決壊
昨年の秋から悪性黒色腫と闘う我が家の愛犬。
肥大する黒色腫を除去する手術をうけること3回。
その後、右喉のリンパ節を完全にまきこみながら、
元気に増殖を続け、年始には卵を超える大きさに。
それでも食欲はおちない、
気が向くと嬉しそうに走ったりしていて、
本犬はかなり平然と暮らしている。
よく平気だなあ。
そう思っていた矢先、目覚めてブルブル〜
としたらあたりに血膿が飛び散った!
肥大した腫瘍が決壊したのだ。
病院に連れていくと担当獣医師も「うわ!」と声をあげるほど。
まるでザクロが腐ってるみたい。
かなりエグイことになっていて、
これ見ただけで卒倒する人がいても不思議じゃない感じ。
肥大が早過ぎて血液がいきわたらず壊死した状態で、
手術で切除しないとこの酷い状態はどうにもならないらしい。
というわけで準備のために血液検査・レントゲン撮影。
検査は3ヵ月ぶりくらい。
もし肺などに癌が転移していたら麻酔は無理。
さてどうなるのか??
結果は食道も肺にも転移なし。
血液検査も異常なし。
ふと「リンパ節=トラップ説」が頭をよぎる。
一部の獣医師が支持しているという学説で、
リンパ節に癌が転移して肥大をつづけるかわりに、
癌細胞をとどめてほかへの流出を防ぐ効果があるというもの。
ただしこれは学会でも賛否両論らしく、
素人の私に真偽のほどなどわかるはずもない。
それでも発症から4カ月以上。
転移が早いといわれた病気だけにキレイな肺の写真を見ると、
トラップ説って本当なのかも? と思ってしまうのだ。
さらに切除手術によって癌細胞が飛散&急変
したという例が少なくないことも聞く。
(この説も詳しくはわからないけれど)
反対に巨大な乳腺腫瘍を2年間ぶらさげて生きた犬の話もある。
はたして手術するのが良いのか?
あえて何もしないという選択もあるのでは??
という気になってくる。
とはいえ「腐ったザクロ」はどうしよう?
病院で手術を提案されたのは、
ケアをする飼い主の負担を心配して、
という意味合いもあるらしい。
手間はかかるし家のなかは血膿だらけ、
巨大な傷を抱えた愛犬の姿を目にすることで、
飼い主が精神的にやられてしまうという心配もわかる。
ドロドロの患部のカバーとして動物病院で
すすめられたのは生理用ナプキン。
これをあてて包帯で巻いてみるけれど、
すぐにズレてしまって患部が丸出し。
これじゃ犬もドロドロになっちゃう。
どうにかならないか?
医療用品やテーピングなどスポーツ用品まで購入して、
夫Tとイロイロためしてみたけどダメ!
丸いものを平たいもので巻くことの
あまりの難しさに茫然。
そこでふと気がついた。
「最近のマスクって立体だよね」
マスク内部にナプキンをセットして、
愛犬の首に巻いて紐を頭の上で結ぶ。
包帯の苦労はなんだったの?
というくらい作業はかんたん。
抗生剤のおかげで痛みが軽減したのだろう、
愛犬も気にする様子もなく一晩たってもズレてない!
壊死した腫瘍は、これからどんどんドロドロになる。
でもそれも自然の摂理にしたがっているわけで、
そう考えるとエグい患部を見ても、
それもいいのではないかと思う。
私自身はこのテのものを見てもわりと平気。
夫Tもかつて膝の傷が化膿してウジがわいても平然としていた男。
なにより犬の身体が、コレで今すぐどうなるわけではないという。
それに何というか・・・・・愛犬のマスク姿はかなり面白い。
まるでオペ直後の外科医みたい。
「なんとか峠は超えたワン!」
「先生、ありがとうございます!」
とかいって遊ぶことができる。
(襖を自動ドアに見立てて登場させるとより効果的)
いろいろ考えた数日間だったけれど、
愛犬は変らず日々をすごしているのでした。
2011/01/13 | 犬と動物
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リンクありがと〜!
ダル、心配だね。
怖い現象もあったみたいだし。。。お大事に。
食欲があるのは救いだね。
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いよいよ自壊(腫瘍が大きくなって破裂すること)しましたね。自壊すると血液や漿液が漏れ出て本人、及びご家族の方々がいやな思いをすることがあります。また、体力の消耗につながることがあります。本人も含むご家族の方々は・・・、ウジにも負けぬ丈夫な精神力をお持ちのようですがダルマ君にはなるべく美味しいものをたくさん食べて体力の消耗には備えて下さい。お大事にしてください。
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kuriさん
ご心配ありがとう〜!
ダルマの自身が淡々としているので、
こちらもおちついていきたいと思います。
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DVMさん
おかげさまで止血剤、抗生剤が効いていて、
はげしいドロドロ状態ではなくなってきました。
今後どうなるかわかりませんが・・・・。
美味しいものたくさん食べさせて、
体力消耗にそなえたいと思います!