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新時代のポップカルチャーの祭典、『シャウト賞(Shout Awards)』 – アサ・ネギシのページ/Music Raja
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マレーシア・ライターの見聞録

新時代のポップカルチャーの祭典、『シャウト賞(Shout Awards)』


 17日に行なわれたローカル・エンターティメントの最新の祭典、『シャウト賞(Shout Awards)09』について。
 
 ショーン・キングストンをゲストに迎えるという鳴り物入りで開催したこの祭典は、音楽、テレビ・映画、パーソナリティの3つの分野で広くマレーシアのポップカルチャーを評価しようというもの。
 携帯電話サービス大手のマキシスがスポンサーとなり、簡易熱メッセージ・サービス(SMS)による視聴者投票で賞を決めるもの。もちろん100%視聴者の投票で決まるわけではないが、カテゴリーの設定やノミネートの人選を見る限り、視聴者をマレー語と英語で分けない意図が見られるところが新しい。
 やはり音楽賞、映画賞などは、最大のマーケット言語であるマレー語芸能が中心であることは確かで(AIMは英語などの地元音楽にもスポットを当てているが…)、言語をシームレス(マレー語も英語もつなぎ目なく混在させている)に使いこなす都市の若い連中の人気が反映されてこなかったきらいがある。
 一方、ポップ・カルチャーの創造側であるミュージシャンは、アルバムに英語とマレー語曲が混ざるのは普通になってきたし、映画やテレビ番組は国語であるマレー語の規制(放送枠におけるマレー語番組の比率など)が関わっているので、全編で言語シームレスというのは難しいようだが、随所にシームレス場面が増えてきた。
 結果は、ポップ・パンク風ロックバンドBankfaceが“大賞”のニュアンスの「アルティメッド・シャウト賞」をはじめ3賞を獲得。ジョー・フリッゾウやジャクリーン・ビクターなどが音楽部門で選出されている。Bankfaceなんかは、ボクなんかにいわせればマレー語で歌う意味なんか全くない音楽なんだけれど、若い連中は好きなんだなぁ。まぁ、そんなところにこの賞の意味があるのだろう。
 
 映画部門などでは、子供向けCGアニメ『Upin Dan Ipin』が評価されていて面白い。映画版『KAMI』なんかは、まさにここで評価されなきゃどうするって作品だろう。
 関心がある人は、<続き>から結果を。
 賞の名称は、英語のニュアンスを汲んで日本語に訳せないのでカタカナです。


《Shout Awards 09結果》
<音楽>
☆ロック・スター賞(Rockstar Award)
 Bunkface
☆ポップ・スター賞(Popstar Award)
 スティシー(Stacy)
☆パワー・ボーカル賞(Power Vocal Award)
 ジャクリーン・ビクター(Jaclyn Victor)
☆フラヴァ賞(Flava Award)-ヒップホップ/R&B
 ジョー・フリッゾウ(Joe Flizzow)
☆ブレーク・アウト賞(Break Out Award)-新人
 Bunkface
<テレビ・映画>
☆ベスト・オン・スクリーン・ケミストリー賞(Best On Screen Chemistry)
 『Upin Dan Ipin』 (テレビ・シリーズ)
☆フレッシュ・テレビ・シリーズ賞(Fresh TV Series Award)
 『Ghost』
☆ブレークスルー・フィルム賞(Breakthrough Film Award)
 『KAMI』
☆フェイヴァリット・テレビ番組賞(Favorite TV Program)
 『Field Trip! USA』
☆フェイヴァリット・テレビ司会者賞(Favorite TV Host)
 ナズルディン・ラーマン(Nazrudin Rahman)- 『‘The Breakfast Show’』
 
<ラジオ>
☆クーレスト・ラジオ・アナウンサー賞(Coolest Radio Announcer)
 JJ
☆フェイヴァリット・ラジオ番組賞(Favorite Radio Show)
 『Fly FM Pagi Show』 (Ben, Nadia & Phat Fabes)
<パーソナリティ>
☆スタイロ賞(Stylo Award)- スタイリッシュ賞
 ディナズ・モクター(Dynas Mokhtar)
☆ホット・チック賞(Hot Chick Award)
 マリオン・カウンター(Marion Caunter)
☆ホット・ガイ賞(Hot Guy Award)
 ファイザル・タヒル(Faizal Tahir)
☆アルティメッド・シャウト賞(Ultimate Shout! Award)-大賞
 Bunkface

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