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JBはマレー政治の聖地 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

JBはマレー政治の聖地

 昨日までマレー半島最南部の都市ジョホール・バル(JB)にいた。
 
 目的は日本人Mリーガー、石田博行選手のラストマッチ観戦だったが、たまたま泊まったホテルが11日に行われた連立与党最大の統一マレー人国民組織(UMNO)の60周年記念式典に参加するアブドゥーラ首相など党員で埋め尽くされていた。また町中も高速道路もUMNOの党旗で埋め尽くされていたので、UMNOの話でも少し。
 まず、なぜ60周年記念式典が首都KLでなく、JBなのかというお話。
 マレー系政党の萌芽は第2次世界大戦終了後に始まる独立運動から始まる。日本軍の撤退の後、他のアジア諸国と同様にマレーシア(厳密にはマレー半島のマラヤ)には宗主国・英国が再び戻ってくる。マラヤは英国にとってドル箱の植民地であったため、戦後の混乱で放棄されなかった植民地なのである。
 英国は45年マラヤの土地に住むすべての民族を平等に扱うマラヤ連合案を提示する。
 先住民族のマレー系は中華系、インド系といった移民に対して自分たちの利権が失われることを危惧し、これに反発した。
 ここで立ち上がったのがジョホール州バトゥ・パハ郡長であったオン・ジャーファーである。UMNOにとってジョホールが聖地であるのは、その創始者であるオン・ジャーファーが生まれた地であるからだ。
 そしてオン・ジャーファーは、46年5月11日、JBでUMNOの結成を宣言する。
 しかし、オン・ジャーファーが政治の表舞台に立ったのは51年までの5年間だけ。以後のUMNOは、独立の父であるラーマン初代首相によって率いられる。
 なぜなのか。
 オン・ジャーファーは、UMNOを全民族が参加できる政党に知ることを画策した。しかしながらその提案は拒否され、オン・ジャーファーはマラヤ独立党を結成し、UMNOと袂を分かつのである。結党後60年、いまだに全国規模の全民族が参加する政党は生まれておらず、オン・ジャーファーの理想は早すぎたと言えよう。
 さて、UMNOの聖地であるジョホール州は政治的に連立与党の国民連合(BN、バリサン・ナショナル)が強く、BNが全議席独占。政治的に与党独占のシンガポールの隣の地にも似たような場所があるということも偶然とはいえ興味深い。
 ちなみにUMNOの主導体制は、“RAHMANの呪縛”といわれる。初代ラーマン首相のスペルで「RAHMAN」の順になっていると地元ではよく噂されているのだ。Rはもちろんラーマン、Aは2代目首相のアブドゥール・ラザック、Hは3代目フセイン、Mは4代目マハティール、そしてAは現首相のアブドゥーラ。マハティール時代の副首相アンワールもAであり、彼が失脚したことで呪縛も終わったとみられたが、時期総裁となったアブドゥーラもAだった。ちなみに現在の副首相はナジブでN。順調に行けば、RAHMANの順になるというわけだ。
 ちなみに早すぎた理想で主流から外れたオン・ジャーファーの息子は3代目首相のフセイン・オン。次の次の首相候補と見られているのが、オン・ジャーファーの孫である若手政治家ヒシャムディン・フセイン。
 UMNO創始者オン・ジャーファーは、ラーマンのようにあいまいな呪縛でなく、きちんとUMNOで血脈を保っているのだ。
 

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