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デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

高野さんより、「デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇」のお知らせが届きましたので、お伝えいたします。

 

デビュー35周年記念・自主サバティカル休暇のお知らせ

 日頃よりお世話になっております。

 突然ですが、今年(2025年)3月から9月まで、「自主サバティカル休暇」をとることにしました。

 この数年、常に本業(取材執筆)以外の仕事と生活上の雑務に圧迫されているうえ、昨年(2024)からは、高齢の父の看病と介護(正確にはその後方支援)が始まり、実家のある八王子を行き来する日々が続いています。

 さすがに仕事やプライベートの生活が回らなくなってきました。だいたい、本業に取り組む時間が全然足りません。

そこで思いついたのがサバティカル休暇。大学で教えている知人友人によれば、10年か20年か勤めると、そういう名称の長期休暇をもらえるという。休める期間は所属先や地位によってもちがうみたいだけど、私がよく聞くのはなんと「1年」。その間、研究に没頭してもいいし、ライフワークバランスの回復に注力してもいいし、あるいはプライベートなことに費やしてもかまわないとか。だからそういう先生方が「来年サバティカルなんですよ〜」と嬉しそうに話すのを羨ましく見ていたのだけど、「そうだ、俺も自主サバティカルやろう!」と閃いたんですね。

 私は最初に本を出したのが1989年12月(※)だから、そこから数えると物書き生活は35年を経過している。大御所風に言えば「デビュー35周年」。さすがにサバティカルをとっても許されるんじゃないか。1年ほど休んだらいろんな雑務から解放されるし、生活をリセットすることができる。いや、もしかしたら「新しい自分」を探し当てることもできるかも!……なんて夢が広がってしまいます。

まあ、実際には私のはあくまで「自主サバティカル休暇」。仕事をしなかったら無収入になるし世間から忘れられてしまう恐れもあるから、とても1年なんて休めない。半年ぐらいが限度かなと考えました。でも半年あれば、新しい自分はさておき、生活のリセットはできるでしょう。

 この期間は、体調・体力の回復、(今までできなかった)仕事と関係のないプライベートな海外・国内の旅行、父の介護サポートなどにあてるつもりです。ただし、新刊『酒を主食とする人々』関係のプロモーションと現在進行中の連載及び単行本原稿の取材執筆(『メソポタミアのボート三人男』『イスラム飲酒紀行』の続篇など)だけは進めます。今個人的にいちばんやりたいのが単行本の原稿を書くことだからしかたない。また、私自身が主宰する「辺境チャンネル」は行うかもしれません。

 自主サバティカル休暇中は、基本的に、新規の原稿執筆、講演・イベント、ラジオ出演、インタビュー取材、本の推薦や選書、クラウドファンディングの応援など、あらゆる仕事のご依頼を遠慮させていただきます。また、その間に休暇明け(10月以降)のご依頼についてもお問い合わせに対応できません(それをやっていると休めないので)。お問い合わせも10月以降にお願いいたします。

 以上、御理解のほど、よろしくお願いいたします。

         2025年2月26日 高野秀行

※デビュー作『幻の怪獣・ムベンベを追え』は奥付には1990年1月5日刊行と記されているが、実際には1989年12月25日頃発売された。

 

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