昨晩のイドリス・サルディ公演、なかなかでした

　昨晩、イスタナ・ブダヤ（国立劇場）で行なわれたインドネシアの大御所バイオリニスト、イドリス・サルディ（Idris Sardi）のコンサートに行ってきた。

　御歳70歳、音楽人生50年超というイドリス翁。
　これだけ一途に道を歩んできた人というと「いかめしいくて気難しくて、ストイック」なイメージを抱いてしまうのだが、そんなところは微塵も感じさせないのがマレー民族のおじいさんのよさ。（ナベサダ氏にインタビューしたことがあるけど、やっぱ怖かった）
　音楽が好きで、楽しくてという人生、純粋すぎて羨ましいと感じさせる公演だった。
　アルバムで聞いた印象とは裏腹にイドリス翁のサウンドは、テクニカルで情熱的。繰り返すけど70歳でこのパワーには驚くばかり。
　演奏した曲もインドネシアのみならず、マレー語圏で親しまれているクラッシック・ナンバーからクリスダヤンティからシーラ・オン7やデワ19といったロックバンドまでインドネシア・メロディーを広くレパートリー。民族楽器デュオのモーラム（Mohram）との共演セッションではP.ラムリーの「Getaran Jiwa」などマレーシア産クラッシクも披露。
　また、余興でジャズやダンドゥッド、そして西洋のクラッシクまで、自身に血肉となっている音楽のすべてを聴かせてくれた。
　繰り返すけど70歳とは思えない充実した2時間超のステージにマレー語圏の豊かな音楽文化をあらためて教えてもらった次第。“何々歴10年、20年”なんて、自慢にもならないねぇ。ボクは、初めてマレーシアに足を踏み入れて（定住してからではない）今年で20年ということに気がついてちょっと愕然としてしまったが…。
　
　それにインドネシア・メロディの深さに開眼させられてしまった。
　
　話が前後してしまうが、なかなかの盛況。音楽好きのインドネシア人の観衆が目だった。
　マレーシアには、かるく100万人以上はインドネシア人がいるので、ビジネスとしても成り立つんだななぁ、と思った次第。
　公演は今夜もあるので、在マレーシアの人にはぜひ足を運んでもらいたい。
《公演の詳細》
日時：4月19、20日、午後8時半開演
会場：イスタナ・ブダヤ（国立劇場）
チケット：RM50、RM70、RM100、RM150、RM200
問い合わせ：03-40265558
オンライン・チケット

Tweet

Share on Tumblr

[`evernote` not found]