2日はモータースポーツ・ファンにはテレビの前に釘付けになる忙しい日であった。
もちろんF1グランプリ(GP)は近年稀な波乱の豪州GPだったが、上海では“モータースポーツのW杯”A1GPの最終戦が行われた。
A1GPのカテゴリーを作った割には記事が少なかった理由は、世界中を転戦しており、中継時間がバラバラでF1のように欧州が中心で開催時刻が一定でないこと。ついうっかりしていると中継を見逃してしまうのだ。しかし、別々の方向に進んでいる欧・米大陸のモータースポーツの接点にもなろうということもA1の狙いなので、辛抱強く見守るしかない。
初めてのA1GPシーズンは、フランスの11戦22レース(GP毎にスプリントとフィーチャーの2レースがある)中13勝という圧倒的成績で最終戦を待たずにシリーズ制覇を成し遂げている。F1のルノー、WRCのゼバスチャン・ローブと並んでフランスのレース界での栄光をさらに輝かせることになった。
さて、中国GPではチーム・マレーシアが最終ランク争いで大逆転劇を演じた。アジアで第3国目出身のF1ドライバーだったアレックス・ユーンが、スプリントで優勝。続くフィーチャー・レースでも今期2回目の2位を獲得し、10位から一気に最終順位を5位に押し上げた。
アレックスと01年シーズンに同期だった元F1ドライバーのトーマス・エンゲ(チェコ)やフェルスタッペン(オランダ)といったライバルたちが率いる国よりも上位でシーズンを終えた。ちなみにフェルスタッペンが在籍したのがアロウズで、スーパー・アグリのマシンは彼の時代のマシンをベースとしているのだ。
参加国は日本のように若手の育成レース的な姿勢で臨む国、マレーシアのように名があるベテラン・ドライバーでメカニックなど周辺の人材の育成に臨む国、中国やインドネシアのようにドライバーも含めて全体の発展を目指す国、はたまた資金がなくなったのか途中で参加しなくなったロシアやインドなど様々だが、マレーシアの5位は総力を挙げて戦った国の中でも賞賛に値する結果だった。
中国GPのフィーチャー・レースではアレックスはスタートも1位で切り抜け、逃げ馬体制だったが、セーフティーカー後にライバルのエンゲに交わされてしまった。なんだか、まったく豪州GPのバトンのデジャーヴーだったが。
それでも地元マレーシアGPで最終コーナーでニュージーランドをオーバーテイクして5位フィニッシュやインドネシアGPでのアイルランドのラルフ・ファーマンをコースオフさせる気迫がこもりすぎた走りなど、アレックスは数々の熱い走りを見せてくれた。
01-02年にミナルディ(現トーロ・ロッソ)に在籍し、3戦で予選落ち(03年までは107%ルールというのがあった)と2戦で成績不振により代役が立てられるという屈辱の多いF1ドライバー歴の男が輝いた。人生もレースも終わるまでわからない。
観客動員はまだまだだが、来季もA1GPは開催される。
F1と違った魅力と見どころがあるレース、来年もドラマを観たい。
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話題に関係なくてすみません(^^;
昨日メール送ったのですが…お手元に届いてますでしょうか?
一応、明日KL入りしたら電話いたします。