まだまだ話題作の公開が続く『15・マレーシア』(サイト)。注目のジェームス・リー(James Lee)監督の「Gerhana」。
『My Beautiful Washing Machine』(04年、邦題:美しい洗濯機)』で注目され、マレーシアン・ニューウェーブを代表する監督。今年は、初のマレー語商業作品となる『Hysteria』も公開され、話題になっている。
持ち味は、緻密に計算された演技と画面が醸し出す、ある意味で観る者を突き放した物語。
観る者を感情でひきつけるヤスミン・アーマッド(Yasmin Ahmad)監督とは、対極的な作風だ。
「Gerhana」は、ホテルの一室で密会する不倫と思しきカップルが、テレビから流れるニュースを話題に会話を交わしている。淡々と交わされる言葉に感情も薄く、ただただ現代に生きる我々が抱く存在の不安が描かれているようだ。
「どこに調和と平和と幸福があるの」と、女性がつぶやく。
そして男の携帯電話のカメラは、眠りに就いた彼女からも安寧を奪おうとする。
ちなみにこの女性、ダフィン・イキン(Daphne Iking)、私生活でスキャンダルを抱えている。現在彼女の夫は、有名な企業家が彼女を誘惑・監禁したと訴え、法廷で係争中とのこと。
ジェームス・リーは、彼女のリアルな魔性の香りを作品に漂わせ、陰鬱なマレーシア社会の一面を切り取った。見事だと思う。
AGENT: Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.1.2) Gecko/20090729 Firefox/3.5.2
こんにちは。
はい!突き放された一人です。
これまで公開された中で一番というか唯一「???」でした。感情的な感想(キュンとなったとか、悲しくなったとか)がまったく湧いてこなかったのですが、この空間の美しさと冷たさにはちょっと感動しました。
Daphneさん、すさまじく美しいですね!
AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)
あっすぅさん、お久しぶりです。
『15・マレーシア』、目が離せないです。
ダフィン・イキン、ダンナ様は中華系でお子さんもいるとのこと。
監禁疑惑の企業家は、新聞では名前が出ていません。大物なのかなぁ。