファット)の2枚組み30曲の大作『Rebirth and Reality』やシンガポール+インドネシア人の4人組新人Ahli Fiqir(アリ・フィキール)の『Hari Ini Dalam Sejarah』など良作が続いた。また、英語によるThe Tarik Crew(テータリッ・クルー)やヒップ・ホップ寄りボーカル・グループ、Ruffedgeも2作目で大変身した。
 このジャンルでは、インターナショナルなトレンドにローカル色を取り込むことに長けているマレーシア人やマレー系シンガポール人の持ち味が今後も発揮されそうだ。
 今年は嬉ことに日本進出にも項を割ける。ミクスチャー・ロックのPop Shuvit(ポップ・シュヴィット)がマレーシア・アーティスト初の日本先行発売+ライブを果たした。また、東京アジア・ミュージック・マーケットに出演したR&Bのレシュモニュ(Reshmonu)も後に続くかもしれない。また、インスト系のMohram(モーラム)もソロで日本公演を実現した。個人的にもマレーシア・アーティスト日本進出にもかかわっているので、この流れを大きくすることに助力したいと思う。
 最後に英字紙ニュー・ストレート・タイムス紙に今年のマレーシア人という読者投票が行われ、女子スカッシュ選手ニコル・デービットが選ばれた。彼女は今年12月に発表された世界ランキングで1位に輝き、アジア人初史上最年少の称号を手にした。負けず嫌いで世界の頂点までに上り詰めた彼女は、マレーシアの顔としてもふさわしい。
 次点には前述のマウィや伴侶をなくしても国務に努めたアブドゥーラ首相が選ばれた。
 来年も国際的により多くのマレーシアとマレーシア人がかかわるニュースが増えることを祈りつつ、皆様が良いお年を迎えることを願っております。
 まだ仕事が多忙で更新が滞り勝ちの期間が続きます。ゴメンなさい。

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2 Comments

  1. グン グン
    2005年12月31日    

    AGENT: KDDI-SA33 UP.Browser/6.2.0.9 (GUI) MMP/2.0
    今年もいろいろ楽しいお話、ありがとうございました。
    音楽ネタ以外、特にマレーシアな話は大好きなので、
    来年も期待しています。良いお年を!

  2. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2005年12月31日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; Hotbar 4.5.1.0; .NET CLR 1.0.3705)
     グンさん、06年になる前に良いお年をと書いておきます。
     マレーシア・ネタの与太話、書きますよ。来年も。

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