今クールから始まったドラマで、けっこうおもしろいものがある。
堺正章・夏川結衣主演の、大人の純情ドラマ「無理な恋愛」だ。「最近のドラマは云々」とおっさんじみた文句をつけて、最後まで見たいと思うドラマが少ない中、このドラマは毎週楽しみにしている。そして、その主題歌がまたいい。
15年ぶりの堺正章のシングルらしく、タイトルが「忘れもの」。
作詞:秋元康/作曲:BEGINのようだが、オープニングロールを確認しようとすると、いつもその画面が過ぎ去ってしまって確信がもてない。でも、さわやかで、ちょっとセンチで、優しい気持ちになれる曲だ。マチャアキのちょっとしわがれた歌声もグッとくる。
5月21日発売のようだが、久々に「いいなぁ」と素直に感じる歌に巡り会えて、なんだか幸せな気分だ。
20年を超えて
先日、欲しい譜面があったので、有楽町ヤマハへ行った。
エレベーターに一人だけ乗ってから「さて楽譜は何階だったっけ?」と案内板を見ているうちに、売り場の2階はさっさと通過し、いつのまにか最上階へ。開いた扉の前で、一人の紳士が楽器らしきケースを抱えて立っていた。当然僕が降りるものと思ったらしく、少し身を引いてくれたが、「あ、間違えたんでどうぞ」と中へ促した途端に身体中に電流が走った。次の瞬間には「すいません、数原さんじゃありませんか?」と問いかけていた。
その紳士は「そうですが…どっかでお会いしました…よね?」と、逆に問いかけてくださった。
思いがけずの20年ぶりの再会。それは、日本が誇るトランペッター「数原晋」さんだった。
僕が、楽譜の編集者として駆け出しの頃、編集という仕事が何もわからない中で、一緒に担当した同僚と必死に作った譜面、それが数原さん率いる「東京アンサンブルラボ」というビッグバンドの譜面だった。それは、僕にとっても初めて作った本だったし、初めて一流のミュージシャンと一緒に仕事をさせてもらった、記念すべき処女作だった。さすがに20年も前の作品なので今はもう絶版になっているが、僕の手元には密かに1冊だけ残っている。
「Tokyo Ensemble Lab/Breath fron the Season」
(1988年/ドレミ楽譜出版社刊)
数原さんは、僕が音楽に触れた中学の頃にはすでにスタジオミュージシャンとしてバリバリ活躍されており、日本の音楽界を支えてきた重鎮だ。一番なじみのところでは「必殺仕置人」「ルパン三世」のあのフレーズや「金曜ロードショー」のテーマだったりするが、山下達郎・ユーミン・角松敏生・SMAP・THE BOOM・プリプリ…など、参加したアルバムは膨大な数になる。
僕がその名前を覚えたのは、「風」の3rdアルバム「Windless Blue」だ。その後、日本の音楽シーンが歌謡曲からフォーク、ニューミュージック、J-popと変化していく中で、耳にするトランペットはいつも数原さんの音だった。
数原さんは、ミュージシャンとしてはもちろん、人間的にとてもすばらしい方で、音楽に対しても非常にまじめだ。常に音のことを考え、譜面に対する情熱も尋常ではなかった。普段はおっとりと優しいが、こと音の話になったら目の輝きが変わる。譜面の束を抱えてスタジオや喫茶店で落ち合い、一つ一つ丁寧にチェックしてもらいながら、音楽や楽譜のことをいろいろと教えてもらった。当然、世界中にもいろんな知り合いがいる。中でも、世界的トランペッター&ホーンアレンジャーのジェリーヘイとも旧知の仲で、僕にも紹介して下さった。
そのまま一緒にエレベーターで降り、入り口で立ち話をした時間のなんと短かかったことか。セピア色の20年前が鮮やかに蘇り今に重なった。エレベーターのボタンをちゃんと2Fと押していたら、一生会えなかったかもしれない。数原さんも僕のことを覚えていてくださり、「あの譜面、欲しい人もけっこういるんだけど、もう無いんだよなぁ」と言っておられた(ドレミさん、なんとかならんかね???)。
これまで、いろんなすばらしいアーティストに巡り会ってきたが、その中でも特に尊敬する3人の中の一人に思わず再会した。あまりの感動に、その時のアルバム「Breath from the Season」を注文した。ちょうどLPからCDに移行するあの時代。ずっと聞けないでいたあの時の数原さんの音が、20年の時を超えて蘇る。届くのがとっても楽しみだ。
よか音ライブ vol.2
先週13日(木)は、西荻窪の音や金時で2回目の「よか音(ね)ライブ」でした。
昨年の第1回目に引き続き来てくださった方々、初めて聴いてくださった方々、どうもありがとうございました。おかげさまで、とても楽しいひとときを過ごせました。
当日のセットリストをば。。。
1.あいびき(箏ソロ)
2.情景三章より「やすらぎ」(箏ソロ)
3.One Step
4.月の雨
5.Snow Wind
6.春待人
〜休憩〜
7.Dream Passport
8.木屋町の白い花
9.美らの島
10.陽だまりの中で
11.異国の旅人
12.花一夜
ec.One Step
次回は、6月11日(水)です。また新曲も増やしますので、どうぞお楽しみにー!
啓蟄
あまりに天気がよかったので、軽く散歩に出てみました。
ぽかぽかとまではいかなくても、春のここちいい空気を感じられて、短い時間でしたがとっても気持ちのいいひとときでした。そういえば、5日は啓蟄だったなあ。冬ごもりの虫たちも、眠りから覚めてくる頃です。
家の近所には小高い丘があります。「ひょうたんやま」と呼んでいますが、古墳とかUFOの基地とかではなく、付近を開発した時に出た土を盛り上げて整えたものだそうです。30mほどと決して高いわけではありませんが、頂上には展望台らしき休憩所もあり、東西南北はるか彼方までぐるっと見渡せます。
雪が降ったら子供達はソリで楽しんでるし、夜中に頂上から見上げると、満天の星達が所狭しと煌めいています。なんかしら、幸せを感じたりもしますわ。
春の到来、もうすぐです!
よか音リハ
昨日は、13日の「よか音(ね)ライブ」のリハでした。
前回やった曲と新曲を織り交ぜて進めていきましたが、マッハで駆け抜ける曲・テクニカルな面が要求される曲・しっとりと聴かせる曲などなど、いろんな雰囲気の曲があり、楽しみながら生み出しています。
お箏とギターって、一見アンバランスなようですが、アルペジオでからんだりする時は極上の美しさだし、リズミックに押すときは迫力満点だし、一緒にやってて新たな発見がいっぱいあります。
ちょうど今くらいの時期に似合う新曲「春待人」(作曲:丸田美紀)もできました。
ぜひお楽しみに〜。
the GazettE
昨年、とある大型バンドの採譜の仕事をしましたが、3月1日に満を持して発売の運びになりました。
「ガゼット」という、いわゆヴィジュアル系のバンドですが、すでにヨーロッパツアーも大成功させ、ノリにのっています。昨年、武道館でのライブを見たんですが、そのすさまじいまでの迫力に圧倒されっぱなしでした。
その彼らが、「とにかく正確で、いい譜面を作りたい」っていうことでおはちが回ってきたわけで、メンバーと直接会い、目の前で実際に弾いてもらいながら、一音一音チェックして採譜しました。また、アマチュアのバンドキッズが知りたい奏法の細かい部分も、譜例入りで丁寧に解説しました。もちろん、ライブフォトやディスコグラフィー・イクイップメント等、微に入り細にわたって制作されたアーティストブックに仕上がっています。
おかげで、メンバー自身も「最高のでき」と喜んでくれています。
僕自身これまで、LUNA SEAに始まり、La’cryma Christi・PIERROTといった超強力なヴィジュアル系バンドのスコアを手がけてきましたが、ガゼットのメンバーはそのスコアを全部持ってて、アマチュア時代に一生懸命コピーしまくったそうです。自分が作ったスコアを見ながら練習して、現在はプロとして活躍してる姿を見ると、なんや感慨深いものがありますわ。
そんな彼らの魅力を、隅々まで余すことなくスコアで表現できたのではないかと思ってます。ぜひ、楽器店・書店で手にとって見てください。
詳細は以下です。
ドレミ楽譜出版社HP
http://www.doremi.co.jp/Doremi/ATC01.do
ガゼットHP
http://www.pscompany.co.jp/gazette/
久々の告知
た〜いへんご無沙汰しておりました。。。
久々にライブ告知をば。
よか音(ね)ライブ
・date:3月13日(木)
・time:open 18:30/start 19:30
・spot:西荻窪「音や金時」
・charge:2100円
昨年より、箏奏者「丸田美紀」とデュオライブを行っています。
二人とも九州出身ということもあり、「よか音楽を作っていきたかねー」ってことで始めました。お互いのオリジナル曲が中心で、しっとり系あり、変拍子系あり、アジアン系ありと、いろんな曲想をとりそろえております。今回もまた新曲盛りだくさんですよー。
おいしいネパール料理を堪能しながら、一緒に楽しいひとときを過ごしましょう。予約制ではありませんので、お気軽に遊びにきてくださいね。
第2弾 & 第3弾
先週17日、鷹彦さんとのライブがありました。
次のライブ準備でバタバタなので、取り急ぎちょびっとだけ掲載しておきまーす。
かけつけてくださったみなさん、遠く北海道や鹿児島から応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。約2年ぶりのステージでしたが、とっても楽しいひとときでした。詳しいレポートはまたあらためてやりますので、しばしお待ち下さいね。
ってことで、間髪入れずに、次のライブの告知です。お知らせが遅くなってしまってすいませんです。おなじみの曲から新曲・カバーと取りそろえておりますので、ぜひ遊びにきてくださいね。
なべちゃんの会 vol.10
・date:11月23日(金/祭)
・time:open 18:00/start 18:30
・spot:恵比寿 SPAZIO2
・charge:前売 3500円/当日 4000円
<http://www.hpmix.com/home/nabechan/>
尺八奏者「渡辺正樹」のライブに参加します。和楽器と洋楽器のアンサンブルをお楽しみください。
よか音(ね)ライブ
・date:12月12日(水)
・time:open 18:30/start 19:30
・spot:西荻窪「音や金時」
<http://www2.u-netsurf.ne.jp/~otokin/>
・charge:2100円
箏奏者「丸田美紀」とのデュオライブ。二人の新作が盛りだくさんです。予約制ではありませんので、お気軽にどーぞ。
<http://www.geocities.jp/mik_maruta/>
お楽しみにー!
演奏活動再開!
なんと5月以来の更新。。。さぼってばかりでスンマセンです。
このたび、約2年ぶりに重い腰を上げて演奏活動を再開することになりました。みなさんには大変お待たせいたしましたが、これからライブ情報を逐次お知らせしていきますので楽しみにしていてくださいね。
その第一弾は、、、
なんと、アコギの神様=石川鷹彦御大とデュオをさせていただくことになりました〜!
鷹彦さんとは、ご縁あって昨年来なにかとお世話になっているんですが、1ヶ月ほど前に鷹彦さん御用達の「焼き鳥 雅」で一緒に飲んでるとき、「11月にソロライブやるんだけど、一緒にやるか?」とお誘いを受けました。そりゃぁもう腰が抜けるほどびっくりしましたが、「やります〜♪」ってんで即決定。昨日、ご自宅へおじゃまして、選曲をかねてリハしながら曲を詰めていきました。もう、楽しいやら盛り上がるやらで、リハ後はいつものように「雅」へ。。。またまたご馳走になり、フラフラした足取りで戻りました。
以下詳細です。
石川鷹彦 ふれあいコンサート
・date:平成19年11月17日(土)
・time:open 15:20/start 16:00
・spot:高井戸地区区民センター(東京都杉並区高井戸東3-7-5/TEL:03-3331-7841)
<京王井の頭線高井戸駅下車1分>
・charge:無料
※定員500名限定です。当日、整理券を区民センター3階ロビーにて14:00から発行し、15:20から整理券順に入場になります。
<http://www.birdiehouse.co.jp/absr/falcon/>
演奏活動再開の第一弾が鷹彦さんとの演奏なんて、夢のまた夢でしたが、今からとっても楽しみです。そして、僕が大切にしている「木屋町の白い花」も、鷹彦さんとのデュオでやってもらえます。あまりの美しさに、リハしながら鳥肌が立ってきましたよ。
みなさん、ぜひ遊びに来てくださいねー。
おっと、定員制ですので、来られる方は事前に僕まで連絡くださいね。席を確保しておきますんで。よろしくー。
Profile更新
いやいや。とんとご無沙汰してしまいました…。
プロフィールの方を少しばかり更新しました。
Score Analizerとしての主な著作物を紹介しましたので覗いてみてくださいね。あらためてまとめてみると、まぁ節操なくいろんなジャンルの本を書いたなぁと思います。これからも、懲りずに多方面から執筆していこうと思ってます。
今、水面下で新しい企画を進めております。さらに、演奏・作曲の方も着々と準備をしておりますので、併せて近いうちに紹介できると思います。
お楽しみに〜!