求む、ナイスな雑木林コース
公開日:
:
最終更新日:2013/04/21
高野秀行の【非】日常模様
昨日、鎌倉と江ノ島に行った。
両方とも今までの人生で行ったことがあるといえばある。
が、鎌倉は二度ともお葬式とお通夜で、散歩などする余地もなかった。
江ノ島に至ってはなんと6歳のとき親に連れられていったことがあるだけ(記憶なし、モノクロ写真が残されている)。
知識ゼロ。
なんと、私は江ノ島が「島」だってことを知らなかったくらいだ。
広島か福島みたいに「島」という名がついているだけだと思い込んでいた。
行ってみたら鎌倉はすごくよかった。
何よりも雑木林のハイキングコース。
「あ、これだよ、これ!」と思った。
前々から登山はどうにも面白みがわからなかった。
ピークハンティングはいい。スポーティな快感がある。
でも山自体の魅力というのがピンと来なかった。
一つには私がこれまで行った山は杉や檜が多かったせいだ。
直線的な木がひたすらまっすぐ立っているだけで、鳥の声もあまりしないし、生命にあふれた感じがない。
所詮は林業のためのプランテーションだから無理もない。
その点、雑木林はいろいろな木がうねるように互いの枝をからませあい、ウグイスやコジュケイが間近で啼き、
葉っぱや花の種類も豊富で、根っこがうねうねと地表に張り出したりして、
胸が浮き立つほど楽しい。
子供のとき「冒険」とか「探検」とか遊んでいた景色とも同じだ。
秘密基地の一つでも作りたくなる。
雑木林の山歩きができるところをネットで探したが、よくわからなかった。
もし、よいコースをご存じの方はご一報ください。
関連記事
-
ぶったるんでるのか、それとも…
最近どうにも体調がわるい。 3,4年ぶりに腰痛が再発したのを皮切りに、これまた5年ぶりとも6年ぶり
-
自意識が森に溶けていく
以前、本の雑誌の杉江さんが「すごいドキュメンタリーですよ!」と NHKハイビジョンでブラジルの先住
-
災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」
高野秀行の災害対策マニュアル(1)「ヘッドライト」 昨年、新潟中越地震が起きたあと、私はいつになく
-
私の2006年上半期ベスト本はこれだ!
先月のことだが、「本の雑誌」編集部から、「高野さんの個人的な2006年上半期ベスト1を教えてほしい」
-
あなたの本職は何ですかと訊かれた
3月に、大野更紗さんが「わたくし、つまりnobady賞」という謎の文芸賞を受賞し、 私もその授賞式
-
異国トーキョー漂流記
先週、中島京子さんより初の生メール(?)をいただいた。 「高野さんの『異国トーキョー漂流記』を朝日
- PREV :
- アブディン『わが盲想』ゲラ&取材募集中!!
- NEXT :
- 闇の王国ブータン
Comment
雑木林、所謂 里山のハイキングコースは、身近な所では、西武池袋線の小手指や飯能から先の西武秩父にかけて沢山あり、西武鉄道が 各駅に コースごとのパンフレットを配備してくれているので便利ですよ。高井戸あたりからでも半日でいけちゃいます。
ありがとうございます。今日行ってみます。