マレーシアで見廻すアジアの暦 仲秋、光の祭り、断食明け
(文・写真:アサネギシ)
マレー系、中華系、インド系というアジアの三大民族が住むマレーシア。一国にいながらにしてアジアのお祭りを見ることができるのが楽しい。今月21日はインド系ヒンドゥー教徒の光の祭り『ディーパ・バリ』、続いて24日はマレー系を中心とするイスラム教徒のラマダン(断食)月明けの大祭『ハリラヤ・プアサ』という2つの宗教にとって最大のお祝いが同時期に重なるのだ。日本で言ったら文字通り“盆と正月が一緒にきた”ような感覚だろうか。地元では、 “ディーパ・ラヤ”という造語もできて、民族の壁を越えてお祭りムードが盛り上がっている。ちなみに飛び石休暇の谷間となる23日も臨時休日が宣言され、 5連休となっている。
こうしてお祭りが重なる理由は、イスラム教、ヒンドゥー教とも新月をもって新しい月の始まりとする太陰暦を採用しているため。ちなみに今月6日の満月は、中華系が名月を眺め、月餅(ゲッペイ)を食べて仲秋節を祝った。名月が欠けるのと同時にラマダン月が終わりを告げる。アジアは、まだまだ月とともに暮らしているのだ。
ディーパ・バリは、善の象徴である光が悪の闇に打ち勝ったことを祝うもの。インド本国では「ディワリー」と呼ばれ大きな祭りではないが、南部出身のタミール人が多数のマレーシアではディーパバリが最大の祭りとなっている。ディーパ・バリはインドと異なる点も多いが、善を演じるのは神クリシュナであることと、光の祭りであることは一致している。ヒンドゥー教二大神の一人ヴィシュヌが化身した人格神クリシュナについては、叙事詩ハリヴァンジヤで英雄として悪を倒す逸話が多く描かれており、正義の象徴として民衆に愛されている。ディーパ・バリの朝には沐浴を行い、頭に香油をつける習慣がある。また、家の中や庭に小さな灯油ランプを置き、正義の象徴である光を灯す風景が見られる。また、両親や親戚を訪れ、団欒を楽しむ時でもある。
ハリラヤ・プアサは実際に新月の観測を行ってから宣言されるしきたりで、今年は24日の予定。ハリラヤ・プアサは1年で最も困難なラマダン月の終了を祝う日で、ディーパバリと同様に最大の祭りであるが新年ではない。こちらは世界中のイスラム教徒共通の最大のお祭りである。ハリラヤ・プアサが宣言された翌朝は新調したバジュ・ムラユ(マレー民族服)を着て、多くの人がモスクに礼拝に出掛ける。そして昼からは普段離れて暮らしている両親や親戚の家を訪れ、歓談や飲食を楽しむ。子供達の楽しみは、日本のお年玉のように袋入りで配られる小遣い、ドゥエ・ラヤだ。
この時期、王室から閣僚といった社会的地位がある人から庶民まで自宅を開放するオープン・ハウスというマレーシアらしい習慣がある。多民族社会のマレーシアは、こういった機会に外国人や民族の違う友人を招き、料理や菓子でもてなして自分たちの民族の習慣を紹介する機会としているのだ。多民族社会の調和の秘訣は、こんなところにもあるのかもしれない。また、庶民でも誰の家が一番お客を招いたかを競い合っているようなところもあって、ほほえましい。
この時期、ぜひマレーシアのお祭り情緒を味わってもらいたいものだ。
この秋、マレーシアの高級茶葉日本初上陸!
マレーシアの大手紅茶メーカー、BOH TEA(ボー・ティー)の最高級ブランド「ガーデン・ティー」がこの9月より日本で発売されることになった。
ボー・ティーはマレーシア有数の避暑地、キャメロニアン高原で栽培される良質な茶葉を使用した紅茶が特徴で、あのオリエント急行の東南アジア路線での車内ティーとして公式採用されるほどの格調高いブランドだ。
日本の代理店をつとめる大信実業(株)によると、近年のティー・ブームは一般的に定着してきつつあり、リーフで紅茶を楽しむユーザー層に幅広くアピール出来るアイテムとして、まさにまんをじしての発売になるそうだ。全6アイテム中4アイテムの日本販売が決定しており、50g・840円〜主に紅茶専門店や、外国食品を豊富に扱う食品専門店、また有力スーパーなどで購入できる。
お問い合わせ
大信実業(株)営業部
TEL :03-5250-3951 (山口・伊勢戸・影島)
▲オリエント急行にも使われているBOH TEA(ボー・ティー)
まさにアジアンハートビートの地〜マレーシアに見る新世代音楽の胎動 後編〜
マレー、中華、インド系、アジアの3大民族からなる国マレーシアで開かれたにクアラルンプール(KL)音楽祭に見るアジア音楽の胎動を、マレーシア在住の音楽ライター、アサネギシがつづるレポート後編。
素晴らしいパフォーマンスを魅せたモーラム(Mohram)に続いて舞台に登場したのは、中国楽器による民族楽団プロフェッショナル・センター・カルチャラル・オーケストラ(PCCO)。音楽監督のチュウ・ヒーチャト氏は香港民族楽団の副指揮者でもあり、楽団自体もシンガポール、香港、豪州で演奏歴があるという。共産主義の本国から離れた華人は、海外でも中国的な伝統を守ることに熱心だったのだろう。曲は京劇など伝統的なものが中心で、今夜の出演者のなかでは異色だったが、10人編成の彼らは民族楽器を紹介しながら高い演奏力を披露。インドやマレーのメロディーを織り交ぜた曲では、聴衆から大喝采を受けていた。
▲まさに民俗楽器のミクスチャーオーケストラ、PCCO
「マレーシアン・クラッシックの夕べ」のトリとなったは、ヴァルナ(Varna)というシタールとアコースティック・ギター、ベース、そしてタブラなどインドのパーカッションという編成。当地で活動する英国人ギターリスト、ジェミー・ウイルソンとシタール奏者サミュエル・J.ダスが中心メンバーで、 Prana名義でアルバムもリリースしている。“ジェミー・ウイルソンのお遊びバンド”といった程度の認識でいた聴衆は1曲目に披露された「Prana Express」で瞠目した。いきなりシタールとギター両者によるロックなみの早弾きバトルが展開されたからだ。先のテンプル・オブ・ファインアーツでもそうだったが、「シタールはゆったりとしたインドの悠久の時を奏でる楽器」という観念を見事にひっくり返してくれた。一曲で聴衆をつかんだバンドは、一転して牧歌的な「Kampunku」へ。マレー語で“ボクの田舎”という意味のマレー語だが、曲はジェミーの故郷である英国の調べ。次にボンベイ・ボサノバと表した曲と、ブリックフィールドというKLのインド人地区をタイトルにした「Brickfield Blues」が続き、ジャンルを自在に飛び越えた曲を披露。特にシタールがブルーズ・ギターのようにむせび泣くところでは聴衆から大きな拍手が沸き起こっていた。最後は「Damascus」というアラブ・ムードを湛えた曲で締めくくり。たった30分で音の世界旅行を楽しませてくれた。
KL 音楽祭では、「ワールド・エスニック・フュージョンの夕べ」と題された2日目にアセアナ・パーカッション・ユニット(Aseana Percussion Unit)というマレー・中華・インドのパーカッションのグループが登場したり、「ジャズの夕べ」と題された4日目でもガンブス(ペルシャ起源のマンドリン)奏者ファリッド・アリ(Farid Ali)と津軽三味線の若き女性奏者、塙(はなわ)智恵の共演がみられるなど“国内にアジアがある国”マレーシアらしいステージが繰り広げられた。
アジアの坩堝(るつぼ)、コスモポリタンのKL、あたらしいアジアの音楽創造地としてマレーシアから目が離せない。(文・写真:アサネギシ)
まさにアジアンハートビートの地〜マレーシアに見る新世代音楽の胎動 前編〜
(文・写真:アサネギシ)
マレー、中華、インド系、アジアの3大民族からなる国マレーシア。アジアに関心がある人々には、よく耳にするフレーズかもしれない。しかし、辛口の人間に言わせれば、「どの民族も移民であって、本物の文化はそれぞれのルーツの本場を超えられない」と批評もあるかもしれない。だがマレーシアには、日常的に各民族の文化が隣り合い異文化に触発されるコスモポリタンな環境から新しいアートが生まれる素地がある。本家でないという立場は、裏を返せば伝統のしきたりや桎梏(しっこく)から自由であるということだ。それゆえタブーとされるものにもあえて挑戦する新世代のアーティストが蠢動(しゅんどう)している。そして伝統文化に根ざしながらも“藍よりも青し”となる作品が萌芽しようとしている。
7月2日から6日まで国立劇場(イスタナ・ブダヤ)で行われたクアラルンプール(KL)音楽祭は、そういった多民族社会マレーシアのもつ風土が面白い音楽を生む地であることを十分に示してくれる機会であった。音楽祭の3日目となる4日のテーマは「マレーシアン・クラッシックの夕べ」。伝統・民族楽器をフィーチャーした地元アーティストのための夜となった。
最初に出演したのはインドの弦楽器シタールとパーカッションにキーボードという編成のテンプル・オブ・ファインアーツ(The Temple Of Fine Arts)。活動歴は25年というベテランだ。彼らの音楽は、独特のリズムとシタールにより必然的にインドの香りが漂うものの、曲調や構成はフュージョンだ。インド風の「ツ、タカタ、ツ、タカタ」という口によるリズム取りが、シタール、キーボードと掛け合うパートが面白い。シタールの早弾きはロック・フュージョン的でもあり、無理に例えてみれば“インド版カシオペア”といった趣だ。ソリッドな演奏とモダンな曲調で聴衆を大いに沸かせ、ショーとしても順調な滑り出しとなった。
▲さすがはベテランの貫禄、The Temple Of Fine Arts
▲素晴らしいパフォーマンスを魅せたモーラム(Mohram)
2番目に登場したのは2作目『Antarssukha』の日本盤をリリースし、12月に来日公演を果たしたマレー民族楽器のデュオ、モーラム(Mohram)。この夜の一番のビッグネームの登場に地元の聴衆が大いに沸いた。モーラムはスルリンというマレー伝統の竹笛奏者のモハールとグンダンやレバナ等を操るパーカッション奏者ラムリーからなる。マレー系の音楽界では、現代ポップスであってもマレー的要素の強い音が求められる場合が多いが、彼らはセッショニストとしてシティ・ヌルハリザ(Siti Nurhaliza)など主要なアーティストとの共演も数え切れないほど多い。また、シティ・ヌルハリザの「Sakti」を作曲したことでも有名だ。
この夜は、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、ラテン・パーカッションなど6人をバックに従えた豪華な編成。彼らの持ち味は民族楽器をフィーチャーしながらもモダンでよく練られた構成にある。1曲目の『Antarssukha』の冒頭を飾る「Ombak Hijau」は今夜のような大編成の厚い音でより一層映える曲だ。2曲目はゆったりとした「Asimilasi」。キーボードや打ち込みのリズムをフィーチャーした曲だ。普段は無口なモハールも「文化や宗教などの違いが同化していくことをテーマにした曲」と、音楽祭の観客に向けコメント。ステージを移動しながら演奏しフロントマンぶりを発揮していた。3曲目は一転してリズミカルで民族調の「Lenggang Dara」、そしてデビュー作からスリリングで激しさをたたえた「Pawana Pawaka」を披露。第一人者として巧みなバリエーションと曲順で引き込んでいく。最後は大ステージにぴったりな雄大で美しい調べの「Perahu di Samudra」。30分という持ち時間に彼らの魅力をたっぷり詰め込んでステージの幕を閉じた。
後編へつづく
7月はマレーシア情緒が満開
観光文化イベントが目白押し
(文・写真:アサネギシ)
観光シーズンの7月はマレーシア情緒が感じられるイベント満載で華やかなムードに包まれる。なんといってもマレーシアのお国自慢はマレー、中華、インドというアジアの三大民族がそのまま国内に共存する多様性。一国にいながらにしてアジア全体を感じることが出来る国なのだ。
7月1日からは先頭を切って『クアラルンプール(KL)祭06』が開幕。開会式にはナジブ副大臣が出席し、「ショッピングする場所でもビジネスに来るだけの場所でないことを知って欲しい。KLを文化都市として認知してもらいたい」と語り、フェスティバルがKLの新しい顔となることを希望した。
文化・芸術・遺産省が主催のKL祭は音楽、演劇、工芸、芸術などのイベントが31日まで、国立劇場(イスタナ・ブダヤ)、国立博物館、国立美術館、国立工芸?などで行われる。
●KL祭のイベント予定はこちら
http://www.heritage.gov.my/upload/kalendar/jadual.html
また8日からは恒例の観光フェスティバル『チトラ・ワルナ・マレーシア』が行われる。今年は「マレーシアの色と趣」をテーマに各民族とマレーシアの地に咲いた混合コミュニティーの伝統・近代文化を紹介するミニイベントが全国の主要都市のショッピング・センターや公民館などで行なわれている。この時期観光客がどこを訪れてもイベントを観ることができるようになっている。
なかでもおすすめは7月14日から16日までKL、アンパン通りにあるマレーシア観光センター(MTC)で行われる食の祭典『チトララサ・マレーシア』。
会場ではホテルや食品関連企業、芸能人による128もの屋台が出展され、名物料理が楽しめるほか、薄餅(ポーピア)を60時間ノンストップで作り続ける記録に挑戦するイベントが行われる。また、メインステージでは地元アーティストによるコンサートもあり。期間中は最寄の鉄道駅までの巡回バス運行も午前2時まで延長される。
●チトラ・ワルナ・マレーシアの情報はこちら
http://www.tourismmalaysia.gov.my/en/events/
活況を呈するモーターショー
自動車市場のビッグバンが始まるマレーシア
(文・写真:アサネギシ)
東南アジア諸国の中でもっとも乗用車が販売されている国はマレーシアだと聞けば多くの人は意外だと思われるかもしれない。しかし、乗用車の年間販売数は約 50万台と、タイやインドネシアといった国を上回っているのだ。もっとも人口も2倍以上で経済的に実力をつけつつあるタイに1位の座を受け渡すことは時間の問題なのだが、マレーシアの所得格差の少なさや道路の整備率などを考えれば自動車普及率の高さも頷けるはずだ。マレーシアにはプロトンという国産車メーカーがあったり、F1開催国であることなど、“自動車大国の野望を抱く”知られざる国なのである。
さて3月26日から4月4日まで首都クアラルンプールで国際モーター・ショーが開催された。今年は例年の1.5倍の16カ国から242企業が参加。ショーは 2日目までに5万7千人を集め、例年を軽く上回る人気ぶり。「なぜか?」それは3月にマレーシアの新自動車政策が発表されたことにある。
マレーシアは自動車産業を基幹産業として位置づけており、長期にわたって国産車メーカーの保護策を続けてきた。プロトンもマハティール前首相が手塩にかけて育ててきた観がある。2000年から発効したアセアン(東南アジア諸国連合)自由貿易地域(AFTA)もマレーシアのこういったお家事情があり、自動車に限っては05年まで先送りされてきたのである。新政策では今年3月から輸入車の関税が大幅に引き下げられ、今までお金持ちしか手に出来なかった海外メーカーの自動車需要に火がつき始めた。
会場で目だったのは日本メーカーの力の入れよう。トヨタはコンセプト�・カーの展示、ホンダは二足歩行ロボットASIMOのショーを行い大勢の人を集めている。三菱や日産、韓国メーカーも大スペースで新車種を積極的にアピール。勢力的には日韓が欧米を圧倒している印象だった。
いままでモーターショーといえば、限られた車種を展示してあるだけで、単にショールームが移動してきただけという風景が2006年、大変貌を遂げた。
一方、競争時代に勝ち残らなければいけない国産メーカー、プロトンは傘下にある英国の名門ロータスの新車種展示が目玉。ロータスでブランド力を強調した意図だが、プロトンとしての新車種はなく、どうしても見劣りしてしまう。国内メーカーで元気なのはダイハツのOEM生産をしているプロドゥアや韓国のキアに続き、フランスのプジョーの車種をラインアップに加えたナザ。国産価格で実質的に外国車が買えることで地元の人々は注目している。日本メーカーは地元ブランドとの提携の面でも三菱はプロトン、日産はトラック部門でハイコムというメーカーと手を組んでおり、アジアの自動車大国としてきっちり存在感を示している。
モーター・ショーは学校休暇にあわせて開催されていることもあり家族連れも目立つ反面、美人コンパニオン目当ての若者たちも多く見られた。モーター・ショーの風景からも先進国との時差もいよいよ縮まってきたマレーシアの姿が実感できる。
竹下通りよりお勉強? 今どきの修学旅行
「東京へ修学旅行」といえば、東京タワーに東京ドーム、ディズニーランドに竹下通り・・・と思いきや、最近の中学生はそんなに簡単には遊ばせてもらえないようだ。
5月中旬、銀座のあるオフィスに中学生のグループが入ってきた。あたりはオフィスビルが建ち並ぶ銀座のビジネス街、制服姿の彼女たちはいやがおうにも周囲の目を惹く。宮城県の七ヶ浜町立向洋中学校から修学旅行でやってきた彼女たちは、総合学習授業の一環としてマレーシアの貿易について調べるべく、マレーシア貿易開発公社(Matrade)を訪れていた。
ムスタファ所長のにこやかな出迎えを受けて、固くなっていた表情に笑みがこぼれる。ところで彼女たちはなぜここに来たのだろうか。現在、中学では“総合学習”という科目が組み入れられており、担当教員の大寺先生によると「2年生の終わり頃から、政治経済、スポーツ、科学、美術、文学歴史、国際理解という6 つのカテゴリの中からそれぞれに好きな1つを選択」する。この中で「国際理解を選んだ約20名の生徒たちはさらにアジアの国々の中から「ブルネイダルサラームの観光」「アジアの民族衣装」「中国と日本の観光」「マレーシアの貿易」「韓国について」といった具合にテーマを決め学習。修学旅行で東京に行く機会を使い、テーマに相応しい機関を先生が選び、アポイントを取って直接訪問。他のグループはASEANセンター、日本ブルネイ友好協会、中国国家観光局、国際理解教育センター(ERIC)、あーずぷらざなど、訪問先も様々」だ。
2泊3日のスケジュールで来た約130名の生徒たちは、初日こそ東京ディズニーランドを楽しんだものの(午前中国会議事堂を訪ねているのだが!)、翌日は 1名から2〜3名単位に分かれて、合計9つの商店街にある沢山のお店に行き、職場体験として実際の仕事を経験。最終日は各テーマに合わせて会社や機関を訪問と、遊びの要素は非常に限られており、せっかく東京に来たのだから…と記者は少々気の毒に思った。
5人の代表を務める日高彩さんは、なぜマレーシア?という問いに「日本とマレーシアは貿易が盛んだと聞いて興味を持ちました」と恥ずかしそうに答えていたが、展示フロアにピューター製のディズニーグッズを見つけると、はしゃぎながら写真を撮ったりする普通の中学生に戻っていた。
ムスタファ所長は「弊社に来て、実際にマレーシアの製品やマレーシアの情報に触れてもらうことで、将来の日本を担う若い人たちに、マレーシアに対して興味を持ってもらうことは非常に良いことだ」と、これからもこういった生徒の受け入れを積極的に行っていきたい考えだ。
ゴム手袋の秘密
2006年5月16日(火)東京、赤坂にあるホテルニューオータニで「SELECTING THE RIGHT GLOVES」と題したセミナーが開かれた。
アジアンハートビートでなぜ手袋なのか・・・。それは今回のテーマが天然ゴム製の手袋ということと無関係ではない。現在世界中の天然ゴムの75パーセントは、タイ・マレーシア・インドネシアの3国で生産されており、石油などと同じように、三大天然ゴム生産国の供給事情が価格にも影響するほどのシェアを占めている。天然ゴムはさまざまな商品に用いらているが、その伸縮性や柔軟性などの性能面や、天然素材であることの安全面から、医療用、食品加工用として使われる天然ゴム製の手袋は高い需要がある。中でも、マレーシアは天然ゴム製手袋のクオリティーも高く、今回のセミナーはマレーシアゴム輸出評議会(MREPC)とマレーシアゴム手袋工業会(MARGMA)が共催し、業界内では認知の高い「天然ゴムアレルギー」に対する現状と、それに対する業界の取り組みを通じて、用途に応じた手袋選びとは何なのかを解説。
「天然ゴムにアレルギー?」東南アジアがゴムの主要生産地であることを知っている人はいても、アレルギーについてまで知識を持っている人はそう多くはないかもしれない。現在では、さまざまな研究機関、学者などによってより細かいデータや、対応策がとられているとのこと。天然ゴム手袋は病院や歯科医院はもちろん、食品加工場、大学や研究機関、その他素手で触ることを避けなければならない現場など、沢山の場所で使われている。それにしても、天然ゴムアレルギーの存在が知られるほど患者が激増した背景には、エイズの蔓延によるゴム手袋の需要増と大量生産があるというのはなんとも皮肉なものだ。
マレーシアの癒しが一冊に
『リゾート&スパ・ガイド』が刊行
今、アジアへ旅行する人達に人気のアトラクションといえばスパもその一つ。中でも優雅な雰囲気でゆっくりとくつろげる国マレーシアはスパ・リゾート地としても有名だ。
『リゾート&スパ・ガイド』は、そんなマレーシアの癒しのトレンドを楽しむための一冊。同書ではKL近郊で開店ラッシュが続く新趣向のデイ・スパだけでなく、マレーシア有数のリゾートも取り上げ、女性だけでなく家族でも楽しめる場所を紹介している。もちろん人気のランカウイやコタキナバルのリゾートも特集。デイ �・スパ、ビューティー �・サロン、ネイル・サロンのページはサービスやトリートメントを丹念に紹介しており、日常の疲れを癒したい方にはおすすめの一冊。(協賛店で割り引きが受けられる読者特典カードも付属)
現在、マレーシア国内では日系デパートや日本人が多いコンドミニアムなどで無料配布中の当冊子をAHBでは読者プレゼントとして20冊を先行入手!
ご希望の方は「リゾート&スパ・ガイド希望」と書いたメールをahb@aisa.ne.jp宛にお送り下さい。
『リゾート&スパ・ガイド』問い合わせ先
LINXMAS SDN BHD
Fax : 03-58911725(マレーシア) E-mail : linxmas@csc.jp