28日に行われたマレーシア版グラミー、マレーシア音楽産業賞(AIM)14の結果を。
今年は正直言って話題の少ない賞レースだった。
終わってみれば、年間最優秀曲に“師父”ことM.ナシール(M.Nasir)、年間最高アルバムをシティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)と大物で分配した結果だが、両者が直接対決したカテゴリーはなかった。ただ、最優秀女性ボーカル部門では、8年連続で指定席としていたシティを押しのけて、ジャクリーン・ヴィクター(Jaclyn Victor)が獲得。ちょっとした異変だった。
そのほかジャンル別部門賞(ナシッド、ポップ・エスニック、ハードロック、ポップロック、ポップ)も特に音楽史を変える様な大作というものはなく、昨年は本当にインドネシア勢にやられっぱなしで、不作だったことを印象付けた。新人賞ほか3賞獲得に絡んだシーン・ガジィ(Sean Ghazi)は、AIMお得意の“期待の新人演出”で、実力と人気の実勢感覚がズレている観が否めない。ただ、AIMの沽券は、今年もオーディション番組出身アイドル(特にアカデミ・ファンタジア組)を評価しないことで保たれた。
今年の見どころはむしろ英語アルバム部門だった。インディ音楽界の重鎮ピート・ティオ(Pete Teo)や無二のR&Bシンガー、レシュモニュ(Reshmonu)、そしてジュイタ・スウィト(Juwita Suwito)という当地で本当に“アーティスト”の看板を掲げられる才能がひしめく激戦区。部門賞は、ピート・ティオに輝いた。
それにしても、今年は誰の年という印象はゼロ。かなり地元音楽界の危機が浮き彫りになったといわざる得ない結果だった。
<最優秀新人>
☆シーン・ガジィ
<グループ最優秀ボーカル賞>
☆Raihan『Tawakkal』
<男性最優秀ボーカル賞>
☆レシュモニュ 『Superfine』
<女性最優秀ボーカル賞>
☆ジャクリーン・ヴィクター『Inilah…Jac』
<最優秀アルバムカバー>
☆『Television』ピート・ティオ
<最優秀編曲アルバム>
エンジニア名/アルバム(アーティスト)
☆Phil Punch, Peter Chong & C.L. Toh/『Semalam』(シーン・ガジィ)
<最優秀編曲楽曲>
編曲/曲/アーティスト
☆Vivian Chua「Semalam」シーン・ガジィ
<最優秀ビデオクリップ>
☆「Lost In America」ピート・ティオ
<最優秀インドネシア・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Naluri Lelaki』 Samsons/Samsons
<最優秀英語新人アーティスト>
☆Dragon Red
<最優秀英語アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Television』ピート・ティオ/Nick Lee & Pete Teo
<最優秀ポップ・エスニック・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Syahda Berdendang』シュラ/Pak Ngah, Eddie Hamid, Idzhar Azwa, Rosli Selasih & LY
<最優秀ナシッド・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Bahagia Berkasih』アーマッド・ハッサン/Omar Nawab & Ali Hussein Mawla
<最優秀ハードロック・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Gothik Malam Edan』Search/ Edrie Hashim & M. Nasir
<最優秀ポップロック・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Sang Pencinta』M.ナシール/M.Nasir
<最優秀ポップ・アルバム>
アルバム/アーティスト/プロデューサー
☆『Transkripsi』シティ・ヌルハリザ/Siti Nurhaliza, Aubery Suwito, Jenny Chin, Mac Chew, Yasin, Cat Farish, Firdaus Mahmud & Damian V.E
<年間最優秀曲・作詞作曲家>
作詞/作曲/曲(アーティスト)
☆M.Nasir/M.Nasir「Juwita… Citra Terindah」M.ナシール
<年間最優秀アルバム>
☆『Transkripsi』シティ・ヌルハリザ
<スリ・ウィラマ賞(功労賞)>
フレディー・フェルナンデス
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今晩は。AIM僕も同感です。正直、つまらなかったですね。だいたい、今年あまりヒットした歌って?です。VEやアニュア・ジンなどは、映画cintaで、よく流れていましたけど、シティなんかはぜんぜん聴かなかったような気がします。アルバムもそんなに話題になりましたっけ?
最後のトリが、サーチとウイングスっていうのもなぜ?
(個人的には大うけしましたが。)
話は変わりますが「SUMO LAH」4日の試写会ですが、お越しいただいてましたでしょうか?
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Kubotaさん、どうも。
更新が鈍っていることからもお察しのように、ちょっと体調が悪いので、試写会はお伺いできませんでした。
AIMは、ちょっと盛り上がりが足りませんでしたね。
シティとマウィの共演ぐらい画策して、話題づくりしないと、今の音楽界は盛り上がらないかなぁ。
でも、歌手のいち技量で会場が沸く、“歌好き”のマレー系の姿には変わりないことは印象に残りました。ホント、細かい歌い上げやフェイクのところなど、渋いところで盛り上がるんですよね。ギミックや話題づくりよりも、歌手の“歌力(うたぢから)”はまだ健在というのが、十何年歌謡界を観てきたボクにとっては救いかなぁ。