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日本でデビューを果たした初のマレーシア人シンガー、アイズディーン – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

日本でデビューを果たした初のマレーシア人シンガー、アイズディーン

 残念ながら日本がらみのネタは多くないマレーシア芸能にとって新時代を語ることができるニュースを。

 7月7日、ハドソン・ミュージックエンターティメントからマレーシア出身の男性シンガー、アイズディーン(Aizdean)が、デジタル・シングル「I Need You Baby / ONE 」(着うたフル限定配信)でデビューした。
 日本でデビュー(日本盤によるデビューでなく)も、本格的に日本語による楽曲によるデビューもマレーシア人アーティスト初だと思う。(一応、調査してみます)
 90年代初頭にシーラ・マジッド(Sheila Majid)が日本に紹介されたころに彼女がライブで山下達郎をカバーしたり、ジアナ・ゼイン(Ziana Zain)が2作目のアルバムで日本語曲を収録したりするなど、マレーシア人アーティストが日本に目を向けた時期もあったが(06年にジュリアナ・バノスが日本語曲をアルバムにいれたこともあったなぁ)、本格的に日本からデビューというのは隔世の感がある。
 現在、日本盤リリースをしている唯一のマレーシア・バンド、Pop Shuvitも、あくまでも英語アルバムだ。07年に米バージン・レコードと契約して日本EMIから日本先行デビューを果たしたChe’Nelleもマレーシア出身だけれども豪州に移住した人だった。
 アイズディーンは、大学院生として日本に滞在。08年末から音楽活動を始め、5ヵ月足らずでライブ回数は50を越えているという。ニッポン放送の7月度の最優秀新人にも選ばれ、実力も折り紙つきだ。もともと日本のプロダクションにもスカウトされた経緯があるという。
 発表された「I Need You Baby」と「ONE」は、日本語と英語歌詞が交じり合う。J-Popとしてのツボをおさえながら、英語で本格的ソウルフルな香りを吹き込んでいる。
 海外育ちの日本人シンガーも最近は多いけれど、そういったアーティストが、どこかちょっと忘れているアジアを感じる味が、新鮮さとして聴き手に伝わってくる感じだ。
 
 公式サイトでは、ライブ情報のほか、「I Need You Baby」と「ONE」の試聴もできる。また、着うたフルへのダウンロードサイトにリンクするバーコード?(スミマセン、海外滞在歴ウン十年のボクにはもうわからない世界です)は、レーベルのサイトから。iTuneでも配信されているとのことだ。
 日本とのつながりでは、他のアジアに後塵を配しているマレーシア芸能。
 アイズディーンには、マレーシア人の感性によるアジアのソウルで日本人リスナーを獲得してもらいたい。
(もう蛇足だからやめろ、という心のささやきを無視して、彼の活躍を機にマレーシア音楽界も日本で注目されてほしい、と願うアサ・ネギシだ。)  
 

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