忙しさにかまけて、更新がすっかり滞っておりました。
鷹彦さん特集のお仕事も、先日無事に入校完了し、あとはゲラ出しを待つのみ。なかなかの自信作ができましたんで、発売されたらぜひ手にとって見てくださいね。AGM-vol.30が全国の書店・楽器店に並ぶのは10月下旬ですぞ!
石川鷹彦「WORKS」
鷹彦氏のすべてがわかる貴重な一冊。所有楽器群の詳細な紹介、過去から現在までの貴重なショット、インタービュー秘話、レコーディングワークス一覧などなど、非常にレアな情報満載。
発行元:バーニングスタッフ
発行日:2003年8月
定 価:3,500円(税込)
http://www.icnet.ne.jp/%7Eworks/
明日は、「吉田拓郎&かぐや姫 Consert in つま恋」に行ってきます。13:00〜21:00の長丁場です。この世紀の大イベントのライブレポートを執筆するという、大きな仕事が巡ってきました。31年前、まだ中学生の頃に行きたくてしょうがなかったこのコンサートに、時を大きく超えて行けるなんて想像だにしてませんでした。お仕事とは言え、早くもコンサート満喫モードにワクワクおります。
プレス関係者は、掛川まで送迎バスで送ってもらえるのはありがたいのですが、都内に朝7:30集合ということで、僕の家からはほぼ始発に乗らなくては間に合いません。今日は早めに寝て、明日に備えようと思います…って、すでに12:00まわってる。。。
ちなみに、このコンサートの模様は、NHK-hiビジョンで生中継やるそうです。また、同じくNHK-BSでは、総集編を後日放映するとのこと。さらに、明日の19:00からのNHK総合「ニュース7」では、コンサートレポートをやるようなので、時間のある方はご覧ください。特に、同世代とそれ以上の方々には喜んでもらえると思いますよ。
ほんでは、行ってきまーす。
かぐや姫ブログ
http://www.geocities.jp/tsuki_taro/k3/
「吉田拓郎&かぐや姫 Consert in つま恋」HP
http://www.takuro-kaguyahime.com/
AGM(アコースティック・ギター・マガジン)HP
http://www.rittor-music.co.jp/hp/agm/index.html
「Yoshiの音楽活動」カテゴリーアーカイブ
石川鷹彦御大 vol.2
帰郷前日にAGM編集部のM氏と入念に打ち合わせをし、30日にご自宅兼スタジオへ。いよいよ待ちに待った取材だ。ワクワク・ドキドキを隠しきれずにご自宅へ向かう。
いささか緊張ぎみでご挨拶したところ、「おっ、『彦』つながりじゃん(僕の本名は「良彦」)」と、さっそくその緊張を解きほぐしてくださった。仕事部屋には、数多くのギターやバンジョー・マンドリン達がところ狭しと並んでいる。それだけでも感動なのに、取材に入ると、いろんな話を細かく深く、そして丁寧にお話しくださった。ほとんどの場面でギターをつま弾きながら、実演も交え取材は進んでいく。あの鷹彦さんが、目の前で弾いてくださってると思うだけで熱いものがこみ上げてくる。時には脱線話も交えつつ、5時間にも及ぶ濃い〜取材は無事終了した。
取材後、お仕事モードを離れ、にわかにミーハーと化した僕は、持参した鷹彦さんのソロアルバムにサインをいただき、さらに色紙にもとお願いした。無言で部屋を出て行った鷹彦さんだったが、戻ってきたその手には筆が握られていた。「色紙はこれで書かなきゃね」と、実に丁寧に描いてくださった。もう、感激以外のなにものでもない。代々の家宝だ!
おねだりついでに、「弾かせてもらっていいですか?」と、鷹彦さんの顔とも言えるマーチンD-45を弾かせてもらった。鷹彦さんの前なのでむちゃくちゃ緊張したが、その音色の深さにとろけていく。鷹彦さんも「おっ!さすがにやるねぇ」と僕の音に興味を示してくださった。
石川鷹彦1stソロアルバム「WORDS」
1994.10.(FHCF-2182)
撮影も終わり、「酒は飲めますか?」と聞かれたので、「鹿児島出身だし…」と応えると、「それじゃ行こう」と、すぐにいきつけの居酒屋に連れて行ってくれた。珍しいお酒とおいしい肴、それに鷹彦さんとのギター話・音楽話・ツアー話などいろんな話題で、時間はあっという間に過ぎていく。M氏も言っていたが、鷹彦さんと飲める機会なんてめったにないとのこと。とっても貴重な体験だった。
やはり、最高クラスの人は人間的にもすばらしい。温厚で、優しくて、懐が広い。この日は、僕にとって最高に幸せで、夢のような一日になった。
この取材の模様は、11月発売のAGMに掲載される。さらに、9/23に行われる「吉田拓郎&かぐや姫コンサート in つま恋 2006」にも行くことになった。これまた超ビッグなイベントで、30年来の夢であったつま恋。高鳴る興奮を抑えきれない。
次号AGM-vol.30は必見ですぞ!
石川鷹彦さんオフィシャル・サイト
http://www.birdiehouse.co.jp/absr/falcon/
アコースティックギターマガジンHP
http://www.rittor-music.co.jp/hp/agm/index.html
吉田拓郎&かぐや姫コンサート in つま恋 2006
http://www.takuro-kaguyahime.com/
石川鷹彦御大 vol.1
先日、アコギの巨匠、石川鷹彦氏とお会いした。
鷹彦氏といえば、かぐや姫・風・吉田拓郎・イルカ・アリス・長渕剛・さだまさし…といった、フォーク・ニューミュージック界にきらめくスター達を支えてきた、日本が誇るトップギタリストでありアレンジャーだ。特に有名なところでは、「22才の別れ」のイントロメロやスリーフィンガーで、あれがないと「22才の別れ」はヒットはおろか成立さえしない名フレーズだ。これまでに参加したアルバムは無数にあり、名実共にアコギ界の神様である。
僕は、作曲や演奏以外では、ドレミ楽譜出版社でバンドスコアの採譜やギターアレンジの仕事を続けている。さらにここ3年ほど、リットーミュージックの「アコースティックギターマガジン(以下AGM)」という季刊誌でも、アコギに特化した採譜もやらせていただいている。
で、「次回のAGMで石川鷹彦氏の特集をやるので、Yoshiさんに取材から執筆・採譜まですべて担当してもらいたく云々…」という電話が担当編集者M氏からあった。鹿児島に帰省する直前のことだ。「えっ?!?!?! あの鷹彦さんですか?」と一瞬我が耳を疑ったが、もちろん「やります、やります、やらせてください!」と二つ返事でお引き受けした。
鷹彦さんは、僕がギターを始めた中学生の頃から30年来の憧れの人。いや、憧れと言うより、むしろ雲の上の存在で、まさかお会いできるなんて夢にも思わなかった。
ギターを初めた頃は、かぐや姫の全68曲をすべてコピーすることでアコギの基本を学んだのだが、そのほとんどが鷹彦さんのプレイによるものだった。上京したての頃、鷹彦さんに弟子入りしようと、ユイ音楽工房まで乗り込んで相談しに行ったこともある。つまり、僕の中での音楽は、鷹彦さんの音と出会ったことで全てが始まったと言ってもいい。あの柔らかくも優しく暖かい音色は、今でも僕の音に大きな影響を与えてくれている。
その鷹彦さんに会える! しかも、お仕事として会える!! そう思うだけで胸の高鳴りを抑えきれなかった。この一件があり、鹿児島への帰郷が原点復帰にも感じられ、楽しく大切な5日間になったのだろう。
〜つづく〜
石川鷹彦さんオフィシャル・サイト
http://www.birdiehouse.co.jp/absr/falcon/
かぐや姫ブログ
http://www.geocities.jp/tsuki_taro/k3/
アコースティックギターマガジンHP
http://www.rittor-music.co.jp/hp/agm/index.html
トゥーランドット〜つづき
次の日はTD・マスタリング作業。エンジニアのワタル氏の腕がよかったせいか、波形のトリートメントとイコライジング・リヴァーブのセレクト、そして微調整くらいで、けっこうすんなり完成。これらもLogic上で処理。最近のパソコンはすごいねぇ。なんでもできちゃう。
久々のレコーディングで多少の緊張はあったものの、やっぱり音楽を作るって楽しいし、合奏はさらに充実感がある。しかも、それを聞いてくれる人がいるんだと思うと、さらに力が湧いてくる。「コレが私の生きる道」だわ。
丸ねぇ、ありがとさんでした。

オーケストラをピアノにアレンジした原譜。これを参考に二重奏のアレンジに仕上げた。つっても、細かくてあまり見えないねぇ。。。
原曲のキーはGメジャーだが、あの有名な部分でDメジャーに転調する。元々は歌劇で当然オーケストラでやっているので、フォルティッシモ部分ではかなりの迫力だが、二人だけでそのニュアンスを出すために、6弦を1音下げてドロップDチューニングにした。さらに、ギターと箏のフレーズの組み合わせで、どうしても上のD音のドローンが欲しかったので、1弦もD音に下げ、変則ドロップDチューニング(?)でプレイした。厳密にいうと「オープンD6sus4チューニング」とでも言うんかいな? 聞いたこともないけんど。。。
トゥーランドット
ついに、本家本職のカテをブッたててしまいました。このカテでは、演奏活動の近況や仕事の紹介、ライブやCDリリースの告知等をしていきます。逃げも隠れも致しません(?)。僕の音楽活動のど真ん中ストライクなので、チェックよろしこです。
さて今回のレコーディングは、荒川静香さんで有名になった、あの「トゥーランドット」。これ、プッチーニの歌劇で、一番よく耳にしたのは、その中の「だれも寝てはならぬ」の部分だ。この美しい曲を、アコギと箏の二重奏で料理した。
アコギはもちろんワタクシ。箏は、OΛS/S時代から幾多のライブサポート・録音でお世話になっている丸田美紀嬢──通称「丸ねぇ」。
クライアントからの注文として音源で使われるのは、その中でも最もオイシい40秒ほどだが、今後も機会があったらやっていきたい曲なので、ついでに(?)その前後を併せて2分30秒間ほどをアレンジした。ん〜、ビューティフル。原曲の美しさがそのまま二重奏でうまく表現できたと思う。
いつものようにLogic上でアレンジし、事前に丸ねぇに譜面を送り、電話で細かい部分を確認・修正。現場では「せ〜の」で合わせてみて、強弱や微妙なモタリ・速度変化・アーテュキレーション等を話し合いながら煮詰めていく。
本ちゃん録音では、あまりの美しさに二人とも酔いしれ、次のテを「ありゃ? 忘れてた…」という場面もあったが、雰囲気の違うテイクをいくつか録り終えた。今回は、他楽器のカブセ等は一切なく完全な一発録音なので、徐々に肩の力が抜けて「たゆたう雰囲気」になった最終テイクをセレクトした。

プリプロの段階で録音風景を撮ろうと思っていたんだが、二人であーだこーだ言いながら曲を作りこんでいくうちに、撮影のことなどどこかに吹っ飛んでしまった。思い出したのは楽器を片づけたあと…。アレンジ譜の写真でご勘弁を。
〜つづく