昨今、地元音楽シーンを席巻しているインディ・ロック勢だが、出色のサウンドを創出しているHujanが待望のアルバムをリリースした。
今のマレーシアのマレー語ロック界は、やはり洪水のようなインドネシア・サウンドの進出にさらされて、残念ながら模倣サウンドも多いのだが、Hujanはメロディのオリジナリティーが光るバンドだ。
ちょっとインドネシアとマレーシアのマレー語ロックの違いについても語らなければいけない。非常に抽象的な形容しかできないが、インドネシア・ロックは“カラっとした”感じで、マレーシア・ロックは“粘ばっこい”と感じなのだ。
彼らもボーカル・スタイルは、一聴した感じ、“ダレ”系で、伝統的に歌い上げ系のマレーシアのバンドと一線を画しているという意味では、インドネシア・ロックのスタイルに近いのだが、メロディ・センスはインドネシア・ロックと明らかに違う。インドネシアでもマレーシアでもありそうなパターンなのだが、よく練りこんだメロディーで、またこれが印象的でよく記憶に残る。
さて本作は14曲収録と、ちょっと「飛ばしすぎじゃないか」とネタ切れを心配してしまうのだが、彼らの手数の多さに敬服。もうすでにラジオでOAされている「Pagi Yang Gelap」「Bila Aku Sudah Tiada」「Kuala Lumpur」「Amoi Cantik」「Pujak Hatiku」「Aku Scandal」のどれも一聴してメロディが覚えられるほど個性的で、並みのバンドならベスト盤というほどの佳曲揃いなのだ。
ボーカルのNohは、ダレた歌い方なんだけれど、不思議と歌心があって、キャッチャーなんだけれどちょっと切ないメロディーが出色の彼らの出世作「Pagi Yang Gelap」が、ツボにはまった出来なのだ。「Aku Scandal」のような疾走間がある曲も様になっている。
その他の曲も“捨て曲”ではなく、バンドの多彩なサウンドを示し、かつアルバム全体の流れをつないでいる。デビュー作とは思えないほどの手練手管ぶりにも思えるけど、勢いで何でもかんでもブチ込んだらこうなったのかもしれない。
もう賞賛の嵐なのだが、ちょっと地元の先輩バンドで似た体臭を持っているPretty Uglyっぽい曲があるのが気になる。また、曲は、ボーカルのNohとギターでCocoというバンドのAGとの共作で、ギター2人が他のバンドのメンバー参加で録音と面子が固まっていないのも、バンドの将来としてちょっとばかり気になるところ。
ちょっとエモ系っぽいMeet Uncle Hussainと新時代のマレー語ロックバンドとして一時代を築いて欲しい。
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hujaaaaaaaaaan!!
Bila Aku Sudah Tiada
に衝撃を受け、ワタシのブログでもかつて紹介しました。
このCDを先週発見して、買いたくて、買いたくて・・・昨日CD屋さんへ行ったのに、
AF5のAizatのCDを発見してしまい、アイドルに軍配アリ! オイオイ
hujan買わずに帰ってきちゃいました。
でも、アサ氏のコメント読んで・・・今から買ってきてもらいます(笑)。
本日熱で会社休んでいるので、さすがに外出できない。
でも聞きたいっっっ!
でも思うんです。
サバ・サラワク出身者がいるグループって、
どことなく違いますよね。
イネマレ感?(笑)