トンデモ大国イラン!
革命前、イランはとっても自由な国だったのよ!
といったのは、私に初めてベリーダンスを教えてくれた
イラン人ダンサーのM先生だった。
週末になると家族や親戚、友人どうしが集って、
食事やワインでお腹を満たし、音楽やダンスを楽しむ。
子ども時代から、リズム感と身体能力の高かったM先生は、
踊るたびに家族や親戚から拍手喝采。
「もっと上手くなったら、お菓子や洋服を買ってあげる」
という言葉に励まされてレッスンを続けたという。
しかし、現在のイランは飲酒、ダンス、ポップミュージック、そういうあらゆる楽しそうなことすべてが違法。
ライブ会場に警官が押し入り、出演者と客400人が逮捕される国なのです。
そんなイランを舞台に、
音楽に青春をかける若者たちの姿を描いた映画
『ペルシャ猫を誰も知らない』をユーロスペースに観にいった。
ドキュメンタリーをベースにしたストーリー仕立て。
主人公のカップルは、ロックバンドでの成功を夢見るものの、
この国にいたら好きな音楽ができない。
国外脱出を計画しながら、国内での最初で最後のライブの準備をすすめる。
出演者は、すべて本当にイランで地下活動をするミュージシャンたち。
正統派ロック、ポップス、叙情歌系、ジャズ・フュージョン、フォーク、ワールドミュージック系から、ペルシャ語ラップ、デスメタルバンドまで、あらゆるジャンルのアーティストが登場するのだけれど、どれもレベルが高くてビックリ!!
常に逮捕の恐怖におびえながら、
それでも「好きな音楽をやりたい!」という彼らの姿は感動的。
テヘラン郊外の牛小屋に寝泊りしながら、
練習に明け暮れるデスメタルバンドのシーンでは、
笑いながら泣いてしまった・・・・・
デスメタル聴いて涙出たのなんて、初めて。
酒と音楽とダンスを法律で禁止している世界なんて、
それだけで考えられないのだけれど、
もう何が許せないって、イスラム世界の習慣から犬も激しく迫害されている。
ああ、もう許せない、許せない!
トンデモ大国イラン!!
すべてゲリラ撮影でこの映画を完成させた
バスマン・ゴバティ監督は、イランに帰国できなくなっている。
音楽好きな人はもちろん、何か表現したいと思っている人は絶対に観るべき!
この夏、必見の感動映画です
2010/08/08 | アレコレ
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