もうひとつ興に乗って世界的スポーツ誘致の話。
かねてから噂されてきたシンガポールでのF1開催が発表された。
やはり99年に東南アジア初のF1開催国になり、その後中国、トルコ、バーレーンという途上国でのF1開催の門戸を開いた国として、シンガポールが開催決定し、マレーシアが開催継続しないというシナリオは避けたかったのであろう。
まぁ、それでも開催継続に関しては、前身のザウバー時代からBMWチームのスポンサーを10年つとめている石油企業ペトロナスがあることや、エア・アジアが名門ウィリアムスのスポンサーになっていることから、F1へのコミットに実績があり、ある程度は自信があった。それにスカイパー・チームにテスト・ドライバーながらマレーシア人ファイズル・ファウジを送り出していることもF1開催を望むライバル国に先駆けている。
ちゃんとその辺は、F1界のドンであるバーニー・エクレストンもよくわかっていて、マレーシアの開催権延長のあとにシンガポール開催決定を発表し、マレーシアを立てた形だ。
ところで、シンガポール・グランプリは史上初の夜間レースになる模様だ。
実は、マレーシアもフェラーリとM.シューマッハが強すぎてF1がつまらなくなったことが契機となった02年頃のF1改革の時期に夜間レースを提案していたのだ。
メリットは暑い日中を避けることができることと欧州でゴールデンタイムでテレビ中継ができることなのだが、マレーシアが提案したときには一笑に付された感じだった。
それがここに来て、安全さえ確保できれば面白い試みだという趨勢になってきている。
シンガポール・グランプリ開催時期は9月か10月で、日本と中国のグランプリの前後のスケジュールになるようだ。一方、マレーシアは3月の開幕2戦目というのが定位置になっている。
ただ、F1は大量に人と物資が移動するので、シンガポールとマレーシアのグランプリを2週連続で連戦にするというスケジュールの調整も当然起こると思う。それで、シンガポール・グランプリが夜間でも安全だということが証明されたら、マレーシアも夜間レースに切り替えることもアリなのでは、と思う。
ちょっと外れたら恥ずかしいが…。
というのも常設サーキットのセパン国際サーキットは、24時間耐久レースを毎年開催しているし、照明設備への投資の負担は大きくない。それに1000分の1秒早く走るために開発にしのぎを削っているF1のこと、きっと夜間レース用のパーツも作られるだろうし、2戦連続夜間レースならばコスト面でもメリットがあると思うのだが…。
下手な横好きレベルのレース・ファンのたわごとだ。