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第19回マレーシア映画祭、『Gubra(グブラ)』が最優秀賞 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

第19回マレーシア映画祭、『Gubra(グブラ)』が最優秀賞

 13日(日)に行われたマレーシア映画祭の結果を少し。

 やはり昨年『Sepet(邦題:細い目)』で話題を独占したヤスミン・アーマッド監督の『Gubra』が最優秀賞を含む3賞、主演のシャリファ・アマニが最優秀女優賞を受賞した。ヤスミン監督は、監督賞の連続受賞は逃したものの、2年連続で最優秀賞と昨年の原作賞に続き脚本賞を受賞し、当地映画界で確固とした地位を築いた。シャリファ・アマニも昨年の新人女優賞から最優秀女優賞にステップアップした。ちなみに20歳での受賞は史上最年少。
 
 それに続く作品となったのはスハイミ・ババ監督の情念と復讐の幽霊ポンティアナを描いた続編『Pontianak Harum Sundal Malam II』。監督賞のほか、芸術監督賞とテーマ曲賞を受賞した。当地コメディー映画界に新風を吹き込んでいるアフドリン・シャウキも最優秀男優賞と最優秀原作賞を受賞し、評価を高めた。
 
 そのほか中華系移民の第3世代を描いた中国語による作品『The 3rd Generation』が3賞を受賞し、映画界の多様性を印象付けた。
 授賞式ではシャリファ・アマニが、ヤスミン監督が“文化の汚染者”と批判されたことを受けて「映画が文化を汚染するならば、もっと頻繁にやるべき」とコメントしたことに物議を醸し出した。しかし、15日付けの英字紙ニュー・ストレート・タイムスで彼女は「マインドセット(固定観念)に対する非難」と説明している。
 
《主な受賞者と作品》
最優秀作品賞 『Gubra』
最優秀監督賞 スハイミ・ババ 『Pontianak Harum Sundal Malam II』 
最優秀男優賞 アフドリン・シャウキ 『Baik Punya Cilok』
最優秀女優賞 シャリファ・アマニ 『Gubra』
最優秀台本賞 ヤスミン・アーマッド 『Gubra』
最優秀原作賞 アフドリン・シャウキ 『Baik Punya Cilok』
最優秀撮影技術賞 ヨン・チュンリン 『The 3rd Generation』
最優秀編集者賞 バデ・アズミ 『Castello』
最優秀映画音楽賞 クー・フォクシン 『Bilut』
最優秀助演男優賞 ハンス・アイサック 『Baik Punya Cilok
最優秀助演女優賞 シャジー・ファロック 『Gol dan Gincu』
最優秀新人男優賞 キュー・ハイダ 『Castello』
最優秀新人女優賞 カルメン・スー 『The 3rd Generation』  
最優秀芸術監督賞 アイダ・フィトゥリ・ブユン/カマルル・ニザム 『Pontianak Harum Sundal Malam II』
最優秀効果音賞 アズマン・アブ・ハッサン 『Castello』
最優秀テーマ曲賞 「Ku Seru」 『Pontianak Harum Sundal Malam II』
最優秀衣装作品賞 『The 3rd Generation』
最優秀ポスター・デザイン賞 『Gubra』

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4 Comments

  1. 2006年8月17日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)
    私のblogでの関連記事で当記事にリンクをさせていただいたので、報告にまいりました。一応、TBも打ったのですがやはり通りませんね。まぁ、ウチの大家さん(blogサービス:FC2)は成人向けカテも持っているので仕方ない(^^;
    シャリファ嬢の発言に関して、アーマッド監督のblogにもコメントが出てますね。まぁ…あんな風に叩かれたら…何か一言位言いたくなるのは理解できますが、今後彼女がバッシングを受けないかがちょっと心配です。

  2. アサ アサ
    2006年8月17日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
     しおんさん、どうもです。
     実はシャリファ・アマニの発言は、「私がマレー語で話すと馬鹿みたいに聞こえるので、英語にでスピーチします」といった部分の方が取りざたされています。
     前作『Sepet』は、「中華系とマレー系の恋愛物語はけしからん!」という頑迷な人間から非難を受けたので、「自分の言語に対する尊敬がないのか」と思われかねないかも知れませんが。
     でも、表現者として尖がったところがあるのもいいのではないかなぁ、と個人的には思います。
     ちなみにヤスミン監督の新作『Mokhsin』はオーキット(『Sepet』と『Gubra』の主役)の初恋を描いた作品。主役はシャリファ・アマニの妹とのこと。
     これでオーキット三部作が完結することになるのですが、彼女の3姉妹全員が映画出演というのもすごいですね。

  3. 2006年8月21日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)
    >マレー語で話すと馬鹿みたいに
    確かにそちらが問題になってるみたいですね。ヤスミンさんのblogのコメント覧見てて分かりました。(それにしてもあのblog、一記事に200とか300コメント付くのはスゴいです。)
    私も表現者としては気骨というか尖ったところがあってもいいなぁ…と思います。おきゃんなキャラだし、「叩かれて伸びる、強くなる」人のように思います。
    『Mokhsin』の主演の子がシャリファ嬢の妹とは…知らなかった!!顔が似てるなぁ…とは思ってたんですけどね。それに「彼女の3姉妹全員が映画出演」というのもビックリです。妹さん以外はどの作品に出ているんですか?

  4. アサ・ネギシ アサ・ネギシ
    2006年8月22日    

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)
     しおんさん、どうもです。
     シャリファ・アマニ姉妹の出演作の話を簡潔に。
     お姉さんはシャリファ・アリヤという名前で03年か04年ごろにアジズ・Mオスマン監督の『Idola』という作品に出ました。なのでアマニが『Sepet』に出演したときは、アリヤの姉妹なのかなぁ、という印象でした。
     アリヤのほうは、その後伸びている感じはなく、完全に“アマニの姉”になってしまいました。
     『Mokhsin』に主演するのは、二人の妹であるシャリファ・アリヤナで御歳10歳ということです。
     それにしても妹が幼年期のオーキットを演じるというのは、これ以上の配役もなかろうという気がしますね。
     親御さんは、子沢山でよかったって思っているかも。

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