3月と言えば、マレーシアが自動車レース最高峰F1開催で活気付く月。
今日、F1第一戦バーレーン・グランプリが開幕した。
そして、当地でF1の顔と言えば、国営石油企業ペトロナスだ。
さて、今年からペトロナスは、単独チームとなったBMWのスポンサーだ。BMWが名門ウィリアムズから離れ、スイスを拠点とするザウバーを買収。ザウバーのスポンサーであったペトロナスもそのまま新チームに引き継がれた感じだ。
お目見えしたBMWのマシーンは、ペトロナスの企業カラーであるグリーンはなくなったものの、マシン側面とリアウィングという一番広告効果が高い位置に大きなロゴが貼られている。マレーシアでは、今季一番目にすることにになるのがこの車体だ。
さて、ペトロナスはチームスポンサーであるだけでなく、レース中継のスポンサーでもある。昨年は世界の辺境でもペトロナスのロゴが知られていると言うコンセプトの企業CMだった。(F1シーズン中、ずーっと同じバージョンしか流れないのが珠に瑕)今年は、ドイツを代表する企業BMWとのパートナーシップを謳う内容を面白い切り口で仕上げている。
CMはこんな感じ。
場所はマレーシアのテメロが舞台。
BMWのF1カーのおもちゃで遊ぶマレーの子供が親父に「遊んでいないで宿題でもやっていろ!」(世界中、子供への小言は同じですな)といわれると、子供がいきなりドイツ語を話し出す。
親父、唖然。
バージョン2は、ドイツが舞台。同じくF1のおもちゃで遊ぶドイツ人の子供が親父に「遊んでいないで宿題でもやっていろ!」といわれると、子供ががいきなりマレー語を話し出す。
もちろん、ドイツ人親父、唖然。
BMWとペトロナスはいってみれば成り行きだけの関係だが、それでもともに手を取り合って、学べることは学んでいこうというメッセージ。マレーシアらしいCMだ。
それでマレーシア・グランプリ(GP)は、シーズン第2戦で今月17−19日。開幕後、1週間に迫っている。毎年開催前日には前夜祭が行われ、今年はライオネル・リッチーが招かれるようだ。
さて、この前夜祭マレーシア人VIPにとっては、F1を媒体とした世界的な社交の機会。レース界とスポンサー企業などの世界的VIPとコネを作るチャンスとなる。昨年は、フェラーリ監督のジャン・トッドの恋人ミッシェル・ヨーがマレーシア人であることもあり、『SAYURI』の共演者であった渡辺謙やジャッキー・チェンなど芸能人が顔を見せた。地元有力者だったら、虚栄心をくすぐる機会。さすがにそういった機会なので、お値段は1卓(10人)でRM3万〜5万(90万〜150万)。
でも、今になってもテレビでCM流しているぐらいだからチケットがさばけていないのだろうな。(テレビで宣伝したって、大多数の人間にはおいそれと足を踏み入れられない世界なのに…)
まぁ、いずれにせよアジアの片隅のマレーシアが1つのレースによって、ぐっと華やかになるのだ。