*

究極の宴会芸「焼畑農業」

公開日: : 最終更新日:2012/05/28 B系友人図鑑

前回、「マンガ『ムベンベ』の生原稿」を書いた際、ムベンベ探検隊のメンバーであり、マンガの主要キャラとなるのが確実な「ノノさん」からコメントが入った。
「オレが飲み会の席で芸をやるというシーンがあれば、ぜひ究極のエコロジー芸『焼畑農業』を!」という強い要望である。
「焼畑農業」とは、ご存知のとおり、森林地帯に住む人々が定期的に森を焼き払い、そこに畑を作って、作物を植える農業形態である。
森を焼けば、その灰が肥料となり、化学肥料を使わなくても豊かな畑となる。
二、三年作物をつくると地味が弱るので、また別の場所を切り開く。そして、疲弊した畑は十年くらい放置して、また森に戻るのを待つ。
そういう部分も含めて、エコロジカルな農業なのだ。
しかるに、ノノさんの宴会芸「焼畑農業」というのは?
かく言う私も、実はまだ見たことがない。ただ探検部業界では名を轟かせている。
やり方は簡単だ。
まず、ズボンを下ろす。
次に、パンツを下ろす。
そして、股間の森林にライターで火を放つ。
以上である。
くだらない。実にくだらない。下品だ。お下劣だ。
しかし。「ノノさんの焼畑農業はすさまじい!!」と見た人はみんな言っている。
シャレでちょっと火をつける程度ではない。
ほんとに黒々とした森からオレンジの炎があがり、煙が立ち昇るという。
もちろん、すごく熱いはずだ。
地肌も、真ん中に取り残された巨木も。
さらに、ノノさんは「エコロジーだ」というが、それもどうか。
宴会が続くと、ノノさんは焼畑を連発する。
焼畑を一度やると、森は消滅し、サバンナ状態になる。
本来はしばらく放置しておいて、森が復活するのを待たねばいけないところだが、そこにも火を放つのだ。
土地が疲弊しきってしまうじゃないか。
特に、真ん中の巨木が心配だ。
それでもノノさんは焼畑を敢行するだろう。
最近では、学者や環境NGOが、人口増加による過度の焼畑を心配する声があがっているが、現地の人々は「生活のため」と主張している。
これと同じことがノノさんにも起きている。
探検部業界でも、ノノさんによる過度の焼畑が、周囲の環境を破壊するのではないかと中止勧告が寄せられているのだ。
だが、ノノさんは頑なに拒否。
「オレのもんをどうしようとオレの勝手だ!」と「民族自決権」を訴えている。
それに、「ノノさんの巨木はエネルギーが余りすぎている。多少ダメージを受けたほうが本人および周囲の人々のため」という意見もある。
ていうか、ノノさんの股間がどうなろうと知ったことじゃないが、
その芸は一度見てみたい。
それまでは環境を維持していただきたいものだ。

関連記事

no image

すてきなマイク兄さん

 私の義兄はマイク・ノックという、オーストラリアを代表するジャズ・ミュージシャンである。  私の連

記事を読む

no image

悟空さん・恐怖の「鶴の恩返しライブ」

 前回、日本が誇る奇人・のなか悟空の話を書いたら、仲間うちではバカ受けだったのでさっそく続きを書いて

記事を読む

no image

寿司食いねえ

パキスタンの事件で書きそびれていたが、 金曜日の「対談」は盲目のスーダン人アブディンだった。 予

記事を読む

no image

日本最強の奇人・のなか悟空との再会

のなか悟空さんと「G-Diary」誌の杉山編集長を引き合わせた。  「G-Diary」とはバンコクで

記事を読む

no image

奇人ドラマー悟空再び

 ある出版社の忘年会で、Iさんというフリーの編集者兼ライターの人と同席した。  彼はジャズがひじょう

記事を読む

no image

お宝イラスト!悟空&田口雅之

 昨日はヤングチャンピオン誌の忘年会(なぜかゴールデン街)で、十数年ぶりに田口雅之と会った。  同

記事を読む

no image

チェロを壊すプロ・坂本弘道

 お知らせしたとおり、東中野ポレポレに「えんとこ」を観に行った。 観客は十数名。  映画自体も「全

記事を読む

no image

NONOさんは探検冒険業界の寅さんだ!

 最近、このブログの「コメント」にNONOと書かれることが多くなってきた。  ていうか、ほとんど毎日

記事を読む

Comment

  1. きたしろ より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows 98)
    うろおぼえですが、確か西郷隆盛もまた同じ宴会芸(焼畑農業)を得意
    としていたと思う。大物はみんなこれを得意とするのだろう。
    幕末期に薩摩藩、長州藩も混じってお座敷で議論をしたが、議論が
    食い違い、危うく切り合いになりそうになった所、突然西郷さんが立ち
    あがり得意の宴会芸(焼畑農業)を披露、それを見て、殺気だっていた
    志士達も切り合う気をなくして、その場がおさまったという。
    エコロジーだけでなく下手すると明治維新にも貢献していた芸かも
    しれないですね。もっとも当時も「焼畑農業」と呼んでいたかどうか
    知りませんが。

  2. NONO より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1)
    きたしろさん、どうもです。
    その話、オレも聞いた事があります。
    確か司馬遼太郎の「翔ぶが如く」じゃなかったかなあ。
    ただ西郷さんの場合、「焼き」はしなかったと思います。
    西郷さんは鹿児島の風土病に侵され、
    睾丸が肥大していました。
    それで剣術、乗馬が苦手であったそうです。
    その巨大なキンタ○を披露して、殺伐とした場を収めた。
    確かそういう話だったと思います。
    まあ、確認してみます。
    なにしろ郷土の偉人せごどん(西郷どん)の話だし、
    なによりキンタマの話ですから。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

no image
イベント&講演会、テレビ・ラジオ出演などのご依頼について

最近、イベントや講演会、文化講座あるいはテレビ・ラジオ出演などの依頼が

ソマリランドの歌姫、来日!

昨年11月に、なんとソマリランド人の女性歌手のCDが日本でリリ

『未来国家ブータン』文庫はちとちがいます

6月23日頃、『未来国家ブータン』が集英社文庫から発売される。

室町クレージージャーニー

昨夜、私が出演したTBS「クレイジージャーニー」では、ソマリ人の極

次のクレイジージャーニーはこの人だ!

世の中には、「すごくユニークで面白いんだけど、いったい何をしている

→もっと見る

    • アクセス数1位! https://t.co/Wwq5pwPi90 ReplyRetweetFavorite
    • RT : 先日、対談させていただいた今井むつみ先生の『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』(秋田嘉美氏と共著、中公新書)が爆発的に売れているらしい。どんな内容なのかは、こちらの対談「ことばは間違いの中から生まれる」をご覧あれ。https://t.c… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 今井むつみ/秋田喜美著『言語の本質』。売り切れ店続出で長らくお待たせしておりましたが、ようやく重版出来分が店頭に並び始めました。あっという間に10万部超え、かつてないほどの反響です! ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。 https:/… ReplyRetweetFavorite
    • RT : 7月号では、『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)が話題の高野秀行さんと『ムラブリ』(同上)が初の著書となる伊藤雄馬さんの対談「辺境で見つけた本物の言語力」を掲載。即座に機械が翻訳できる時代に、異国の言葉を身につける意義について語っ… ReplyRetweetFavorite
    • オールカラー、430ページ超えで本体価格3900円によくおさまったものだと思う。それにもびっくり。https://t.co/mz1oPVAFDB https://t.co/9Cm8CjNob8 ReplyRetweetFavorite
    • 文化背景の説明がこれまた充実している。イラク湿地帯で食される「ハルエット(現地ではフレートという発音が一般的)」という蒲の穂でつくったお菓子にしても、ソマリランドのラクダのジャーキー「ムクマド」にしても、私ですら知らなかった歴史や… https://t.co/QAHThgpWJX ReplyRetweetFavorite
    • 最近、献本でいただいた『地球グルメ図鑑 世界のあらゆる場所で食べる美味・珍味』(セシリー・ウォン、ディラン・スラス他著、日本ナショナルジオグラフィック)がすごい。オールカラーで写真やイラストも美しい。イラクやソマリランドで私が食べ… https://t.co/2PmtT29bLM ReplyRetweetFavorite
  • 2024年11月
    « 3月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑