まず、説明抜きに13日、有力英字紙『スター』に一面を飾った写真から。
まず、左の人物はモハマド・キール・トヨ・セランゴール州主席大臣。場は、同州州政府の関係機関への表彰式。
日本で言えば、州知事にあたるひとが、一体なんでほうきを手渡しているかというと、50%の税金徴収のノルマを果たせなかった州政府関係機関に対する“特別賞”とか。
「もっとしっかりかき集めなさい!」というほうきの意味に込めたのだろう。
写真の受賞者であるウル・セランゴール地区長は、表彰式で衆目の前に立たされた上、名前入りで新聞の一面を飾るという、かなり恥ずかしいを思いをしたにちがいない。もう一人、このほうき賞の受賞者がいたのだが、表彰式に現れなかったとのこと。
しかし、キール主席大臣も思い切った荒療法を取ったものだ。スタッフは、キール主席大臣が表彰式にスタンバイされたほうきのことを忘れてくれないかと祈ったそうだ。
主席大臣が意図するところは、もちろん「公務員も効率とコスト意識を持て」とのことだ。例えば、ワイシャツも涼しい素材の半そでにして、冷房代を押えろという規定も打ち出しているらしい。こちらでは、偉い人ほどスーツ着てネクタイ締めている。涼しい場所で仕事をしているのを示すこともステータスなのだ。
これで公務員も一生懸命に仕事をしてくれれば、いいのだけれど。
ただこんなものをもらったら“職務放棄(ほうき)だ!”って親父ギャグが口をついてしまいますなぁ。