再び鷹彦さんと!

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 先日…と言っても、すでに2週間ほど前になるが、再び石川鷹彦さんの取材があった。今回は、いつもお世話になっているドレミ楽譜出版社刊の季刊誌「一五一会マガジン」の企画。「一五一会」と言えば、BEGINヤイリギターが共同で開発した新しい楽器で、三線とギターの良さをミックスした4本弦の楽器である。
 この季刊誌の制作編集を一手に引き受けているAISAの社長、ワタル氏からの依頼で、「各界の人に一五一会を実際に手にしてもらって、感想や意見を言ってもらうコーナーがあるんだけど、次号ではぜひ石川さんにお願いしたい」との打診があったのが1月下旬。以前、リットーミュージック刊のアコースティックギターマガジン鷹彦さんの特集をやったことや、その後も遊びに行って一緒にギターを弾かせてもらったことも彼は知っていたので、僕にセッティングと取材のおはちが回ってきたというわけだ。
 当初は、この楽器自体にあまり興味は持っていらっしゃらなかったらしいが、なんとか頼みこんだところ、「よし、お前がやるんなら」ということで快く引き受けてくださった。
 実際に弾いてみてもらったところ、「けっこういいじゃん」という手応え。笑いあり真剣な話ありと、実りの多い内容になった。なにより、鷹彦さんの、「楽器」というものに対する愛情がひしひしと感じられたことは大きい。
 取材後は、おきまりの焼き鳥屋コース。一緒に酒を囲ませてもらうのも3回目になるが、終始笑いっぱなし。途中から鷹彦さんのご家族も合流。楽しい時間が過ぎるのは早いもので、フラフラになりながら帰途についたのは言うまでもない。
 ぜひ、「一五一会マガジン」でこの取材の模様を読んでみてほしい。
・タイトル:一五一会マガジン VOL.9(春号)
・発売:3月15日予定
・定価:900円(税込)
・発行元:ドレミ楽譜出版社
全国の楽器店で発売。
<お知らせ>
石川鷹彦さんの通算5枚目のニューアルバムリリース、そして久々のライブもあります。当然、僕もライブに駆けつけます。アコギの神様=石川鷹彦の、優しくしっとりとした音の草原に、ぜひ身体を預けてみてください。
石川鷹彦 Premium Live 2007
日時 2007年4月28日(土)
   17:30 open/18:00 start
場所 東京 第一生命ホール
お問合せ ちけっとぽーと:03-5403-3330
ニューアルバム「WORDS 4」
2007年4月25日発売
ABSOLUTE RECORDS(ABSR-1003)
定価:¥3,000(税込)
http://www.birdiehouse.co.jp/absr/falcon/

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昨年のお仕事

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 そろそろ確定申告をやらなきゃなーと思う今日この頃、そういえば昨年はどんな仕事をしたんだろうと振り返ってみた。僕は、演奏や作編曲の仕事がないときは、採譜(いわゆる耳コピ)やギターアレンジの仕事をしてるのだが、その一部を紹介がてらまとめてみよう。アルバム名や曲名まで紹介すると大変なことになる(ちゅうか、ほとんど覚えてない)ので、アーティスト名だけをば。

最近のデスクトップ。年末にMacは音楽専用機にしよう発奮し、
Win(VAIO/VGN-FT31B)を導入。まだまだ完全移行ではない…。


●ドレミ楽譜出版社刊
1.バンドスコア(全パート採譜)
 The pillows/No Regret Life/サンボマスター/3B LAB/レミオロメン/藍坊主/NANAのテーマ/GLAY/Cocco/B-DASH/ジャパハリネット/サザンオールスターズ/Bob Marley
(以降3冊分ほどは、発売前なので大人の事情で公表できません…。)
2.ギターアレンジ(弾き語り用にギター・ハーモニカ等をアレンジ)
 山崎まさよし/福山雅治/ゆず/うたいびとはね
3.コーラスアレンジ(ボイパを含むコーラス用にアレンジ)
 Rag Fair
4.三線アレンジ(三線パートをTAB譜と工工四譜にアレンジ)
 BEGIN
MacとWinの共存。完全なるMac信奉者で
あったが、最近のMacもインテルになった
ことだし、まぁいいか。

●シンコーミュージック刊
1.バンドスコア(全パート採譜)
 YUI/木村カエラ/LOST IN TIME/雅
●リットーミュージック刊
1.ギターパート完全採譜&浄書
・vol.27:コブクロ(桜)
・vol.28:河口恭吾(I LOVE YOU)
・vol.29:吉田拓郎(夏休み)/DEPAPEPE(ラハイナ)
・vol.30:風(海岸通)
・vol.31:GARO(地球はメーリーゴーランド)
2.執筆
・vol.30:石川鷹彦特集/つま恋2006ライブレポート
 その他、教本執筆やらCDレビューやらいろいろこまごま、なんでんかんでん…。

足下には、過去に制作した仕事のほんの一部が。

 まぁ毎年のことだが、ジャンルも時代もへったくれも関係なく、要請があれば世の中にある曲はなんでも譜面にしてしまうという仕事。ミュージシャンとしての別側面からいうと、「なにもそこまで…」という気にはなるが、僕も音楽に触れた当初は、やっぱり譜面が助けになってくれた。実際、過去に制作したバンドスコアを使いながら練習し、今では立派にミュージシャンとして成功している人たちもいるし、名指しで採譜の依頼がくることもある。そういう人たちと取材等で会って「あの本で練習してましたよー」と言われると、やっぱり嬉しいものだ。
 明日を夢見て練習するアマチュア時代は「あの人みたいに弾けるようになりたい」と思うものだが、そういう人たちに譜面という媒体を通してプロとの橋渡しをして、手助けをするのが僕の「Score Analizer」としての側面だ。
 今年は、どんな人たち、どんな楽曲たちと巡り会えるのだろう。

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祝! 登美ブログ&HP開設

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 リンクにも貼ってますが、25年来通っている江古田の「登美」のホームページとブログが開設しました。
オフィシャルサイト http://www7b.biglobe.ne.jp/~tomi/
オフィシャルブログ http://ekoda-tomi.at.webry.info/
 当ブログでも、折につけ登場する店ですが、一昨年に創業25周年を迎え、今では江古田でも古株の小料理屋さんです。ママは新潟出身なので、ウリは産地直送の日本酒とお米ですが、もちろん他にもおいしい料理を取りそろえています。
 肴は、新鮮なお刺身をメインに、旬な海の幸・山の幸を楽しめます。お通しは、毎日がママのアイデア料理で季節を感じます。
 昔からママ一人で切り盛りしているので、メニューの豊富さではチェーン店等に及びませんが、新鮮さと心のこもった暖かさで、ホッとした安らぎを感じます。
 僕が鹿児島から上京して、21歳の誕生日を迎えるちょうど一週間前に、ふらっと立ち寄ったのがこの店でした。当時は、飲むと言ったら自宅や友達宅でっていうのが当たり前だったので、まだまだケツの青い若造が一人で飲み屋さんに入るのは、かなりの勇気が必要でした。一か八かでガラッと開けたらカウンターの人全員に注目され、多少たじろぎましたが、ママを始めお客さん達がかわいがってくれて、その日は店のラストまで飲み、いい気分で帰途につきました。
 そして一週間後に再び立ち寄ったら「今日は誕生日だったよね」って、ママが祝ってくれました。お客さん達も「飲め飲めー!」と酒を勧めてくれて、あげく、はしご酒までごちそうになりました。
 以来、ずっと通い続けています。当然、僕より年配のお客さんがほとんどでした。社会や人生や、夢や酒や、人間や真心や、いろんなことをいろんな人に教わりました。でもさすがに25年にもなると、いつのまにか中堅どこになり、今では若い人もずいぶん増えました。行けば誰かが必ずいる、知った人が誰もいなくてもいつの間にか友達になっている、そんなお店です。
 老若男女問わず、店の仲間ともワイワイ楽しい時間を過ごし、お腹一杯にし、しかも酔っぱらってかなりいい気分。今はもう、飲みに行くっていうより、実家へ帰るってな感じです。
 HPやブログもできたことだし、30周年に向けて、今日も一杯いかがですか(^.^)。
※写真は以前掲載したものですが、後ろに写っているのが登美です。

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吉野中関東支部新年会

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 昨年末から、連日連夜の忘年会・新年会に加え、怒濤のような仕事に追われ更新が滞っておりました。。。その前の年は、忘年会をやったかどうかも覚えてないし、新年会に至ってはそれどころじゃなかったので、その急激な変化に追われている日々でございます。日記も書かなきゃなぁと思いながらなかなか続かないのは、小中学生の頃からですな。
 最近の大きなトピックは、吉野中学校同窓会の関東支部新年会です。
 昨年夏に帰省して、30年ぶりに幼なじみと会ったことは以前書きましたが、その勢いのまま、関東でも同窓生と会おうということになり、いつのまにか幹事まですることになり、27日に新年会を開催しました。
 鹿児島の同窓会事務局の方々が一生懸命調べてくれたおかげで、愛知県以東にも40人ほどの同窓生がいることがわかり、声をかけました。幹事会も6人で結成し、打ち合わせという名目で幾度となく飲ん方をしながら、内容を検討していきました。
 おかげさまで半数以上の方々が参加し、鹿児島からもこの日に会わせて2名上京。途中、自己紹介とビンゴ大会を合体させた新企画も催し、終始笑いの絶えない新年会ができました。一等賞は、サツマイモのプリン、二等賞はつけあげ、三等賞は黒豚カレー。。。質素倹約・質実剛健が薩摩の誇りじゃっどー。
 いや〜、それにしても、楽しい時間っていうのはあっという間に過ぎるもんですな。男子も女子も、クラスも部活も、夏の同窓会に出席できた・できなかったも関係なく、とっても盛り上がりました。ほとんどは小学時代からの同級生でもありますが、400人のマンモス校なので、中にはクラスも違えば話したこともない人もいます。でも、それぞれの友達や先生や親を介して、どこかでつながっているのが田舎ならでは社会。やっぱり、幼なじみって、いいもんです。
 ちなみに、この会のために店を貸しきりにしてくれた六本木の「薩摩おごじょ」。ママさんもとっても優しい方で、気っ風もいいし、しかも美人(^.^)。もちろん、鹿児島弁バリバリです。なんか、久々に文字通りの薩摩おごじょに出会えたような気がします。食べ物もとってもおいしいしね。ほんとにここが六本木?ってくらいホッととできて、「ただいま〜」って行きたいお店です。オフィシャルなHPはないようですが、場所はこちらです。いつも世話になっている、某AISA社長もお気に入りです。

 30年の間にはみんなそれぞれに人生があったことでしょうが、この一瞬はみんな”その時”に戻れるんだね。ありがとう!

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謹賀新年!

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 2007年の幕開けです!
 皆さん、あけましておめでとうございます。
 昨年は、特に後半、いろんな方との出会いや再会がありました。そのことで、自分自身もたくさんの力をいただき、プライベートに仕事に、本当に充実した一年になりました。
 今年は、この気力やスピードを落とすことなく、さらに外へ発信していくつもりです。リスタートの年です。これまで見守ってくださった皆さん、ありがとうございました。キバりますんで、またよろしくお願いします!
 元旦早起きして、近所の丘から初日の出を拝みました。天気もよく、さほど寒くもなく、とってもきれいなお天道様でした。

 飲んでばかりも飽きるんで、近くのお寺へ初詣。歩いて30分ほどのところにある「龍水寺」というお寺です。初詣客も皆無で荒寺っぽいですが、黒沢映画に出てきそうな風格と年輪が刻まれていました。山門には一対の金剛力士像があったんですが、なんと鎌倉時代に造られたものだそうです!

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旅の終わり

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 最終日は、みやげを買い、友人Fが空港まで車で見送ってくれた。

袴腰のフェリー乗り場

 通常は吉野を経由してそのまま高速道路で空港へ行くところを、時間的に少々余裕があるので桜島経由で行こうかということになり、フェリーに乗る。ふと温泉に入りたくなり、袴腰(※1)近くの温泉に入ったまではよかったが、余裕ぶっこいていたのが大失敗。いい気分で出てきたと思ったら、Fのちょっと焦り気味の一言「間に合わんかもしれんどー(※2)」。。。
 急いで桜島の溶岩道路の中を半周し、大隅半島を海岸沿いに北上。ひたすら空港へ向かうが、行けども行けども空港の「く」の字も見えやしない。どこまでも桜島の雄々しい姿が見えたまま、時間だけが刻々と進む(※3)。
 ようやく「鹿児島空港」の標識が見えてきたのは、出発15分前だった。「ほんならな、あいがとなー(※4)」と、別れのあいさつもそこそこに降車したのが出発7分前。お盆休みで出かけていた人や、何かの大会の為に搭乗するらしき学生さん達でごった返すロビーをかき分け、チェックインカウンターへ猛ダッシュ。結果、ギリギリセーフ。ふ〜っ。
 以前、マレーシアツアーの際に、トランジットがうまくいかずマレーシア空港を端から端まで全力疾走したことや、札幌での取材の仕事が長引いて最終便に駆け込み乗車(?乗空)したことを思い出しながら、ほっと胸をなで下ろした。やっぱ、飛行機とは相性が悪いんやろか?

袴腰近くの公園。ゴロゴロしているのは、すべて溶岩。

 こうして、今夏の大きなイベントは幕を閉じた。
 いつものことながら、羽田から浜松町へ向かうモノレールでは、なんとも言えずセンチメンタルな気持ちに打ちひしがれる。それが日常へ戻ることへの安堵感なのか、故郷を離れた寂しさなのか、よくわからない。また、それが気持ちいいのかよくないのかさえもわからない。
 以前は飛行機に一切乗らず新幹線で帰省していたので、それなりの時間の経過と共に感傷は和らいでいたのだが、飛行機はごく短い時間に別世界に踏み込むので、気持ちの切り替えには多少の時間を要する。ただ今回は、みやげを渡すと称して友人とそのまま飲みに行ったので、その感傷が比較的早めに薄れていったのは幸いだったかもしれない。
 生まれ育った故郷があるということ、故郷の友人がいるということを、今回の帰省ほどありがたく感じたことはない。それは年のせいなのかもしれないが、ある種の誇りのようなものでもあり、逆に田舎者の戯言かもしれない。
 しかしながら、少なくとも「ほっ」としつつ、大切なものを見つけたような気がした数日間であったことは確かだ。
※1:はかまごし/桜島側のフェリー乗り場。
※2:間に合わないかもしれないよー(って、これくらいはわかりますよね)。
※3:鹿児島県の地図を見て頂くとわかると思いますが、桜島は錦江湾周辺のどこからでも見えるので、大隅半島をひたすら北上しても桜島が見えているうちは空港はまだまだ先なのです。
※4:それじゃぁね、ありがとうね(…って、これもわかりますよね)。

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観光バス

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中央駅前にある薩摩藩留学生の記念碑

 次の日は特に予定もなかったので、一日どう過ごすかを、二日酔いのボ〜ッとした頭で考えた。桜島に渡ってふるさと温泉でも行こうかとか、黎明館で涼みながら歴史を楽しもうかとか、思い巡らすもののなんとなく腰が上がらない。
 朝食後、ふとホテルのフロントを見てみると市内観光バスのパンフが目にとまった。東京にいてもはとバスに乗ったことがないように、鹿児島にいた頃も観光バスでちゃんとしたコースを回ったことがない。時間的にもいい感じだし、これにしよう決め、西駅…もとい中央駅に向かった。
 バスに乗り込んだものの、お客さんはほとんどおらず、全部で10人ほど。気分的にもゆったりできそうだ。
 こういうベタな観光は、自分から馴染んでいかないとつまらないと思い、ガイドさんの話も真剣に聞きながら、市内の名所を巡る。
維新ふるさと館
 出発してすぐ、維新ふるさと館で幕末〜維新にかけての立体パフォーマンスを見たあと、ザビエル公園・照国神社・鶴丸城跡・西郷どん・薩摩義士碑をバスの中からのぞき、城山展望台で桜島と市内を一望。西郷洞窟を経たのち、西南戦争で散った魂達の冥福を南州墓地で祈る。そして仙厳園(磯庭園)と隣接する尚古集成館ではちょっと長めに観覧し、桜島桟橋前を回って天文館で下車。
 しめて3時間30分。ざっと見ただけだが、それでもけっこう充実感はあった。観光バスも乗ってみるもんだ。

薩摩のヒーロー西郷どん
最近お化粧直しをされたらしい

 それにしても、南州墓地って行ったことがあったんだろうか?小中学校の遠足で行ってるはずなんだが、覚えがない。それだけに、西郷どん初め、桐野利明・篠原国幹・村田新八ら、諸将の墓石が新鮮だった。
 あと、磯庭園は吉野台地のちょうど下に位置するのでけっこう遊びに行っていたが、集成館に入ったのは始めてだったので、もっとじっくり見たい気もした。
 しかしながら、ヒマつぶしにしては、なにげに実入りの多い市内観光だった。西郷どん達と最後まで戦った5人兄弟の逸話とか、鶴丸城跡には根を広げた珍しい種類の木が石垣にへばりついてるとか、熟知しているようでも意外と知らなかったことってけっこうあるものだ。「へーそうなんだー」と感心しながら、今更ながらだけど得した気分になった。今度帰省したら、また別のコースに乗ってみようかな。
 そして夜は、鹿児島到着時から毎日のように世話になっている高校時代の友人Fとしっぽり飲ン方。心地いい疲れと共に、鹿児島最後の夜は静かに、あくまでも静かに、終わった。。。

さだっ(夕立)に煙る大好きな桜島を、磯庭園から臨む
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吉野中30期生同窓会

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 くたくたの身体で熟睡し、気が付けば同窓会の30分前。やべぇーと急いで準備をし、電車(いわゆるチンチン電車)に乗って悠々行くつもりだったのが、そんな余裕もなく即タクシーに飛び乗った。
 会場に着くと、あっちでもこっちでも、すでに「わぃはだいやったけ?」「○○よ。わからんとか!」「なぁ!? わからんじゃったどー。肥えたもんじゃ」(※1)とかいう会話があちこちで聞かれる。記憶の底にある懐かしい顔がそこらじゅうにある。しかし、名前がなかなか出てこない。クラスごとのテーブルに置いてある名簿と中学の時の写真とを重ね合わせて、やっと思い出す。意外と男子の方が、出るところは出て上がる部分は上がりと、容貌もずいぶん変わった人が多く、女子はそのまま綺麗にお年をめした感じだ。いずれにせよ、みんないい年の取り方をしていて、幼い頃の面影はそのまんま残っている。たしかにあの頃の顔が、声が、会場にあふれていた。
 開会の挨拶や、先生方のご挨拶、写真撮影と、どれもこれも和気あいあいと楽しく和やかに進行する。だれもがみんな笑顔をたたえている。先生方も、本当にお元気だ。僕らを受け持ってくれてから30年、今僕らはその世代になっている。あの頃は怖かった先生方も、今日は一緒に焼酎を酌み交わせる。鹿児島の郷中教育の名残からなのか、少なくとも僕らの世代は先生が絶対の存在だった。しかし、先生達は一所懸命教育してくれた。一緒に泣いてくれていた。身体を張って真剣に怒ってくれていた。そして今日、心から喜んでくれている。

6組担任のお名前を拝借したTシャツ。
とっても着心地がいい(^_^)。

 昔話はとどまることを知らない。そのうち、クラスを離れて、あっちこっちで小学時代の話まで遡る。吉野中は当時、3つの小学校の卒業生が通うマンモス校だった。1クラス40人ほどが10クラスある。人数も多ければ、各小学校での思い出も深い。「竹馬を作っせー遊んだどねー」「じゃったじゃった、わいげーの裏ん山で竹を切っせーよ」(※2)とかなんとか話をするうちに、時間はどんどん過ぎていく。会話に熱中するあまり、ビールや焼酎は進むのだが食べ物はほとんど手つかずのままだ。おかげで、写真を撮るのもすっかり忘れていた…。
 最後はおきまりの校歌斉唱だが、このときほど校歌っていいもんだなぁと思ったことはない。僕はブラバンだったので、伴奏するばかりで歌うことは少なかったのだが、ちょっとだけこみ上げてしまった。
 楽しい時間ほど、過ぎるのは早い。興奮と感激のうちにあっという間の3時間が過ぎ、それぞれクラス別に2次会へ突入。それにしても、僕らのクラスはひときわ出席率が高い。これも、幹事の3人が一生懸命頑張ってくれたおかげだ。
 住所探索から始まり、細かい事務作業や各人への連絡、企画の準備等々。さらに当日は、我がクラスのテーブルだけに置かれた、中学時代の写真をラベル代わりに貼り付けた特注特大焼酎。担任の先生の名前を拝借してプリントしたTシャツ。同窓会後の連絡用の絵はがき。BGM用に用意した当時流行った曲。さらに、これはうまいからと2次会用に用意してくれた焼酎「紅一刻」と、それを割る為に、同窓会当日に車で数時間かけて汲みに行ってくれた天然の水(!)。この日を記念したオリジナルのケーキなどなど。みんなのことを気遣い、最高の思い出を演出してくれた幹事に、みんな感謝の一言だった。


オリジナルケーキ。うんまかったー。

 この日の感激は、おそらく一生忘れないだろう。実際、戻ってからもしばらくはその余韻が抜けず、さっそく関東在住の同クラスの連中で飲ン方を行なった
 30人ほどの幹事さん達の苦労はいかばかりだっただろうか。後日作ってくれたHPを見るにつけ、当日の、そして当時の感動と思い出が蘇る。心より感謝の気持ちを捧げたい。ありがとう!
 この日にもらった力と夢は、その後の僕の日常を勇気づけてくれているよ。
※1:「君は誰だったっけ?」「○○だよ。わからないの!」「ええーっ!? わからなかったよー。太ったねぇ」
※2:「竹馬を作って遊んだよねー」「そうそう、君の家の裏山で竹を切ってきてさー」

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A.G.M. vol.30

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 昨日のBS-2で放映された「吉田拓郎&かぐや姫 inつま恋2006 総集編」はご覧になりましたかー? 当日の感動が蘇ってきましたですよ。
 さて、10月28日、満を持してアコースティック・ギター・マガジンvol.30が発売されました。
 内容については鷹彦さんのお墨付き! 以前のカキコのように、15ページに及ぶ鷹彦さん特集や、つま恋ライブレポート、それに、風やイルカで有名な「海岸通」の完全ギタースコアなど、濃い〜内容になってますので、ぜひ手にとってご覧ください。

アコースティック・ギター・マガジン Vol.30
価格:1,995円

全国の書店・楽器店、またはインプレスダイレクト等で購入可能です。詳しくは以下を。
http://www.rittor-music.co.jp/hp/agm/index.html
あんど、編集長のブログ
http://www.rittor-music.co.jp/blog/agm/
鷹彦さんのHP管理人のブログでも紹介されてます。
http://ameblo.jp/absr-falcon/entry-10018055861.html
そして鷹彦さんのHP
http://www.birdiehouse.co.jp/absr/falcon/

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吉野へ

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 帰省日記がすっかりおざなりになってしまった。あれからすでに2ヶ月以上が過ぎてしまったので、もはや日記とは言いがたいが、この夏最大のイベント「吉野中学校30期生同窓会」を振り返るとしよう。
 8月12日は猛暑だった。同窓会は夕方からだったので、前夜の高校ブラバンの飲ン方明けでフラフラぎみの身体にむち打って、午前中に地元である吉野へ向かった。同窓会を前に、どうしても母校である吉野中学校を見ておきたかったし、最初にギターを教えてくれた同級生と父の墓参りをするためだ。
 吉野町は、鹿児島市でも北部に位置する。今では空港リムジンが通るし、ベッドタウンとして整備されているが、30年前はまだまだ田舎。特に、僕が住んでいた中別府は、夜ともなれば街灯さえない道を月明かりだのみで帰っていたくらいだ。


わが母校、吉野中。

 よせばいいのに、ふと、卒業以来踏み込んでいない通学路を歩いてみたくなった。友人の墓は、その途中にある。小道に入って、しばらくは身体が覚えているらしく快調に進む。しかし、5分ほど歩いたところでハタと足が止まった。どっちだったっけ???
 なにしろ30年ぶりだ。開発の波も押し寄せている。街道に近い大きな道だったらなんとなくわかるかもしれないが、新興住宅と昔ながらの旧家が入り乱れ、通学路である裏道はいっそう複雑になっている。
 たしか20分も歩けば着くはずだが、迷えば迷うほど、同じ場所をグルグル廻っているばかり。しょうがなく、多少広めの道へ戻り、倍以上の時間をかけてようやく目的地に到着。「よいなこっ着いたどー(※)」と、肩で息を切らせながら友人に挨拶し、なんとか墓参りを済ます。さっき買った冷たいはずのお茶は、すでにぬるま湯を通り越して、泡だらけのよくわからない液体になっている。
 今度は父の墓参りだが、中学校をはさんで正反対方向にあるので、ゆうに3kmはある。しかしながら、炎天下と二日酔いに空腹感も押し寄せ、すでに身体は極限状態。陽を遮るものがない信号待ちでは、クラクラしたので思わず座り込んだら吐き気がしてきた。「やべぇー。急性熱中症かぁ? 墓参りに来てあの世にいった日にゃぁシャレにもならんなぁ」とか、「日頃から運動しとけばよかったなぁ」とかいう、あまり意味のない反省が頭をよぎりながらも、立ちくらみを誤魔化しつつ体勢を立て直し、ゆっくりと歩き始める。
 ついに吉野中に到着。正門の前に立つと、心地いい風が頬をかすめる。ここで3年間過ごしたんだ、あのときの友達と今日会えるんだと思うと、少しだけ生き返った思いになる。校庭の作りとかはずいぶん変わったものの、やっぱり母校。あちこちに昔の面影は残っている。校訓である「やればできる」の碑を見据えると、なぜか勇気が湧いてくる。


吉野中の校訓「やればできる」の碑。どんな時でもこの言葉だけは忘れない。

 あとは父の墓参りを残すのみ、と思いきや、にわかに空模様が怪しくなる。「降れ、降れ、降ってくれー」というマジな雨乞いも天に届かず、お日様はすぐニンマリ。亀のような歩みで最後の力をふりしぼり、なんとか任務を終了。
 さらに15分ほどかけて街道まで出て、たまたま通りがかったタクシーに倒れるように転がり込む。いったんホテルに戻り爆睡。何度目かの目覚ましで起きたのは、同窓会30分前だった。

※「やっと着いたよー」の意。

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