モロッコの動物園に行ってみた。
10月末から11月上旬にかけて、久しぶりのひとり旅に行ってきた。
行き先はモロッコ。
各地訪問したけれど、まずは首都ラバトにある「ラバト動物園」が素晴らしかったので紹介。
宿泊していたのは、モロッコの国際空港があるカサブランカ。町の規模はラバトよりも大きく繁栄しているので、旅行者はこちらのホテルを利用するのが一般的。
行き方は、カサ・ポール駅からラバト駅をめざす。急行列車で小一時間。30分に1本くらいあるので、テキトウな時間に出ればオッケー。
乗車券は片道37ディラハム(=370円くらい)
モロッコはびっくりするほど物価の安い国ではない。でも公共交通機関は抜群に安い!
そして駅も列車もとてもキレイ。ヨーロッパと変わらない。だから〝アフリカ来たー!〟という気分にはならないけれど、まあ楽ちんだ。
そしてラバト駅に到着。首都の中央駅とは思えないコンパクトさ。目をひくのは謎のオブジェくらい。
動物園をめざすには、ここからタクシーに乗る。探す必要はない。ドライバーがじゃんじゃん声をかけてくる。モロッコのタクシーは相乗りスタイルで、行き先が合えばどんどん乗せていく。メーターを見て乗った金額を払う。
でもここから動物園に行く人はいないので、貸し切り=値段は交渉制になる。
50ディラハムで行ってもらうことにする。
駅から南下すること30分以上。ようやく到着。
立派でおしゃれなエントランス。動物園というよりリゾートホテルのよう。建物や看板、パンフレットなどのデザインなど〝おフランス〟風味なのは、この国が元フランス統治だったからだろう。
それにしても人の気配がない。定休日か? と心配になるが、気にせずドンドン進もう。
チケットを買って、いよいよ動物たちが暮らすエリアに突入。しかし動物の気配もしない。とにかく静かな場内。
さらに奧にズンズン歩くと、ようやく・・・!
ここはサファリ?
動物園に来たというよりも、彼らの暮らす世界にお邪魔する感じ。
コウノトリは一応動物紹介の看板があるので飼育個体だと思うが、なんか自由だ。
安定が良いのだろう、人工物もちゃっかり利用。というよりむしろ人気w
日本ではあり得ない規模。
これが噂に聞く〝生態展示=ランドスケープ・イマージョン〟というやつか。
動物の生息地を再現するスタイルで動物にとっては良いけれど、動物が遠すぎてまったく見えないと子どもや一部の来園者には不評だと聞いたこともある。
でもラバト動物園は、距離はあるけれど見通しが良い。すごーく広いと感じるけれど、動物たちの様子はしっかりと肉眼で楽しめる。バランスが良いのだ。
そしてなかには至近距離で観察できる展示もある。
ガラス越しに激しく吠えるフェネック。吠えるんだ。
しかも、ワンワン! というとは驚きだ。
めったに客が来ないので、おそらく通路周辺は彼らにとってテリトリーなのだろう。
誰に断って通ってるワン!!と言わんばかりに激怒している。
これまで知らなかったフェネックの生態に触れることができた。
そのバックで同居(?)の鳥が余裕かましているのも味わい深い。
10月下旬とはいえ、晴天の正午なのでさすがに暑い。30度ちょっとくらいなのでまあ絶えられるが、日影に入ってテキトウに休みながら歩かないと、と思っていると・・・。
わぁー、鳥が倒れてるー!!
暑さにやられたのか?? 飼育員に通報か?!
しかし、よく見るとなんだか気分よさそう。
どうやら涼みながら、ゴロゴロやってるらしい。
表情や体勢を見ると完全に惚けている。いくら動物園とはいえ呑気すぎないか? 外敵を警戒する本能はいったいどうなっているのか?!
他人ながら心配になるが、彼らは猛禽類のなかでも最強の部類に入るシロエリハゲワシ。体重7〜10キロって、我が家の愛犬マドよりデカい(汗)
立ち上がると、まあすごい迫力だ。
こちらも暑くて小休止。売店でアイスを買って座っていると、猫の声が。。。。
イスラム世界の猫は、まるでアジアのワンコのごとく人懐っこい。
というか威張っているw
「なんでそれくれないんだー!」と初っぱなから怒り心頭モード。
「ダメだよ。これチョコだから。食べたら死ぬから」
「ちがーう! そのなかのミルク味のとこ!」
「そ、そっか・・・」
棒にのこったミルクアイス食べ終えると、あーあ、つまんない、とばかりに離れていった。。。
そんな感じで園内をグルグル3時間。
展示環境はもちろん、動物それぞれが遊びながらエサを探したり、快適にすごせる昼寝場所を設置してあるなどのエンリッチメントもしっかりと導入されていた。
アフリカエリア限定の動物も数多い。
こんな面白いところなのに、なぜか某有名ガイドブックに載っていないのだ。
大満足で動物園を出た。
意外なことにタクシー乗り場がない。スタッフに訊くと、動物園の前から3分ほど歩くと国道に出るという。そこで流しのタクシーが来るのを待つしかない。
数少ない来園者は、すべて自家用車で移動しているのだ。
そんな感じでやや不便なのは否めないが、動物好きにはおすすめのスポットなのだ。
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