あれよあれよという間に決勝トーナメント第一戦が終わり、ベスト8が揃いました。初出場のウクライナを除けば、いわゆるサッカー大国が勝ち進み、さほどの番狂わせはありませんでした。
チェコがリーグ戦で消え、スウェーデンがドイツに敗れ、優勝候補ナンバーワンに掲げていたオランダが死闘の末ポルトガルに敗れ…。ドイツ×スウェーデン戦やポルトガル×オランダ戦なんか、せめて準々決勝で見たかったのにーと思いながらも、それぞれの試合を楽しんでいます。
イングランド・ブラジルは、まだまだ力を出し渋っている(というか出し切ってない)ですね。フランスは、やっと調子がでてきたんでしょうか。しかし、個人的ひいき目にドイツ・ポルトガルに頑張ってもらいたいです。そして、クローゼにはぜひとも得点王になってもらいたいもんですな。
それにしても、今回のMVPっていったい誰になるんでしょう? 各国にタレントはいるし、それぞれに活躍はしているんですが、なんか「こいつだー!」みたいな選手が挙げられないのは僕だけでしょうか? 前回のような「男カーン、ここにありっ!」みたいな選手が見あたらないですねぇ。
とにもかくにも、今は中二日の休息中。あんまりW杯に入れ込んでると、「Yoshiさんていったい何者??」ってなっちゃうんで、そろそろ本業の音楽話でもアップしなきゃなぁ、と思ってる今日このごろです。
月別アーカイブ: 2006年6月
トーナメントへ向けて
日本戦は、大会直前・緒戦開始直後20分で懸念していたことが、現実のものになってしまいました。まぁ、言いたいことは山ほどありますが、今更何を言っても虚しいだけなので、あえて触れないことにしましょう。
どうやら、次期監督はジェフのオシム氏になりそうですね。オシム氏と言えば、’90年イタリア大会で、ストイコビッチを中心とする旧ユーゴを率い、ベスト8の快挙を成し遂げた名将。準々決勝でマラドーナ率いるアルゼンチンに惜しくもPK戦で破れてしまいましたが、’94年アメリカ大会では優勝候補の一角として大いに盛り上げてくれるはずでした。しかし、ユーゴ内戦のために参加権を剥奪され、このチームは幻のイレブンになってしまったのです。ストイコビッチは、大きな悲しみにうちひしがれたと言っています。
ベンゲルが不可能ならば、ヒディンクかこの人しかいないんではないでしょうか。僕はアンチジーコ派でしたが、オシム氏こそは次の日本をいい方向へ導いていってくれる人だと信じています。
さて、いよいよ今日からトーナメントです。僕は、日本敗退よりもチェコ敗退の方がショックが大きかったのですが、それもワールドカップの現実ですね。さらに、トーナメント第1戦ではドイツとスウェーデンが当たってしまうし。楽しみやら残念やらですが、今日は大いに楽しみたいと思っています。
気が付けば…
ついこの前リーグ戦第1節が終わったと思っていたのに、気が付けばすでに第3節も佳境。この週末からはいよいよトーナメントに入ります。早いのなんのって…。今日のブラジル戦がどうなるかはおいといて、強国のサッカーは、やはり目を見張るものがありますね。今回は、大番狂わせがそれほどない代わりに、自分らのサッカーを自信を持って貫いているチームが、順当に勝ち進んでいます。
僕なんかはまだまだ駆け出しのサッカーフリークなので、詳しい戦術や選手の名前など、わからないことが多いのですが、ピッチ上のあちこちで90分間行われるドラマをイメージすることは、とってもおもしろいと思っています。
勝った負けただけ、あるいはゴールシーンだけでは、サッカーのよさはわからない。サッカーファンであれば、当然そう思っているでしょう。一番いいのは、一望できるスタジアムに行って、サッカー全体を肌で感じることでしょうが、ワールドカップにもなるとそうもいきませんよね。
なのでテレビで観戦するんですが、画面で見えないところの選手の動きや、局地戦での攻防をイメージしながら見ると、俄然おもしろくなってきます。テレビは、当然ボールを中心に追っていきますが、ボールを動かしているのは22人の選手です。一瞬一瞬でボールにからむ人数は少なくても、そこに至るまで、あるいはその直後からボールを動かすのも選手です。
カメラが左サイドのボールを追いかけているときに、右サイドの選手がどういう動きをしているのかを想像してみる。ペナルティーエリア近くの攻防時に、中盤に何人残っているのかを考えてみる。コーナーキックの時に、ゴール前で競っている以外の選手はどこにポジショニングしているのかをイメージしてみる。などなど。
そうすると「次はあそこのスペースに入れるな」とか「あそこにいるであろうあの選手が、こぼれ球からミドルを打つな」とかが見えてきます。瞬間の積み重ねであるゴールも、たんなる偶然ではなく、決められるべくして決まるということがわかってきます。もちろん、その期待を裏切ってもらうのも快感なんですけどね。
常にトライアングルを形作るチェコ、ピッチを広く使うオランダ、鉄壁のディフェンスと強力な前線を持つスウェーデン、そして、開催国としての誇りと意地を貫いているドイツ。他の強国ほどスター選手を多く抱えているわけではありませんが、この4国は、それぞれの特徴がはっきりしており、チーム全員が輝いていると思うので僕は好きです。と同時に、心から応援したくなります。当然、自己予想でも上位に食い込ませたりしちゃいますが(^^ゞ。
そんなこんなで、たかがサッカーとは言え、サッカーは僕にいろんなことを教えてくれます。それは、人の生き方であったり、人との接し方であったり。全く関係ないかもしれないけど音楽の奏で方・作り方であったり。
大げさかもしれませんが、このデジタル社会において、サッカーは、超アナログな人間そのものを振り返らせてくれると思えてなりません。
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今日は友人のライブを見に行くんですが、調子こいて飲み過ぎるとブラジル戦を見逃すハメになってしまうので、アルコールはほどほどに、っと…。
予選リーグ第1節を終えて
のべ300億人が観戦すると言われるワールド・カップ。やはり、半端なおもしろさじゃありません。周りには寝不足で目を腫らした人々があふれていることでしょう。もちろん、僕もその中の一人です。今回も数々のドラマがありますが、予選を一巡して特徴的だったことを挙げておきましょう。
・過去の大会と比較して、強国と言われる国は順当に勝ち進んでいる。
・ミドルシュートがきわめて多い。
・審判のジャッジがかなり改善されている。
・初出場国がいいゲームをしており印象深い。
・PKが意外と少ない。
・逆にリスタートからのゴールが多い。
ここで、僕の予想をまとめてみましょう。
A:小波乱 ◎ドイツ ○コスタリカ ▲ポーランド
B:順 当 ◎スウェーデン ○イングランド ▲トリニダードトバゴ
C:大波乱 ◎オランダ ○セルビア ▲アルゼンチン
D:順 当 ◎メキシコ ○ポルトガル
E:大波乱 ◎チェコ ○イタリア ▲アメリカ
F:小波乱 ◎ブラジル ○クロアチア ▲日本
G:小波乱 ◎韓国 ○スイス
H:大波乱 ◎スペイン ○ウクライナ
◎:本命
○:連体
▲:穴もしくは希望的着内
現時点で、A・B・C組はすでに決定もしくはほぼ決定しています。
A:ドイツ・エクアドル
B:イングランド・スウェーデンはほぼ確実
C:アルゼンチン・オランダ
この結果と、僕の予想がそのままビンゴだった場合のトーナメント第1戦の組み合わせは
a:A1位ーB2位 ドイツーイングランド
b:C1位ーD2位 アルゼンチンーポルトガル
c:A2位ーB1位 エクアドルースウェーデン
d:C2位ーD1位 オランダーメキシコ
e:E1位ーF2位 チェコークロアチア
f:G1位ーH2位 韓国ーウクライナ
g:E2位ーF1位 イタリアーブラジル
h:G2位ーH1位 スイスースペイン
※ドイツはエクアドルとの直接対決で1位になると見ています。
※アルゼンチン・オランダは直接対決で引き分け、得失点差からアルゼンチン1位と見ています。
ひぇ〜、おいしい試合の目白押し!
調子に乗って、その先まで独断と偏見で。それぞれの勝者は以下。
a:ドイツ
b:アルゼンチン
c:スウェーデン
d:オランダ
e:チェコ
f:韓国
g:ブラジル
h:スペイン
んで、その後の対決は
1:aーb ドイツーアルゼンチン→ドイツ
2:eーf チェコー韓国→チェコ
3:cーd スウェーデンーオランダ→オランダ
4:gーh ブラジルースペイン→ブラジル
過去の例から、ヨーロッパで開催される場合の決勝はヨーロッパどうしになることが多いので、
1ー2 ドイツーチェコ→チェコ
3ー4 オランダーブラジル→オランダ
んで、決勝はチェコーオランダで、オランダ優勝!?
な〜んてね。まぁ、希望的観測と感情移入が多分に入っているので、そこんとこはご容赦くださいな。
全世界を震撼させる大奇蹟が起こるとしたら、予選リーグでクロアチアではなく日本がトーナメント進出し、そのままのし上がっていき、決勝まで進めます、はい。。。
いずれにしても、まだ1週間すぎたばかり。リーグ戦では各国のお国事情を抱えた悲喜こもごものドラマがありますが、トーナメントに入ったらまさに死闘の連続です。ますます目が離せません!
予選リーグ第一節E組
僕の好きな東欧・北欧のサッカーの中でも特にお勧めのチェコと、94年大会以降やっとサッカーが市民権を得てきたアメリカの注目戦。チェコのすばらしさに舌を巻いた一戦でした。
チェコの先制ゴールは見事でしたね。右サイドにふってクロスを入れ、ドンピシャでヘディング。点で合わせる、お手本のようなゴールでした。開幕戦のフリングスのシュートを再現したかのようなロシツキの2点目も、ベストゴールの上位に食い込むのではないでしょうか。
チェコのサッカーは、ワンタッチでどんどんつないでいくパス中心のサッカーです。選手のポジションは常に三角形を保持し、その形・それぞれの頂点の選手を次から次へと変化させながら、ゴール前まで迫っていく。勝手に「チェコ・トライアングル」と呼んでますが、その精度の高さとスピードは見ていてホレボレします。体力的には消耗が激しいと思いますが、非常におもしろいサッカーですね。
アメリカも、前半こそチェコと似たような感じでパスをつないでいたのですが、いいところをことごとく奪われ、次第にチェコのペースになっていました。組織的でもあるし、いい感じのサッカーなのですが、なんとなく大味な感じもします。
第2戦・第3戦でいい面が出せればけっこういいところまでいくとは思いますが、死のC組に匹敵する強者揃いのE組にあっては、それも難しいかもしれません。
堅守に堅守を重ね、一本のカウンターで雌雄を決するカテナチオ=イタリアと初出場のガーナ。イケメンタレントを多く抱えたイタリアには誰もが注目するでしょうが、僕はイタリアのサッカーにはほとんど興味がないんです…。
そういうことで、放映が朝4:00からということもあり、リアルタイムでは見ませんでした。もちろん録画はしていたのですが、そのまま見る機会を失ってしまったというのが正直なところです。まあ、イタリアはそつなく勝つだろうとは思っていましたし、その通りになったので、なんの問題もないと思います。お許しを。
当然、ガーナのサッカーも観戦していないのでなんとも言えません。第2戦でチェコとぶつかるので、そのときにじっくり楽しもうと思っています。
アメリカはくせ者ですが、まずイタリアは順当に抜けることでしょう。チェコは、4大会ぶりながら文句なくいいサッカーをするので勝ち抜け、と言うか、ベスト4に入ってもらいたチームです。
予選リーグ第一節H組
まさに、ラウルとシェフチェンコの一騎打ち、攻撃の応酬で息をもつかせない試合になるのでは、と大いに期待していたのですが、ふたを開けてみると一方的なゲーム展開に終始してしまいました。
永遠の優勝候補と言われて久しいスペインですが。その汚名を返上してあまりあるゲームでした。得失点差4というのは予選リーグ第1節で最多ですが、それ以上に充実したサッカーだったと思います。細かいパスでどんどん上がっていくし、連携も申し分なく、決定力もあります。
今大会こそは無敵艦隊大進撃、と予感させる試合展開でした。あと、PKも今大会初でしたね。
ウクライナは、ポジショニングが良くありませんでした。攻撃の時はボールを持つ選手以外のコマが少なく、逆に守備に回ったときは、人数が足りないために相手をフリーにさせてしまう場面が多かったですね。それと、カウンターを得意にしているはずなので、一挙に駆け上がってもいいと思うんですが、それができないのは暑さのせいだったのでしょうか。一人退場になってしまったのは大きいとは思いますけどね。
シェフチェンコというヒーローがいるし、期待していただけに残念です。
両チームとも日本と因縁があるチームなので、そういう意味では注目していました。しかし、特にずば抜けたタレントがいるわけでもなく、特徴的なサッカーをするわけでもないので、なにげなく見ていました。ところがどっこい、予選リーグ第1節のラストにして、壮絶なドラマをみせてもらいました!
サウジアラビアは、前大会で屈辱的な敗退をしているだけにほとんど期待はしていませんでしたが、後半に1点目をとってから生き返ったようにアグレッシブになっていきました。さらに、ジャバーの逆転弾。ベテランにふさわしい、非常に感動的な瞬間でした。
ちなみに、かつて日本チームの前に立ちはだかった厚い壁=デアイエがチラリと映りましたね。なんか、懐かしい気がしました。
チュニジアは、ジャジリのボレーシュートは凄まじかったですね。この得点のあとしばらくは動きが良かったんですが、後半は追いかけられてどうしようもないという感じでした。それと、ガラ空きになってピンチを招いたシーンも多々ありました。攻撃を意識するあまり、最終ラインをあげすぎたのかもしれません。
このまま逆転負けだと、おそらく世界中のほとんどが思っていたでしょう。ところが! あのロスタイムでの同点弾。ほんとにサッカーはなにがあるかわかりませんね。
このグループは、スペインが文句なく上位進出確定でしょうが、サウジとチュニジアはわかりません。ウクライナも、システムをもう一度見直してくると復活の可能性はあるので、グループC・Eに次いで混戦かもしれません。ん〜、…復活を信じて、スペインとウクライナにしておきましょう。
予選リーグ第一節D組
もはやW杯常連国となったメキシコと、アジアの獅子イランの一戦。メキシコのポゼッションサッカーに期待大でしたが、はたして期待通りのサッカーをしてくれました。
メキシコは、常連国とは言え日韓大会では消極的な感じだったと思いますが、今回は面目躍如。お家芸の細かいパスのつなぎで攪乱し、危なげなく勝利をもぎ取りました。1タッチもしくは2タッチでパスを回すテクニックとスタミナには、目を見張るものがあります。イランの脚が止まり始めたところでの、一瞬のミスを逃さない嗅覚もすばらしい。3点目はもう「こりゃ入るわ」と思った直後の、お約束のようなゴールでした。
勝利後、開幕直前に父親を亡くしたGKのサンチェスを取り囲んで、喜びを分かち合うチームメイトの姿にはじ〜んときました。
イランも、前半こそメキシコと似たような展開で動きが早かったのですが、後半になってなかなか突破口が見いだせないまま、ズルズルとメキシコペースにハマってしまいました。また、トラップしてからパスに移行する際のスピードも、次第にメキシコとの格差が開いてきたようでした。
言わずとしれた鉄人ダエイも足が止まってしまい、いいとこなしでしたねぇ。
超攻撃的なポルトガルと、そのポルトガルから1975年に独立し悲願の初出場を果たしたアンゴラの、歴史的因縁の対決。W杯には、国家間の状況や、あってはならないことですが政治的な背景も常にからむもので、そういう複雑さも感じる一戦でした。
開始直後いきなりのシュートにはびっくりしましたが、さらに数分後にはゴール。さすがにフィーゴです、アシストします、ゲームメイキングします、かっちょいいです。
ゲーム的には、この虎の子の1点を守りきった感じです。つなぎがうまくいかず、なんとなく膠着していたのはイライラしましたが、まぁ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。フィーゴ、それから、もう一人のロナウド=C.ロナウドを中心に、今後の戦いに期待したいと思います。
アンゴラは、初出場ということもあってか、最初は堅さもあったようです。でも、前半の半ばくらいからは、積極的に攻めていました。「他のチームには負けても、ポルトガルだけには負けるな」という必勝祈願があったそうです。その夢はかないませんでしたが、かなりの健闘をしたと思います。
ゲーム的には、国民的英雄のアクワにすべてを託すような感じでした。ダイナミックなプレイと野性的カンが美しいのですが、いま一歩及ばないまま交代。守備の方では、GKのリカルドが攻撃的なポルトガルを1点に抑え、奮闘していたと思います。
組織力・個人能力共に抜きんでたメキシコは、間違いなく勝ち抜け。あとは、フィーゴに事故がない限りポルトガルで決まりでしょう。
予選リーグ第一節G組
なんとなくタイプが似ている両チーム。予選リーグでも引き分けに終わり、まだ決着が着いていないだけに注目していましたが、おもしろかったどうかというと疑問が残りました。それにしても、イエローカードの多い試合でしたねぇ。
フランスは、欧州諸国で活躍する多くのタレントを抱えていますが、そのほとんどはベテラン級の選手。おのおのの能力はきわめて高いのですが、ナショナルチームになった時に決定力があるかというと、そうとも言い切れません。たしかに、ジダンのパスセンスやアイデア、アンリの独特なリズム感等、目を見張るものがありますが、チームとしてのサッカーがおもしろいかというと、そうでもありませんでした。華麗でハイレベルのサッカーなんですが、なぜか感動がありません。よもや日韓大会の二の轍を踏まないとは思いますが…。
逆にスイスは若手中心で、小気味よい場面が何回もあり、決定的なシーンが印象に残りました。しかし、前半は攻撃に押され気味、後半は守備を崩せず、なかなか良さを発揮できませんでした。またもや決着が着かなかったを是と見るか否と見るかといったところに、勝ち抜けのキーワードがあるような気がします。
連日の試合観戦による寝不足が、ここになってたたってきました。この試合、22:00からだというのに、半分寝ながら見てしまいました。。。
韓国は相変わらずの精神力の強さで、先行されたにも関わらず逆転し、見事に勝ち点3をもぎとりました。まぁ、元々韓国は勝つだろうと信じて疑わなかったので、順当と言ったところでしょうか。それにしてもこの不屈の精神力、日本も見習ってほしいもんです。
トーゴは初出場なので注目はしたいのですが、あまりぴんときませんでした。今年に入ってからの監督交代劇等で、実際のW杯対策期間は1ヶ月ほどしかなかったようですね。第2節以降に期待したいところです。
このグループは、はっきり言ってあまり興味がないんです…(4カ国のファンの方々スンマセン)。大方の予想はフランスと韓国だとは思いますが、ここはあえて、韓国が筆頭、次いでスイスにしておきます。
予選リーグ第一節F組
んんー…。やはり落胆は隠せません。あとはクロアチアには必ず勝つ、ブラジルにも最低最悪引き分けしかなくなりました。負け方としても、ラスト5分で3点も入れられての逆転負けという、あとを引くような重い負け方なので、もう今日のことは完全に切り捨てて次節に臨むしかないでしょう。
日本の内容はけっこうよかったと言ってはいましたが、僕は開始早々から「おいおい、大丈夫かなぁ」と気が気でなりませんでした。スタミナを温存するためか、前半20分間の動きが緩慢だったこと。高さのある相手の封鎖のために、三都主が攻撃上ほとんど機能していなかったこと。そして、日本のサッカーがどういうものかが、はっきり出ていなかったこと。これらが敗因ではないかと思います。
やはり強国と言われるチームは、たとえ勝てないとしても、確固たる自国のサッカーを持っています。また、初出場であっても何が何でも勝ちにいくという、強烈な精神力を持っているチームもかなりいます。日本は、そのいずれもが中途半端だったような気がしました。
ただ、過去を振り返っても、サポーターをハラハラさせながら最後の最後で奇跡を起こすというシチュエーションが何回もあったのは確かです。神風とは言いませんが、大和魂で精一杯応援しましょう!
オーストラリアは、32年ぶりなのでほとんど初出場といってもいいと思いますが、試合巧者だし、暑い中でも崩壊しないサッカーをすることに長けています。これはひとえに、ヒディンク・マジックのおかげかもしれませんね。それと、やはり高さが半端じゃないことが身にしみてわかりました。高けりゃいいっていうもんじゃありませんが、意外に動きはキビキビしていて、フットワークも軽いのが強みです。
日本にとっては、勝利をもぎとっていったにっくき敵ですが、王者ブラジル・鉄壁クロアチア相手にどこまでいけるか。けっこう興味津々です。
当然、F組所属の各国民は大注目していたと思いますが、予選第一戦でブラジルがどこまで本気を出すかがかなり疑問だったので、僕は流しながら見ていました。
ブラジルはやっぱりブラジル。今更言うまでもなく、きら星のようなスターがあふれるタレント軍団です。でも、勝ってあたりまえっていう不文律があるので、あまり楽しめませんでした。「なめとんのか、わりゃー!」と思えるくらい動かないし。ブラジルが本気を出すのは、トーナメントからなのかな。
でも、ブラジルファンの方々には申し訳ありませんが、気が付いたら準々決勝敗退ってことも充分考えられます。今回はヨーロッパが舞台になっていることもあり、僕はなんとなくブラジルの優勝はないと思っています。
クロアチアは、フランス大会のとき、初出場にしてフランス・ブラジルに次ぐ第3位という、輝かしい奇蹟を成し遂げたチームです。しかも、両国をさしおいてスーケルという得点王も輩出しています。今回は内容的にあまり感動はありませんでしたが、その堅い守備はやはり健在ですね。
日本と同じF組でなければ、チェコやスウェーデンと同じくらい応援していたと思いますが…。
W杯には大番狂わせはつきものです。何が起こるかわからないというのは、今大会ですでにいくつも証明されています。ただ、ことブラジルに関しては、予選リーグについてだけいうと順当と言わざるをえません。このグループは、日本人の誰もが「勝ち抜けはブラジルと日本」と信じてやまないと思いますが、世界的な目で見ると、やはりブラジルとクロアチアなのでしょう。しかしながら、日本だけは、大番狂わせを有効に使わせてもらって、勝ち抜けすることを願ってやみません。
予選リーグ第一節C組
正直言って、アルゼンチンのサッカーはあんまり興味なかったので真剣には見ていませんでしたが、けっこうおもしろい内容でした。
アルゼンチンは、意外と組織的で堅実なサッカーだと思いました。特に守備に関してはその意識が高く、決定的な場面も何回かありましたが、攻守の切り替えが早く、スッと戻ってきてはゾーンを作って穴を開けさないといった徹底ぶりは、ブラジルには見られない面だと思います。GKの奮闘にも救われましたね。
あと、クレスポ・リケルメ・サビオラの動きはもちろんいいんですが、左SBのソリンが至る所で非常に効いてると思いました。
コートジボアールは、初出場とは言え、ヨーロッパ各地で活躍する選手を多く抱えたタレントの宝庫です。あわや得点かといったシーンも数多く、しなやかというよりは強靱な肉体の強さにはホレボレします。特にドログバは、一人で5人に囲まれながらもラストパスを出すというシーンも見られましたね。
後半はコートジボアールの方が押していたし、崩して崩して得点という点では、むしろコートジボアールの方に分があったと思います。
「攻撃のオランダvs守備のセルビア」と言われる中でのキックオフ。セルビアは、僕の大好きなストイコビッチがいた旧ユーゴからの流れがあるし、オランダは超攻撃的な集団。この試合も非常に楽しみにしていました。結果的にもとてもおもしろい試合だったと思います。
オランダは、ピッチをタッチラインギリギリのところまで広〜く使って、ダイナミックな展開をしていました。特に前半は、攻撃になった瞬間に、いったいどこから湧いてくるのって思えるほどすぐにスペースに入り込んできて、前衛が常にW型かM型になるようにポジションニングしていました。おかげで、守備に定評のあるセルビアもついていけませんでしたね。フリーキックの多彩さも見所の一つでした。
後半はロッベンの孤軍奮闘という感じではありましたが、ドリブル突破だけではなく、もう少し人に預ければ得点になったのに、という場面もありました。でも、とにかくおもしろいサッカーです。
セルビア・モンテネグロは、ファンタスティックでもあった旧ユーゴのサッカーを一新し、組織的な守備中心のカウンター攻撃に一新したようです。しかし、3トップで超攻撃的なオランダにあっては、カウンターはもちろん、中盤の組織力もなくなっていました。
後半は幾分持ち直して、トップからプレッシャーをかけられるようになりましたが、全体的に翻弄されたといった感じでした。
いやー、このグループはわかりません。それぞれに特徴のあるサッカーをするし、今回破れたチームも致命的な弱点があるというわけではありません。はっきり言って、相手国との相性とか戦術のぶつかり合いでどうにでもなるといった、まさしく死のC組です。希望的には、オランダとセルビアに勝ち抜けてもらいたいんですけどね。